【和製バフェット手法】対決!ドルコスト平均法順張り積立VS逆張り積立その2(SPXLorTQQQ)

こんにちは。okometsubuです。

 

大分前に記事を書いてたのですが投稿するのをすっかり忘れていました。

 

先に結論から書くと、

 

レバレッジ投資においては、積立投資先は値が下がった方に投資した方が良い時もある」

 

となりました。動きが大きいので良い場合と悪い場合の区別がはっきりする形です。

 

というわけで本編です。リライト面倒なので当時の記事書いたときの心情とかそのまま記事にしてます。

 

 

================

 

今回は続編となります。ドルコスト平均法において、2つの積立先を用意して、「前回」の結果からの伸び率が高い方の銘柄に投資することを「順張り」として高値で買い付ける方法と、逆に安値で買う「逆張り」で検証を行いました。

 

結果として、IVVとQQQを比べた場合は「順張り」側が総じて勝利する形となりました。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

当然、検証期間等により結果は前後しますが、概ね「順張り」でイケイケドンドンの銘柄に積み立てる形の方が成績が良かったという歴史がありました。

 

前回はS&P500とNASDAQ100の等倍銘柄を中心に検証しました。では、今回はといいますと、その3倍の値動きをする「SPXL」と「TQQQ」で検証したらどうなるのか、というものです。

 

私はTECLを投資しているので本当はTECLで検証したいのですが、^NDXの歴史の方が古くからデータが存在しており、疑似TQQQを作成するのに役に立ったためTQQQを採用しました。過去歴史としてはTQQQのほうがTECLよりちょっと強いって覚えておけばOKの認識で良いかと思います。

 

さて検証前の感想ですが、正直なところ、等倍銘柄とそんなに変わらないだろうなぁと思って今回の記事は書く気がありませんでした。結局「順張り」が勝つかなぁと思っていました。

 

が、3倍レバレッジになると「ボックス相場」と「下落」の凄さ、そして「暴騰」の凄さが極端であり、等倍銘柄よりも大きな「うねり」が生まれるのではないか?と思い、今回の検証に至りました。

 

レバレッジ商品というものは時間を「短縮」してくれるのですが、株価の浮き沈みの速度は実は等倍商品よりも「遅延」する商品だったりします。つまり、検証時期によって、「逆張り」も勝つ可能性が結構増えるんじゃないかなと思った次第です。大きく下げたり「ボックス相場」が続くような局面だと順張り側が不利な時期が増えるため、毎月の買付の方向性が定まりにくいんじゃないかという何となくのイメージが頭に浮かびました。

 

というわけで、想像だけしても仕方ないので早速開始してみましょうか。事前条件等は前回と同様とします。但し、毎年積立は今回は面倒なのでグラフだけ載せます。毎月だけでも凡その流れは読めると思います。

 

検証条件

  • 毎月と毎年のドルコスト平均法の両方試します。
  • 判定方法は毎月毎に行い、先月の終値と今現在の終値の値上がり率を見て、パフォーマンスが優れている方に追加投資を行います。順張り投資の考えです。
  • それとは別に逆の発想で、値上がり率が悪い方に積立投資を行ったらどうなるかについても併せて確認します。逆張り投資の考えです。
  • 疑似SPXLと疑似TQQQで比較します。
  • 毎月の場合は100ドルを都度投資するものとします。
  • 最初の一発目はSPXLとTQQQに最初半分ずつを投資した形とします。
  • 追加した投資額は一切売却しません。単純に積み立てていくだけです。
  • 面倒なので1ドル100円として会話を進めます。
  • 端数は発生しないものとし、キッチリ投資額を投資できるものとします。
  • 配当金や手数料や税金は考慮しません

 

疑似データの作り方は以下の考えで行っています。TQQQの元を^NDXとして7/13までを対象にしたら以下の結果となりましたのでこちらで行います。

 

2.921*{^NDXの値動き} + 0.00004111

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

調査時期等の結果は前後するため目安として考えればいいかなと言った具合でやってます。当時の金利等の考慮もないので、ひとまずイメージがつかめればいいかなと思った次第。

