【SPXL】現金リバランス間隔は何ヶ月まで延ばせるのか?

こんにちは。okometsubuです。

 

最近ソフトバンクGを300株購入しましたが、自社株買い発表狙いでしたが当てが外れたことと、コロナの動向が怖すぎるので本日5787円で100株売りました。

 

と、記事を書いている今株価見たら売った時より300円以上も下がっててヒェッ!ってなったわ!!調べたところ結局スプリント合併に待ったがかかったらしい!なんだそりゃ!

 

個別株の怖い所は「あぁ、なら200株か全株売っておけば良かった・・・」と未練が心に残ってしまう所です。これは何年投資してても慣れませんねぇ・・・。ETF投資信託ならそういった未練も払拭できるのでやはり私は個別株には向いていないことをつくづく思うのでした。それでも100株売却できたんだから結果オーライとしておきます。

 

それとは別に今夜(2/13夜)アリババの決算らしいし好決算ならまたSBG株が上がるかもしれませんしね。考えても仕方ないので200株はもうガチホと決めたからもうソフトバンクG株は見ません!10年後までには爆上げしといてくれよな!

※但し決算の結果は気になるので後でこっそり見る

 

 

 

さて、今回はそんなことを話したくて記事を書いている訳ではありません。

 

今回の記事は私の中でかなり常識が覆る程衝撃的な内容です。私の中での話なので、案外一般的な話かもしれませんが、どのような形であれリバランス運用をしている人に対しては耳寄りな話になるかもしれません。

 

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いよいよ3倍レバレッジと現金のリバランス運用を開始しようかという段階まで来ました。発案者のゆう氏のブログでは、毎月1回のリバランスを推奨されていました。以下ゆう氏のブログ記事となります。

 

 

まだSPXLは長期保有に向かないとか言ってるの?S&P500ブル3倍ETF - ゆう×米国株投資×ライフプラン

https://yu-kabu-life.com/2018/11/27/spxl_2

弊ブログが提唱する「SPXLリスクコントロールポートフォリオ」は、SPXLよりもローリスク、かつS&P500よりハイリターンを期待できることが特徴です。

SPXLの株価を毎月1回チェックしてリバランスするだけの簡単な運用方法で高い再現性が期待できます。

 

 

ただ、私はズボラな性格でして、出来れば極力リバランスする手間を無くしたいのと、手数料や税金が取られるのもなんとなく嫌だなぁと思ってしまうのでした。

 

というわけで、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、半年、1年、5年に1回のリバランスを行った場合はどのような結果になるのだろうか?というのを過去実績で確認したいと思います!

 

SPXLのデータは疑似データを使って検証します。以下疑似データを使用した際の過去記事です。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

また、リバランスの比率は80:20で見ます。私用です。50:50でも比率が違うだけなのでおそらく順位の結果順番に差異はないと思います。

 

というわけで、早速結果を見てみましょう!

 

前提条件

  • リバランスは基本的に月末に実施します
  • リバランスは期間が来たら無条件で実施することにします。平均取得単価が高い場合はリバランスしないとかの条件は無いです。
  • リバランスによる税金は考慮しません
  • リバランスによる手数料は考慮します
  • SPXL:現金におけるリバランスを対象としています
  • SPXLはS&P500から疑似データを作成してグラフ化しています

 

現金リバランスをターゲットとしていますが、「効果の高い側:効果の低い側」のリバランスでも同じような結果になるのかなと勝手に思ってます。例えばSPXLと債券でのリバランスがそれに当たるんじゃないかなぁと(※ここ適当に発言してます)

 

 

ではでは、検証スタートです! 

