こんにちは。okometsubuです。
本記事は前回の記事の続編です。前回はS&P500が世界恐慌時どういう動きになったかを確認しました。以下前回の記事です。
で、今回はSPXLバージョンでお送りします。SPXLは当時無かったので疑似データを使って検証します。以下疑似データ作成時の記録です。
そんなわけで、とりあえず流れは前回と似た感じで行きます。まずは疑似SPXLが世界恐慌時に合ったらどうなっていたかをグラフ化します。直近高値から復活するまでの期間をグラフ化します。さて、どのぐらいの年数でSPXLは復活したのでしょうか!?ちなみにリーマンショックの場合は大体18年くらいと言われています。
また、前回の記事で配当金を再投資することで大幅に復活期間を短縮できる旨のコメントを頂きました!以下引用させて頂きます!
配当がありますから実際はもっと早く回復します。
シーゲル氏は「株式投資の未来」の中で大恐慌前の高値から25年間保有し続けると株式再投資効果で4.4倍に増えていたということを書いています。
これはとてつもなくうれしい情報です!ありがとうございます!配当金、正直そこまで影響力ないよな~って思っていましたが、思いのほかすごい効果で驚きました。
しかしながら、今回の確認では配当金は考慮無とします。なぜなら、私の腕と配当金が暴落中どのくらい貰えるのかとか、グラフにどう反映するのかとかわからないためです!すいません!
というわけで、雰囲気フワフワなグラフとなりますが、その雰囲気をとりあえず見てみましょう!!!
尚、疑似SPXLのデータは1929-08-01を開始地点として計算しています。暴落が始まる1ヶ月前スタートという感じの場所からです。
世界恐慌のグラフとか(SPXL編)
高値:37.44ドル (1929-09-03)
高値を超えた日:37.60ドル(1980-11-21)
底値:0.01519ドル(1942-04-28)
高値から復活までの期間:約51年
高値からの下落率: 約99.96%
あ、これ、償還されますね・・・間違いない。
多分、その前に運用会社がもたないんじゃ・・・
もったとしても、99.96%とかもう投資額がゴミゴミのゴミレベルなんじゃ・・・
1000万円が、4千円!!!
いやもうそこまで来たら、お給料の3ヶ月分とか注ぎ込めばいいんじゃないかと一瞬思っちゃいましたよ。十分利益になるんじゃないでしょうか。例えば、底値で30万円投資したとしたら、
30万円の投資(底値買い)=7億5千万円(当時の価値)
になります。
30万で、7億5千万!!!(当時の価値)
さて、2020年現在のSPXLの直近高値終値は「75.83ドル」でした。これを当てはめると底値は「約0.031ドル」でしょうか。いやー・・・さすがに小数点まできたらやばくないですかね・・・
正直ここまでくると今後もSPXLやTECLにそのまま投資していいかどうか不安でたまらない数字が出てしまいました。世界恐慌レベルだとするならば、追加投資している場合じゃないかもしれません。。
今、記事を書いていて恐怖に感じています。その心で感じた方針としては以下のようになりそうです。
レバレッジ商品に対する扱い方の所感(今現在)
- 今回のケースは「リーマンショック級」という判断で思考停止で動かざるを得ない。世界恐慌まで考えたら投資なんかできないし、今すぐ売り払った方が良い
- それでも投資を継続する場合、「リーマンショック」の底値で多少の追加投資を入れるが、その後の下落については見なかったことにする。もしくは、本当に少額だけを投資する。
- 償還されても泣かない
という形で運用することになるでしょうか。もう世界恐慌レベルだと10年で1億とか言ってられません。3倍レバレッジの終焉不可避です。
では、当時S&P500が35%下落した地点からみたらどうだったかも見てみましょうか。ついでに55%下落(リーマンショックの底)と70%と80%の地点で投資したらどのくらいで復活したかも見てみましょう!
まずはS&P500が該当の日のSPXLの下落率を見てみます。以下が該当日です。注意点は、あくまでS&P500が該当下落率に到達した日に追加投資した場合とさせていただきます。というわけで、S&P500の下落率が到達した地点の日付と、疑似SPXLのデータも記載します。
S&P500が高値から下落した日とSPXLの値
35%下落:1929-11-11:7.3798ドル
55%下落:1931-04-29:2.0437ドル
70%下落:1931-10-01:0.51633ドル
80%下落:1932-04-08:0.10880ドル
最底辺が0.015ドルですから、S&P500が80%下落した時点より更に1/10に減る可能性があるというわけです。やばすぎませんかね・・・・
ともあれ!上記の時点でもし追加投資をできたとしたら、どのぐらいで復活できるかを見ても面白いでしょう!グラフが小さすぎて全く見えないので、期間を絞ってお送りします!
S&P500が35%下落した時にSPXLを買った場合
まずは35%下落の復活シナリオです。
1929-11-11~1975-02-04の期間で完全復活です!
つまり、約45年の歳月が必要ですね!!
でもちょっと待ってください!!
途中、大幅に株価が上昇したポイントがあるのはお気づきでしょうか!?
グラフの最後、1972年頃に30.60ドルをマークしている時期があります。
最初の投資額が「7.3798ドル」でしたので、約4倍ですね!
