【SEC介入対策】3倍レバレッジが2倍になった場合のドルコスト平均法の対策を考えます

こんにちは。okometsubuです。

 

SPXLのドルコスト平均法があまりにも素晴らしい結果になったため、何も考えずにちょっと前に2万円をSPXLに適当に投資してしまいました。

 

以下はSPXLをドルコスト平均法したシリーズ記事。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

上記のドルコスト平均法より「ノーセルバリュー平均法(少額投資)」のほうが結果がよかったので多分こっちやります。以下過去記事。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

で、本当は始めたくなかったんです。理由として、3倍レバレッジであるSPXLやTECLがなんか、SECが注目しているらしく、

 

お前の所の商品はレバレッジあり過ぎて一般市民の預金の危険が危ない!!

 

とかなんとか言ってるらしいです(超適当)。

 

それとは別の理由ですが、3月の暴落で、不人気な3倍レバレッジ商品が軒並み2倍レバレッジに仕様変更されました。これは完全にリアルで起こった出来事です。そう考えると、今のSPXLやTECLは償還はされずとも、2倍レバレッジに仕様変更される可能性は十分あるとみています。

 

私はこれが怖くて積立投資も追加投資もちょっと様子見をしていたわけです。ただ、もしそうなっても後1,2年以内に何かしら情報がでるから、最悪2万円/月ならいいかなぁ・・・とフラッと始めてしまいました。

 

それではいけませんね。

 

というわけで、積立途中で3倍レバレッジから2倍レバレッジになったらどうすればいいか、また、積立投資を始めるにあたる注意点を改めて考えてみようというのが今回です。1.5倍になることはもう考えません。取り戻せないですよその程度じゃ・・・

 

結果次第で投資額を変更する予定です。2万円は20年で480万円です。結構な額なので私にはちょっと耐えられないかもしれない。再考の時。

 

検証の進め方とか

  • 過去記事から各暴落時のSPXLとSSOの結果を比較して、倍率の違いを見る
  • 3倍レバレッジから2倍レバレッジに切り替わるタイミングで最も心が痛むのが「積立投資額よりマイナス」になっている時点での話。つまり下落相場中のSPXLとSSOの結果を組み合わせてみる
  • その結果から、最初の投資額をなんとなく決める
  • SECの介入は2年後に行われるものとする
  • 積立期間は20年分だけ見ます

 

こんな感じでしょうか。2年後としたのは、現在のコロナショックの影響でそんなに大規模な仕様変更を仕掛けてくるとは思えなかったからです。いや、よく分かりませんが。ともあれ、2年後であれば「コロナ」そのものについては終息頃と思うので2年としています。

 

では最初にSPXLとSSOの結果を比較してみます。グラフは過去記事があるので割愛。倍率だけ見ます。過去記事は冒頭に記載した過去記事がソレなので気になる方は見て見てください。世界恐慌だけ別記事だったのでそれは以下です。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

では各暴落を見ます。

 

暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)

 

 

 それじゃ早速倍率を見ましょう。これは数字を見るだけ。感覚をつかむだけ。

 

暴落直近高値からの積立開始の場合

世界恐慌 

  • SPXL:1.17倍
  • SSO:1.42倍

 

この時期はむしろSSOの方が良いですね。これなら投資額はそのままでいいことになります。が、世界恐慌自体が非常にレアであるため、このパターンは見ない予定。

 

ベトナム戦争付近

  • SPXL:6.61倍
  • SSO:4.92倍

 

 

このぐらいだと大体投資額は1.5倍あればSPXLと同額になる感じですね。つまり、毎月の投資額をSECによる介入後に1.5倍入金すればなんとなーく同じ結果になりそうということです。

 

逆に言えば、1.5倍分、SPXL投資時は力を温存しながら行うことになります。余った現金は株主優待クロスで使えばいいんじゃないかな(適当)

 

第一次オイルショック

  • SPXL:17.80倍
  • SSO:9.35倍

 

 

 

終わり時期が右肩上がりになればなるほど、レバレッジをより効かせた側と乖離が大きくなります。何度も言いますが、これが3倍レバレッジの利点です。ボックス相場の減価のリスクに対するリターンがこれだと考えれば納得できるでしょうか。この結果だけみると、2倍レバレッジになった場合は約2倍の投資資金があれば追いつけそうです。

 


ブラックマンデー

 

  • SPXL:13.57倍
  • SSO:7.12倍

 

こちらもオイルショック時と似たような感じですね。大体2倍程度、投資資金を増やせば追いつけそうです。

 

 


ITバブル崩壊(2000-08-31~)

 

  • SPXL:4.31倍
  • SSO:3.79倍

 

当たり前の話かもしれませんが、結果が悪ければ悪い程、レバレッジを効かせない方が成績が良くなるというものです。この結果をターゲットとしているのであれば、投資額はそのままでもいいかもしれません。つまり、20年間の投資額が3~4倍で満足するなら、2倍レバレッジを積み立てた方が、「世界恐慌」レベルの大暴落が来ても割と安心できるということです。