 

まま、とりあえずやってみましょうか!ということで、前回と同じ検証期間をみましょうか。今回は^NDXをベースとしているのでQQQから開始する必要は無いですが前回との比較と言う意味でここからやります。

 

QQQ開始時から現在まで(毎月積立)

2000-05-19~2020-07-02の約20年間を見ます。開始時は「ITバブル崩壊」開始直前となります。

 

f:id:okometsubu-blog:20200713220526p:plain

終結

  • 順張り:18.14倍
  • 逆張り:16.80倍
  • SPXL:4.87倍
  • TQQQ:30.07倍
  • 総積立額:24,300ドル

参考までに、順張り側が追加投資した金額は以下となりました。

  • SPXL積立額:11,050ドル
  • TQQQ積立額:13,250ドル

 

前回の記事と同様、「順張り投資」が有利な形で幕を閉じました。案外レバレッジ商品でも似たような動きになるのかもしれません。参考までに年チェックおよび積み立てした場合もグラフだけ載せておきます。

 

QQQ開始時から現在まで(毎年積立)

 

f:id:okometsubu-blog:20200713221251p:plain

 

結果としては「順張り」側が勝利しました。これも前回の記事と同様な感じですね。

 

これはなぜかと言うと、「リーマンショック」時はTQQQよりもSPXLの方が下落率が高かったためと推測できます。つまり、逆張り側はTQQQではなくSPXLを多く買うことになるため、その後の「コロナショック」が終わるまでIT関連はとても強い動きになった、つまり、SPXLの方が多く持っているのでそこまで波に乗れなかった、と推測できます。この期間は「順張り」が良いと言うことです。

 

こうなると、レバレッジ商品も「順張り」の圧倒的勝利!!で終わりになりそうですが、結論を急ぐのは早いというものです。上記は「ITバブル崩壊」開始時からの検証ですが、次は「ITバブル」開始前からのスタートとなります。

 

 

 

 

 

^NDX(NASDAQ100)開始時から(毎月積立)

1985-10-01~2020-07-02の約35年間を見ます。前回は「順張り」が圧勝しましたが、果たしてどうなるでしょうか。

 

f:id:okometsubu-blog:20200713172004p:plain

※グラフは見づらいので、後半部分は別途グラフを起こします。

 

終結

  • 順張り:54.05倍
  • 逆張り:53.67倍
  • SPXL:27.65倍
  • TQQQ:80.07倍
  • 総積立額:41,800ドル

参考までに、順張り側が追加投資した金額は以下となりました。

  • SPXL積立額:18,450ドル
  • TQQQ積立額:23,350ドル

 

最終的には「逆張り」より「順張り」側が勝利を納めました。

 

全然関係ないですが、ITバブル時がとてつも無さ過ぎてSPXLが超絶可愛い存在になっております。ひえぇ・・・。ITバブル前からTQQQの3倍レバレッジやるとこうなるんですねぇ・・・。

 

ちなみにITバブル頂点時のTQQQ100%への積立投資額は「10,100」ドルに対して、「18,870,391」ドルとなっております。1ドル100円とすると101万円の投資で18.87億円を取得できたことになります金利等は考慮していませんが、儲けすぎぃ!!!!!

 

レバレッジ投資×ドルコスト平均法でこの威力なのですから、最初から「10,100」ドル投資していたら多分もっとえげつないことになっていたでしょう。恐ろしい・・・。今回の検証で初めてここまで見れたのは僥倖です。

 

話は脱線しますが、こうみると、ITバブルというのは本当に異常事態だったことが伺えます。今のバブルなんか可愛いもんです。本当にバブル?(笑)と思ってしまいました。実際は金融緩和とか色々やり過ぎてるので当時とは全く背景が異なると思うので崩壊するかもしれないですが、当時は異常過ぎです。

 

話を元に戻します。

 

