【和製バフェット亜種】成績上位5種集中投資法を検証します

こんにちは。okometsubuです。

 

今回は集中投資の是非について検証します。真の目的はFANG+の代替が可能かどうかの検討回みたいな感じです。

 

最近よく目にするのは、「お金持ちになりたいなら個別株に集中投資すべき」というものです。

 

ETFは分散して中庸的なスコアを叩きだして安定を取る反面、大金持ちは難しい手法だと思います。そこにイケイケな個別株を数点集中的に投資をして大きな資金を得ると言った具合のお話です。

 

で、面白そうだと思ったのはこちら。和製バフェットさんのブログから引用させて頂きました。過去何度か勝手にアイデアを拝借しており、ブログのネタとして大変勝手にお世話になっております。

 

 

新・GE10種を考える。 | 和製バフェットのシークレットポートフォリオ

https://waseibuffett.com/consider-10-new-ge-types/

選び方は簡単で最強のETFであるQQQから上位10種を選びます。

やることは

・必ず毎月伸びをQQQと確認する。
・4半期決算を確認する。
・買い付けはピラミッティング投資、ゆえに均等投資はシカト。
・バリュー派の言うこと(高い、暴落する、下がったときに買った方がいい、実態がー)は全て「今の時期は仕方ありません。」でスルーする。
・エクセル or スプレッドシートに月1で記録する。
(グロース派でなく高配当派やバリュー派も記録を取ることを推奨したい。
天才以外はどんぶり勘定をしてはならん。)
だ。

 

まず最初に和製バフェットさんは億資産を運用している投資家であり、元ブログ村の米国株クラスターに在籍していた「順張り投資」に重きを置いている投資家さんです。億プレイヤーなのでもうその時点で凄いです。

 

以前は個別株に集中投資されていましたが、コロナショック以降は「インデックス投資」+「個別株集中投資(※現状は少額)」という少しディフェンシブ度を増やしたスタイルになっていると思います。

 

右肩上がり時にむしろ「買い」をするというスタイル、実はSPXLやTECLを購入する勇気をもらったのが和製バフェットさんの「機会損失」の話から来ています。

 

投資をしないで値段が下がるのを指をくわえて見ている時間よりも、さっさと投資して右肩上がりに乗っかった後に暴落するのなら後者の方が良いと、そういう訳です。その考え方に勇気をもらいました。

 

和製さんがいなかったら多分ここまでSPXLとTECLに投資できていなかったでしょう。

 

が!

 

SPXLとTECLを購入した時期がコロナショックの少し手前だったこともあり、大分ガッツリ資産が減りました。

 

くっ・・・やはり陽キャのイケイケ買え買えムードに惑わされるんじゃなかった・・・!

 

と、枕を濡らした日々が続いたものです。勝手に参考にしといてこの言い草ァ!!!

 

とまぁ色々ありましたが、当時SPXLとTECLを予定額投資できたのは良かったと感謝しています。10年後ぐらいに1億円貯まったら勝手にエンドロールにお世話になった人欄に名前を出す予定の内の一人です。(※意味不明)

 

話が脱線しました。

 

さて、今回の検証対象で面白いと思ったのはQQQの「上位10種」を選んで、更にそこから「イケイケ」な銘柄に投資をする、と言う点です。これについて深堀をしたいと考えました。

 

ぶっちゃけ、今現在「FANG+」に投資開始したのですが、自分でその時代の「イケてる」銘柄に投資した方がいいんじゃないか?と一瞬思ったためです。自分の利益ためです。私利私欲で動くのは当たり前だよなぁ!?

 

 

 

今回の検証方針について、ちょっと解釈が氏と異なるかもしれませんが、基本的に「イケイケ」な銘柄に集中投資するスタイルが和製バフェットさんの運用方針だと捉えています。

 

和製バフェットさんが提示した条件をそのままスクリプトにて導入してしまうと以下の問題点があるため、ちょっと特殊な条件で話を勧めようかと考えています。

 

  • 「4半期決算」を考慮して投資するのは機械的にできない
  • 私の手元に過去QQQの上位陣の銘柄データが私の手元にあまりない。※後述のURLしか分かりませんでした
  • もし仮に上位10銘柄がQQQ以下だった場合の代替銘柄の選定基準が若干複雑であり、かつ、上位QQQ10社以外となるとNASDAQ10以下の過去の順位情報が必要となるが手元にない。

 

ようするに過去検証が超絶難しいってことで回避策入れた感じですね。

 