 


リーマンショック

 

  • SPXL:4.46倍
  • SSO:3.32倍

 

 

こちらも同様です。20年後にどこの倍率まで伸びててほしいかを相談して決めればいいです。4倍欲しいならSSOのままでいいし、もっと欲しければ2倍にすればいい。

 

というわけで、基本的には1.5~2倍程度の追加投資が望ましそうかなと思いました。

 

私のイメージですが、3倍から2倍に変わったのであれば、それまで積み立ててきた投資額に戻すまで3倍の力ではなく2倍しかないため、3~4倍程度の戻しを行う場合も追加投資をした方が良いんじゃないか、と言う風に思いました。

 

ただ、それはイメージでしかなく、例えば、3倍レバレッジで大きく下がったということは、積み立てて購入する額も安く仕入れられることになります。つまり、購入平均額は3倍の頃の方が圧倒的に安く仕入れられていたはずです。

 

なので、右肩下がりの途中で3倍から2倍になったとしても、キッチリ3倍分のパワーを追加投資する必要は無く、感覚として今までより1.3倍程度、多めに投資資金を追加するぐらいで戻ってくれるんじゃないかなぁと思ってみたりしてます。

 

逆に、右肩上がり相場の時にSECが3倍から2倍になったらしめたもので、そこから右肩下がり相場になったら逆に下がりにくくなるのでラッキーになる可能性だってあるわけです。そこはもう運ですね。

 

というわけで、基本的にはどのようなタイミングであれ、追加投資額は1.5~2倍ぐらいにすればまぁまぁ、そこまで悪い結果にならない気はしました。

 

では、実際にはどうでしょうか。右肩下がり時期に3倍から2倍になったらどのぐらいの影響力があるか、非常にザックリなシミュレーションをしてみましょう。

 

ザックリシミュレーション内容

  • ITバブル崩壊時をサンプルケースとして見ます
  • ITバブル崩壊中の右肩下がりが終わった「底」のタイミングで3倍から2倍にします
  • 「底」のタイミングで投資額を1.5倍にしたものと2倍にしたものを追加します

 

ITバブル崩壊の底は「2002-10-09」でしたので、そこからSPXLの動きをSSOに切り替えたものを入れる感じです。

 

こんな感じでどうでしょうか。絶望ケースでの検証になると思っています。絶望ケースで何となく希望が見えているのであれば、そのまま運用してもいいかなと思えるかもしれません。

 

ということで早速シミュレーションしてみました。

 

前提条件

  • ITバブル崩壊直近高値から開始しています
  • 月1回100ドル定額投資したものとします。
  • 2020/05/21までの期間を見ます
  • ITバブル崩壊時の「底」に到達したらSEC介入によりSPXLがSSOと同じ値動きになった場合をグラフに追加しています
  • 上記のタイミングから1.5倍に積立投資額を増やした場合も追加
  • 上記のタイミングから2倍に積立投資額を増やした場合も追加
  • 比較のため^GSPC(S&P500)も見比べてみます
  • ついでなので値動き2倍(疑似SSO)も参加させてみます
  • 積立投資額2倍の最終投資額を基準として、そのほかの投資手法に対して現金を付与した形でスタートさせます
  • 手数料・税金は考察していません。配当再投資も未実施です。

 

現金を付与させる考え方として、積立投資額分不利になるためです。その分をリスクヘッジとして各銘柄に持たせる形となります。通常の場合は毎月100ドルですので、最後は「2.3万ドル」なのですが、2倍に積立投資額を増やした場合を考慮すると、最終的に「4.5万ドル」となりますので、差額は現金をプラスした形でグラフ化しています。

 

というわけで、結果はこちら!

 

ITバブル崩壊高値から

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終結果(ドル)

  • SPXL底からSSO積立額2.0倍:16.20万ドル
  • SPXL底からSSO積立額1.5倍+現金(小):13.40万ドル
  • SPXL+現金:12.20万ドル
  • SSO+現金:11.00万ドル
  • SPXL底からSSO+現金:10.66万ドル
  • S&P500+現金:7.08万ドル
  • 積立総額:4.5万ドル

 

終結果(投資額からの倍率)

  • SPXL底からSSO積立額2.0倍:3.60倍
  • SPXL底からSSO積立額1.5倍+現金(小):2.98倍
  • SPXL+現金:2.71倍
  • SSO+現金:2.45倍
  • SPXL底からSSO+現金:2.37倍
  • S&P500+現金:1.57倍
  • 積立総額:4.5万ドル

 

底から2倍、積立投資額を増やした投資方法の勝利となりました。

 

本件について難しいのは、SPXLが十分に実力を発揮できない点にあります。

 

積立総額4.5万ドルとありますが、実際にSPXL,SSO,S&P500や底からSSOに切り替えただけで追加投資しなかった銘柄達の積立総額は「2.3万ドル」しか投資していないのです。そのSECによる介入リスクに最終的に2.2万ドルを現金として担保していたという事になります。