では順張りと逆張りはどうだったかというと、ITバブルが崩壊するまでは「順張り」の方が成績が良さそうです。この辺は等倍の時に検証した結果とそう大差は無さそうですね。

 

ですが、「ITバブル崩壊後」は先ほどお伝えした通り「逆張り」側が長期間、勝利を収めています。

 

もう少しグラフをズームしましょうか。開始時期はそのままに、単純に2002年の開始時期からのグラフをピックアップしました。

 

2002年初旬から現在まで

1985-10-01~2020-07-02のグラフから、2002-01-01から見たグラフとなります。

 

f:id:okometsubu-blog:20200713172951p:plain

 

最後に「順張り」側が勝利した理由は単純に「コロナショック」が原因の暴落からの復活が近年あったからだと推測できます。

 

つまり、「NASDAQ100」が輝ける暴落と暴騰が2020年3月~7月までに発生しており、ハイテク産業が輝かしい成績を収めたため、「順張り」側がギリギリ勝利したと言えると思います。これだけ見るとどっちでもOKっぽそうですね。

 

しかしながら、先ほどお伝えした通り、ITバブル崩壊後の主導権は「逆張り」が握っており、前回の検証結果の圧倒的な「順張り」勝利からかけ離れた結果となりました。やはり3倍レバレッジをターゲットとした場合は大きな「うねり」といいましょうか、戻りのペースが遅れることから「順張り」側の踏ん張りが弱まったんじゃないかなと言った具合です。

 

つまり、私の所感ですが、3倍レバレッジ商品で積立を行う場合は「逆張り」の方が安全性が増すかもしれません・・・と言いたい所ですがそうも言えない可能性は捨てきれません。

 

なぜなら「逆張り」側というのは、今後も下落する可能性が高い銘柄であり、その銘柄に引き続き投資し続けていいのかという疑心暗鬼に打ち勝つ必要性もでてくるからです。ただ、今回の投資先は元が「S&P500」と「NASDAQ100」ですので、基本的には積み立てた後に右肩上がりするだろうと言う希望は見出せるので、「逆張り」でも問題ないかなと思った次第。

 

私としては「S&P500」なら右肩上がりを信じられるけれども「NASDAQ100」はどうだろうか、というのはちょっとありますが、有名どころ勢ぞろいですし、大丈夫じゃないかな?(※ここ超適当発言です)

 

一応年積立も見てみましょうか。グラフだけ載せます。

 

^NDX(NASDAQ100)開始時から(毎年積立)

 

f:id:okometsubu-blog:20200713223146p:plain

 

なんと逆張り」投資側が圧倒的有利な状況でフィニッシュしました!

 

参考までに、順張り側が追加投資した金額は以下となりました。

  • SPXL積立額:15,000ドル
  • TQQQ積立額:27,000ドル

つまり、毎月よりも「TQQQ」への投資額が圧倒的だったということです。

 

もうこうなるとよく分からないですね!恐らく「ITバブル」形成期に「逆張り」側が非常に優勢になっているということはつまり、最初の助走期間中の毎年のチェック日次第でIVVにもQQQにもなった時期があったということです。

 

で、今回は「ITバブル」ということで、「TQQQ」側に投資額を多く入れる機会を得られたため、「ITバブル」時点で「逆張り」側が大きくリードを広げてそのままフィニッシュとなったといえるでしょう。

 

年積立は細かく見る気なかったのですが、ちょっと最初の1995年ぐらいまでをズームアップしてみましょうか。ITバブル1年前ぐらいの違いが分かりやすいグラフとして見ます。

 

1993年頃までの年積立結果ズームアップ

 

f:id:okometsubu-blog:20200713224053p:plain

はー。なるほど。最初の1987年まではTQQQが勝ってそうですが、ブラックマンデーで大きな下げが発生したため、TQQQが「逆張り」側になったのでしょう。その辺りからTQQQは買われていき、1990年の大き目な暴落でTQQQが最下位になっています。ここでも「逆張り」でTQQQを年ベースで大きく購入したことにより、その後のITバブルまで膨らんだ、と言った具合でしょうか。