 

1970/01/01~2019年末まで

 

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終結果(元本からの倍率)

  • 1位:5年に1回  1527倍

  • 2位:12ヶ月に1回 :1465倍

  • 3位:3ヶ月に1回 :1284倍

  • 4位:6ヶ月に1回 :1219倍

  • 5位:2ヶ月に1回 :1049倍

  • 6位:毎月リバ  :1008倍

 

私の中での話ですが、順位としてはある程度予想通りな結果だったと言えます。何故なら1970年~2019年を見ると基本的に右肩上がり相場であり、リバランスによる現金を確保する必要性は薄くなるだろうなという事が分かっているためです。そのため、5年に1回という極端なリバランスの結果が良くなった形となります。

 

しかしながら、大分倍率にずれが出てくるものなんですね。毎月のリバランスより500倍も違っています。タイミングもありますし、右肩上がりが分かっているというのもありますが、50年近く運用してたら運が良ければこのぐらいの差が生まれるのかと驚いています。面白いですね。

 

3ヶ月と6ヶ月が順位として入れ替わっているように見えるのは単純にリバランスのタイミングの問題で運が良かったか悪かったかの違いだと思われます(適当)

 

 

ではでは、下落相場では毎月リバランスの方が結果が良くなりそうということになりそうでしょうか?

 

まずはITバブル崩壊から2019年末まで見てみたいと思います。

 

ITバブル崩壊から2019年末まで

2000-08-31~2019/12/31

 

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終結果(元本からの倍率)

  • 1位:6ヶ月に1回 :3.94

  • 2位:5年に1回  :3.05倍

  • 3位:3ヶ月に1回 :2.95倍

  • 4位:12ヶ月に1回  :2.84倍

  • 5位:2ヶ月に1回 :2.67倍

  • 6位:毎月リバ  :2.54倍

 

先程と同様、右肩下がりがありつつも、最終的に右肩上がりが上回るようであれば、基本的には長期間リバランスしない方が成績は良さそうでした。この期間だけで見れば6ヶ月リバランスが異様に強いですね。暴落時のリバランスのタイミングが良かったらこのぐらい変動するということでしょう。この辺はもう運によりけりだと思います。

 

それではいよいよ、右肩下がり相場だけの場合です。100年に1度の暴落期間だけではどうだったでしょうか。

 

ITバブル崩壊からリーマンショック底値まで

2000-08-31~2009-03-09(※約9年間)

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終結果(元本からの倍率)

  • 1位:12ヶ月に1回0.15倍

  • 2位:5年に1回   :0.14倍

  • 3位:6ヶ月に1回  :0.13倍

  • 4位:3ヶ月に1回  :0.10倍

  • 5位:2ヶ月に1回  :0.092倍

  • 6位:毎月リバ   :0.087倍

 

私は大きな勘違いをしていたようです。暴落しているときでもリバランス期間を長めにとった側が有利になってしまいました。勘違いした理由について記載していきます。

 

分かりやすい例として、2002年6月~10月の時点を見てもらうと分かる通り、5年に1回のグラフだけがやたら成績が良いことが分かります(水色の線です)。理由について考えましたが、暴落中にリバランスを行うという事はつまり、SPXLをより多く買い増すということです。買い増した後にも暴落が続いた場合は更に下落が加速することになり、結果、さらなる不幸が訪れるというわけですね。

 

例えば、12ヶ月に1回と5年に1回で該当時期を比べた場合、12ヶ月に1回側がリバランスを行った後にさらなる暴落が発生したため5年に1回のリバランスより成績が悪くなっています。逆に5年に1回のリバランス側はこの時期ではリバランスは行われておらず、SPXL比率が低くなったままの状態です。この状態から更に暴落が起こってもSPXLの保有率が少ない状態となり現金は多めに確保済みです。そのため大きな影響を受けなかったということがグラフから見て取れました。

 

 

なるほどなるほど。ということは逆に、暴落が無く、右肩上がりの相場だけであれば「毎月リバランス」が勝利しそうということでしょうか?!

 

というわけで、リーマンショックの底から2019年末までの結果を見てみましょう!

 

リーマンショック底から2019年末まで

2009-03-09~2019-12-31(※約10年間)

 

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終結果(元本からの倍率)

  • 1位:5年に1回   38.7倍

  • 2位:12ヶ月に1回:32.2倍

  • 3位:6ヶ月に1回  :31.3倍

  • 4位:2ヶ月に1回  :29.92倍
  • 5位:3ヶ月に1回  :29.87倍

  • 6位:毎月リバ   :29.77倍

 

ん!?まちがったかな・・・

 

右肩上がりでも5年リバランスやら12ヶ月、6ヶ月リバランスが勝者となりました。あれ!?右肩下がりでも右肩上がりでもリバランスしない方が強いってこと!?何故でしょうか!?