 

この考え方は現金リバランスと同様の考え方です。

 

例えば、SPXL:現金を50%:50%で運用している場合、1万ドルをSPXLに投資していたとします。この場合、2万ドルを投資しているのと同義として考えるのです。1万ドルは現金として手元にある、というより、証券会社に1万ドルの預金を投資しているというイメージでしょうか。そう考えるならば、この倍率の見方もそのままではなく、最初からSPXLへは少ない投資額+SEC介入による現金を事前に用意しているからこそ成り立つ戦い方と言うわけです。

 

逆に言えば、SECの介入が無かったらSPXLはそのままということで、現金は機会損失になり得る状況である、ということです。SEC介入してくれた方が、現金をSPXLとして割り当てることが出来るわけなのでむしろ嬉しい、という状況となるということです。リスク対策、保険なのです。

 

つまり、SEC介入のリスクと現金をどこまで考えるかと言うお話になります。

 

ビビり過ぎると上記のグラフのように、本来のSPXLの力が半減して、途中SSOに切り替えた銘柄が1位になりました。

 

よって、SEC介入が無くても20年、30年後の利益を求めるギリギリの投資額で始めるのがベターかなと言った具合です。現金を余らせすぎても機会損失。難しいですね。

 

 

 

 

・・・だったら最初からSSOに全額投資しておけばいいんじゃないか!?ってそうなりますよねぇ?えぇ。なりましたとも。というわけで、SSOに最初から全額投資した場合を加えます。図が分かりづらいので参加メンバーを絞ります。

 

追加条件

  • SSOへの投資額を2倍にします。
  • 差額は他の銘柄に足し算します。※最初100ドル積立⇒200ドル積立になっている部分の期間

 

これだけ。そりゃ最初から2倍積立したSSOが勝ちです。が、差はどのぐらいになるのかというのを見ておきたいというのが背景にあります。差が少ないのであれば、SECの恐怖に対して「底」になるまで少な目の投資でもいいのではないか、ということです。では見て見ましょう。

 

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終結果(ドル)

  • SSO積立額2.0倍:17.75万ドル
  • SPXL底からSSO積立額2.0倍:16.58万ドル
  • SPXL+現金:12.44万ドル
  • 積立総額:4.74万ドル

 

最初から全力でSSOした結果と底からSSOに切り替えた結果としては1万ドル程度の誤差となりました。今回は暴落からスタートと明確に右肩下がりスタートが分かっており、確実にSSOが有利になるのは目に見えていますが、その最大の状態でこの程度であれば、別に途中からSSOに2倍積立をしても特に問題は無い気もしないでもない。

 

ただ、SECの介入が無かった場合が悲惨で、SPXL+現金は12.44万ドルであり、結構な差が生まれてしまいました。

 

こうなると、SECの介入を恐怖しすぎて萎縮するとそれだけ大きな機会損失が生まれることになるでしょう。

 

ということでまとめます。

 

まとめ

  • 3倍レバレッジは30年積立で輝けると思うので、30年分割で投資できる資産を決める
  • 30年分割投資資産から2/3程度の資金を毎月投資にしてSPXLに毎月積立を行う
  • その金額が20~30年後に目標金額になるぐらいの額になるか過去のブログを参考にしつつ(倍率で計算)、年数と目標金額が達成できそうなら、その抑えた額で始めてみる
  • SECによる介入が行われたら積立額を1.5倍程度増額(※ここ適当)して運用することで目標達成額に何とか近しい動きになる。(※極端な右肩上がり相場だと圧倒的にSPXL単体の方が強いのですが、もうそこは目をつぶる)
  • 時期によってはもっと積立額を増やしてもよい。余った想定積立金額と差額を見て相談すること

 

単純に投資資金額を増やしただけでは、SPXL単体かつ圧倒的な暴騰時の暴力的な株価にはなりませんが、ある程度近しい動きまでは実現できると思います。

 

というわけで、私はつい先日、2万円を投資してしまったわけですが、1.5万円にした方が良いかなと思い始めています。が、SECの介入を恐れるほどの額でもないので、もう最初から2万円でも良い気がしています。

 

SEC以外にも「世界恐慌」等による商品自体の償還リスクも抑えることができますね。どこまで考えるか。その2つが無ければ余裕ですべての積立投資先をSPXLとTECLに全力していると思います。私はビビりなのでそれができず。残念です。絶対VOOに積み立てている人より安心・安定で勝てると断言できるほどに自信はある。でもその2つが怖い。ビビりなので1~3万円/月ぐらいになりそう。

 

で、3倍レバレッジが1.5倍レバレッジになってしまった場合は・・・全力で投資金額を上げるぐらいしかもう無いですね。それももう全力。現金が手元に無くなるのが怖いし、そういう未来が来た時に考えます。

 

というわけで、今回はここまでと致します。

 

 

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