 

ただ、「毎月積立」の場合だと上記結果が逆転しているのが面白いです。こうなるともう「運」要素ですね。投資開始時期と暴落の頻度、購入タイミングでちょいちょい変わりそうです。

 

ということでまとめて行きます。

 

超私的なまとめ

  • 大前提として、2つの銘柄は30年後に「右肩上がり」を期待できる銘柄を選ぶこと
  • 等倍銘柄は基本「順張り」投資で問題なさそうです。何故なら株式が復活するのが早く、右肩上がりの期間が「長い」ことが歴史で証明されているためです。
  • レバレッジ銘柄は「逆張り」でも「順張り」でもどちらでもいいケースが生じやすそうです。何故なら等倍銘柄に比べて暴落期間が非常に長いので今回最終的に勝利する「TQQQ」が順張りに転換するまでの時間が非常にゆっくりになったと推測でき、その長い暴落期間中に安く大量に買えたと推測できます。
  • ただ、そこまでして初めてレバレッジ商品の「逆張り」は「順張り」と互角な勝負が行われている印象を持ちました。
  • 結局、最後の右肩上がりが「TQQQ」が強いのか、「SPXL」が強いのか、ですべてが決まると思われる。ドルコスト平均法の特性上そうなるのは仕方ないことです。
  • 総じて、結局等倍商品もレバレッジ商品も「上昇力の強い銘柄(今回TQQQ)」と「上昇力が普通の銘柄(今回SPXL)」の丁度中間地点ぐらいの結果になるため、右肩上がりを信じるのであればぶっちゃけどっちで進めても大きな問題は無さそう。

 

簡単にまとめると、運用最後の5年ぐらいで、銘柄1(SPXL)が伸びるか銘柄2(TQQQ)が伸びるかを選択する運用になるんじゃないかなと思った次第。2020年フィニッシュなのはTQQQが明らかに勝利する未来なので、その前段階で「TQQQ」を沢山仕込める投資先に選べる方法、つまり、「順張り」か「逆張り」かを迫られることになるような、そんな印象が残りました。

 

今からで言うとそうですねぇ・・・。20~30年後はまだハイテクセクターが大きく伸びてると仮定するのであれば、「TQQQ」側が最後の5年間でも大きく伸びてくれることを期待するとします。

 

となると、次に考えるのは今から10年後ぐらいまでに「TQQQ」を沢山買う方法を選択すればいいと、こういう感じじゃないでしょうか。今現在、ITがまだコロナショックでバブルになっていないと分かっているのであれば、「順張り」投資を選択するのが良い気がします。逆に今からTQQQがSPXL以上に大暴落するのであれば、「逆張り」投資を選択して3倍レバレッジの長い復活期間を逆手にとって大量に安く買える期間を「買う」のです。

 

だったら最初から「TQQQ」だけ買っとけYO!!!

 

って話になるんですが、そんな未来の事なんか一部未来を読めている超人以外は分からないのですから、「SPXL」も混ぜて、良い感じに中間ぐらいの成績を残すのが一般人として安心して投資できるんじゃないでしょうか。「逆張り」か「順張り」かは運で決めていいかなと思った次第。

 

難しいのは等倍銘柄だったら素直に「順張り」に掛けちゃっていいかなぁと言う感想。3倍レバレッジと違って伸びる銘柄・伸び悩む銘柄がスパッと判明してさっさと解答を得られるため「順張り」銘柄を選択し続けることが「成功」の連続といっていいでしょうか、なんかそんなイメージ。3倍はそこがノロノロしてるから決めかねてどっち付かづになってる印象。

 

グダグダ色々書いてよく分からなくなってきたので今回はここまでと致します。主観が入る記事はやっぱりだめだ。特に私のような投資素人の感想文はヤバイ。後半の感想はスルーしてください。結局検証結果が全てです。これを見て後はそれを見た感想は各々の人に委ねるのが一番です。芸術作品の絵か何かかな?

 

 

f:id:okometsubu-blog:20200713231538j:plain