・・・約40年の歳月をかけてたった4倍。仮に150万追加投資したとしても600万円です。つまり、今この時点で投資を開始したとしても、完全に負け戦というわけです。
流石に20年、少なくとも30年ぐらいで復活してくれないと老人になってしまうのでもはや無意味になってしまいます。
ということで、今急いで3倍レバレッジを購入する必要は無いと言えるでしょう。命を守るなら今じゃない。
では次に、リーマンショック級が来た場合はどうでしょうか。グラフで見てみます。
S&P500が55%下落した時にSPXLを買った場合
1931-04-29~1958-07-21の期間で完全復活です。
約27年ぐらい復活に掛かりました。それだと味気ないので、もう3年グラフをプラスして30年運用で見ています。こうするとどうでしょう。最後の最後、一瞬「6.41ドル」をマークします。投資額は「2.044ドル」ですので、
30年で3.1倍です!
いやぁ・・・リーマンショック底値でも駄目らしいです。苦しすぎませんかねぇ・・・これは苦しい・・・
ともあれ、27年運用すれば元本まで戻ってくるみたいなので、このタイミングで多めに追加投資しても氏なない、と思いますか?もし途中償還されたら普通に終わりです。途中で投資額が100円とか戻ってきても次のレバレッジ先が無ければその時点で即終了です。
これを見ちゃうと今まさに株価暴騰しているし撤退もしたくなってしまうってもんですよ!辛い!!
でも償還されなければまだ救いはあります!次はS&P500が70%下落した時を見てみましょう!
S&P500が70%下落した時にSPXLを買った場合
1931-10-01~1954-04-29の期間で完全復活です。
つまり、22年半での復活ですね。これならギリギリ生きていますので良い感じに老後に使うことができそうです。グラフは30年分を取っています。最後は「5.867ドル」ぐらいでした。投資額が「0.5163」ドルでしたので、30年で11倍です!
もし30年で1億円を目指すなら、
約900万円をこの70%下落地点で追加投資です!!
できるか!!バカ!!!!
900万なんて大金、3倍レバレッジに投資なんて・・・
あれ・・・もう既に投資している人がここにいる・・・・????
なんで??????????????????
!?
よく分かりませんが、気を取り直して80%下落した時を見てみましょうか。もう疲れたよ・・・
S&P500が80%下落した時にSPXLを買った場合
1932-04-08~1949-12-01の期間で完全復活です。
つまり、約17年で復活ですね。しかも途中、1936年頃に「約0.5ドル」まで復活しているので、投資額0.10880ドル から見たら4年で5倍ですね。4年後に5倍ですから、このタイミングで一旦利確してもいいのかもしれません。ただ、おそらく100万円ぐらいしか投資し無さそうなので500万円。滅茶苦茶嬉しいと思いますが、この80%下落のタイミングにくるまで死屍累々、今まで投資した額は0円みたいなものなので、全く嬉しくないですね。
それよりも、30年後の結果が凄いことになっています。最後の値は「6.15ドル」となっていました。つまり、30年後に約56倍です!つまり、
180万円投資すれば、30年で1億!達成です!!!
うぐぐ・・・これは惹かれる。80%下落時点で200万円なら、ギリギリ出せなくもない。
但し、さんざん言ってますが、0.01ドルとかまでくると、もうほぼ償還されてるでしょこれ!!
シミュレーションしましたが、世界恐慌が起こったら償還されて終わり!終了!
でいいんじゃあないですかねぇ・・・
もしSPXLが生き残っているなら最後のチャンスかもしれませんね。ただ、S&P500は87%近くまで行ってるので、S&P500が80%下落地点での投資も覚悟は必要です。
というわけで、今回の記事をまとめさせていただきます。
まとめ
- 世界恐慌が起こったら3倍レバレッジは終わりと思った方が良いです。リバランス組、フルインベスト組、少額投資組、すべからく3倍レバレッジに投資した人は終わりです。本当にその気持ちをもって臨むしかない。
- もし仮に償還されないのであれば、70~80%下落時をターゲットとすると割となんとかなる。但し20年後からの話なので期待しないでじっと待つことになる
- 今投資しているSPXLやTECLへの投資額はもう0円で考える必要がある。私の900万円が・・・今は840万円か・・・どうでもいいね。もう。
というわけで、ここからは賭けです。
というわけで、私は一旦そのまま戦いに出向くことにします。リーマンショック級、もしくはちょい下げ位を期待しています。何故なら人類は過去の世界恐慌を経験していますし、トレードはAIが行っています。うまーくなんかしらで調整してくれて、世界恐慌まで行かない、ギリギリの所で踏みとどまってくれることを期待してしまうのです。甘いかなぁ。どうなんでしょう。もう私には何が正解か分かりません・・・
そもそも、100年前でトレードもオンラインでできてませんしね。今ならサーキットブレーカーもありますし、なんやかんや、生き延びるんじゃないかなと思ってます。凄い乱暴な考え方ですが、AIも人類を追い越すのに2045年で到達します。AIが将来良い知恵を出してくれるかもしれませんね!!※さすがに遅い
・・・もしかしたら突然すべてを諦めて失踪するかもしれません。楽観しすぎても悲観しすぎてもいけませんが、こういうことになることは心に刻んでおくことにします。3倍レバレッジ投資を全力している人はお気をつけください・・・