 

右肩上がりの場合

SPXLの割合が増える→売る→SPXLの比率が下がるその後の右肩上がりの恩恵を受けにくくなる

 

なるほど。今回の相場は右肩上がりほぼオンリーでしたので、リバランス回数を増やすことがデメリットになりそうですね。これは正しそうです。

 

 

右肩下がりの場合

現金の割合が増える→SPXLを買う→SPXLの比率が増える→買った後にさらなる暴落が来る→SPXLが増えた分、更に下落してがっかりする

 

なんということでしょう!ITバブル+リーマンショック級の長期間の暴落だった場合、リバランス回数を増やすことで安定して結果が悪くなるという事です!!

 

右肩上がりでも駄目。右肩下がりでも駄目。では短期のリバランスは悪なのでしょうか!?

 

いやいや、そんなことないはずです!以下の状況であれば確実にリバランスを行うことが有利と言えるでしょう!

 

最初に右肩下がり(暴落)するが、すぐに右肩上がりに切り替わる場合

SPXLの割合が増える→SPXLを一部売却→売却後に暴落発生!→現金の割合が増える→SPXLを買う→買った後値上がり!→SPXL買い増ししているためリバランス組が有利となる!

 

本当にこうなるのか!?ブラックマンデーの超下落と超復活の期間を見てみたら面白いかもしれません!ちょっと見てみましょう!

 

期間は6年間として、ブラックマンデー発生3年前から初めて、その後3年普通に見る感じでやります!ブラックマンデーの頂点は1987/10/1頃なので、1984年から開始とします。

 

1984/10/1~1990/10/1の6年(※ブラックマンデー前後直撃パターン)

 

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終結果(元本からの倍率)

  • 1位:2ヶ月に1回  3.779倍

  • 2位:12ヶ月に1回:3.641倍

  • 3位:3ヶ月に1回  :3.639倍

  • 4位:6ヶ月に1回  :3.621倍

  • 5位:毎月リバ   :3.548倍

  • 6位:5年に1回   :3.469倍

 

5年に1回リバランスが前半絶好調ですが暴落した瞬間最下位になりました。予想通りですね!!しかし予想外に2ヶ月に1回のリバランスが1位で、まさかの毎月リバランスがブービー賞という残念な結果に終わりました。

 

ブラックマンデー急降下までは右肩上がりなので5年に1回リバランスが有効で1位を独走していますが、大暴落後にSPXLの比率が高いことから最下位となりました。

 

逆に12ヶ月に1回が2位なのは単純に大暴落前までに2,3年間の運用期間があり、それは全て右肩上がりオンリーでした。大暴落前に2回程バランスを行えたこと、大暴落後の右肩上がりチャートでリバランス回数が少ないという利点があったため順位が上向いたと見るべきでしょう。

 

この結果から、事前の予想通り、

リバランス後すぐに大暴落するが、その後肩上がりに切り替わる場合

にリバランスが強いという事が分かりました。おそらく逆もまた然りだと思います。

リバランス後すぐに大暴騰するが、その後肩下がりに切り替わる場合

ですね。ただ、株価というのは右肩上がりはゆっくりと、右肩下がりは一気にズドン、が通説なので、後者を見る機会はそうないかなと思います。ETFならなおさらです。

 

ただ、1点懸念点があります。「毎月リバランス」の結果の悪さです。上記のリバランスが有効な期間となる6年間で試したものですが、リーマンショックが開始されるまではどの期間も右肩上がりをキープしています。つまり、その期間3年間を毎月リバランスすることで、「リーマンショック」の瞬間的な暴落に対してのリスク回避はできるものの、日々の右肩上がりのパフォーマンスの悪さが全体を通して悪化していると考えれば良いと思います。

 

この問題点について、SPXLを長期運用を推奨されているゆう氏は以下の様に対策されていると読み解きました。

以下ブログ記事を引用させて頂きます。

 

SPXLリスクコントロールポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ

https://yu-kabu-life.com/2019/01/13/spxl-riskcontrolportfolio

リバランスの実施条件③「売却単価が平均取得単価以上であること」は、税金対策であり、同時に売却単価を押し上げるための施策です。

株式を売買した時に発生した損失は、最長3年間損失を繰越して翌年以後の譲渡益から控除できる制度がありますけれど、3年以内に損失を譲渡益で相殺できないと余計に税金を支払うことなるため、大きくリターンを押し下げる要因となります。

 

本件とは別の要因で「売却単価が平均取得単価以上」の場合にリバランスを行えるものとする、という条件を付けられていると思いますが、これにより本記事における「毎月リバランス」におけるパフォーマンスの悪さも改善されることと思います。下落し続けている最中はリバランスしないってことですからね。ただし、この話は暴落時のみに適用されるものである点に注意が必要かもしれません。

 

ってことはですよ?そもそもの話ですが、右肩上がりを我々は信じていることから、基本的にはリバランス間隔は長めにとっておいた方が総合的にみてパフォーマンスが良さそうと言えないでしょうか!?

 

但し、5年に1回は長すぎかもしれません。リーマンショック」等の一時的な超大暴落が発生した場合のリスクに耐えられないかもしれません。ただ、長期運用、例えば30年は運用するぞ!という人は5年に1回程度でも問題ないかもしれないですね。私は運が良ければ10年ぐらいで切り上げたいと考えているので5年に1回はさすがに見送ります。

 

この結果から、感覚としては6ヶ月~1年で1回リバランスが無難かなぁと思いました。2,3ヶ月でもタイミングが合致すれば過去実績をみるのであれば問題なさそうです。暴落が発生することを未来予知できるなら2ヶ月が無難かなと思いました。ともあれ、そこまで神経質にリバランスを逐一実施しなくても大きな問題にはならなさそうという事が分かっただけでも儲けものです。ズボラな私としては非常にありがたい検証結果となりました。

 

では本日のまとめに入りましょう。あくまで過去実績ベースとしてのまとめです。

 

まとめ

  • SPXL:現金リバランスを行う場合、毎月リバランスを行うとパフォーマンスがかなり悪くなる結果となった
  • リバランスタイミングに左右されるが、基本的にリバランス間隔は長めにした方が最終的なパフォーマンスは良くなりやすい傾向にあると思われます(過去のSPXLの場合です)
  • タイミング次第なので、そう難しく考えずに気楽にできるタイミングでリバランスすればいいんじゃないかなぁと思います。
  • 但し、将来の株価がある程度見える人であれば適切なタイミングで行うとより効率的な運用ができそうです
  • そろそろ大暴落がきそうかな?と思ったらリバランス間隔を狭めて、大暴落が終わった後に再度リバランスをして、その後のリバランス間隔を長めにとるといいかも!!?

 

リバランスのタイミングだけでも倍率が結構変わってくるのが見えましたので、センスのいい人が運用するとまた違った結果が生まれるかもしれませんね。私にはセンスのかけらもございませんので、適当に6ヶ月か1年で適当にリバランスすることといたします。

 

確か最近逆イールドが発生したのでどこかでリセッションが起こる可能性が高まっていると噂を耳にしています。であるならば、最初の内は2ヶ月に1回程度のリバランスにしてリセッションが発生したら1年に1回に切り替えると良いかもしれませんね。重要なのは、大きな下げの前に運良くリバランスできたかどうかです。これは発生後でもわかるので、だめでもラッキーにもリバランス出来てもその後は長めのリバランスにすればいいんでないかなーと言った具合です。滅茶苦茶影響力が高い訳ではないのである程度遊び感覚でできるのがいいですね。

 

あ!だったら、余剰資金を株主優待で使いまわせまくるれるじゃあないですか!!

これは棚からぼた餅です!今年から来年まではリセッション待ちの為多少多めにリバランスするかも(2ヶ月に1回くらいか?)ですが、終わったら1月の閑散期にリバランスすると思います!

 

以下現金リバランスにおける余剰資金と株主優待の考え方をまとめた過去記事となります。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

というわけで、今回はここまでと致します。

 

 

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