そしてQQQ上位10社が駄目だった場合の代替銘柄の選定が出来ないということなので、今回は「イケイケ」な銘柄選定方法を簡単なものにしています。

 

というわけで、非常に簡易的な手法ではありますが、以下の条件で検証をしてみたいと思います。

 

ザックリ検証方法

  • 過去のNASDAQ100の上位10社を取得します
  • 昨年1年間の上昇率が最も高い5社のみ採用し、翌年その5社に集中投資します
  • 毎年再チェックを行い投資先をリバランスする

 

条件はこれだけ。毎年上位10社はコロコロ入れ替わります。その中から上位5社を抽出して、翌年その5銘柄に投資額を5等分(20%)入れた形で1年間運用します。で1年後にまた最初に戻ると。

 

昨年「イケイケ」だった企業に投資をするというだけです。この条件なら、QQQの上位10社だけ分かればOKということで検証が可能であり、「イケイケ」銘柄の選定という理由としてはあながち間違っていないと思います。

 

なので、翌年になったら「ガラッ」っと銘柄が変化する可能性もあるということです。ことNASDAQ100に関して言えば、そこまで大きな変動は無かったですが、S&P500だと上位10社が大幅に変更されたりと、結構銘柄変動が行われました。

 

氏の考えでは「損切り」はセットで運用されると思いますが、今回は毎年の銘柄変更及びリバランス売買でその役割を果たすものとします。ようは「QQQ」を売買せずに見守った場合よりいいか悪いかという観点で見れたらいいなと思った次第。

 

では過去のNASDAQ100の上位10社はどこで調べたかと言うと、以下etfdb.comサイトから引用させて頂きました。

 

Visual History Of The NASDAQ (QQQ) | ETF Database

https://etfdb.com/qqq-visual-history-of-the-nasdaq/

 

残念ながら2000年~2013年までしかありませんでした。もう少しデータが欲しいのですが私の能力では見つけることが出来ず。ちょっと残念。

 

わずか十数年と短期的なデータとなりますが、「QQQ」と比較して高いかどうかを見る分には十分かもしれません。

 

ということで、この中から上位5位のみを毎年採用してリバランスした場合を検証したいと思います。

 

その他の条件はこちら

 

その他シミュレーション条件

  • 毎年均等に20%でリバランスを行います。
  • YYYY-01-01~YYYY-12-31の範囲で上昇率を確認し、その翌年も同範囲で投資をするものとします
  • リバランスは端数もキッチリリバランスできるものとします。
  • 年1回リバランスとします。
  • 配当金・税金・手数料は考慮しません
  • Yahoo Financeからデータを取得しますが、該当年、該当銘柄が存在しない場合はその銘柄を除外した上位5銘柄を採用して投資します

 

過去データが存在しないものは「合併」や「破たん」したりと色々な過去があったものは無くなってたりします。NASDAQ100だと少ないですが、S&P500の過去結果を見ると20年以上前になるとかなりの数の銘柄が無くなっていることが分かります。怖い。

 

 

さてこの手法ですが、QQQより圧倒的にアウトパフォームしないと、日本国から海外ETFを買うことによる「手数料」が非常に負担になりますので、ぜひとも上位5位が勝って欲しいものです。

 

このぐらいにシステムチックに買っても「イケイケ」銘柄を買うと幸せになれるのか。早速みてみましょうか。

 

割と時間をかけて頑張ってスクリプト作ったので、良い結果に超絶期待しています!!!!!

 

 

2001年~2014年の結果(NASDAQ100上位5社)

2001-01-01~2014-12-31の結果となります。

 

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終結

  • QQQ:1.93倍
  • 上位5:1.02倍

 

弱い!!!

 

嘘だろ・・・。承り太郎さんをなじりたくなる程弱い。

 

全然だめです。ITバブル崩壊後なのでNASDAQ100が弱いと言われればそれまでなのですが、その「QQQ」と張り合えないようじゃ話になりません。

 

最後の方の2013年の「イケイケ」銘柄はAMZNやGOOG,MSFTも含んでいましたし、2009年頃からはAMZNがいよいよ登場してきたりもするのですが、QQQに普通に敗北です。

 

 

 

まじかー・・・。割と期待してて、結果が良かったらやってみようかなと思っていたのに割とショックです。

 

ちょっとガッカリしたので、もう少しあがきます。すこし条件を変えてみます。

 

リバランス比率条件変更

一律で20%リバランスでしたが、以下の様にして再チャレンジします。

  • 1位:30%
  • 2位:25%
  • 3位:20%
  • 4位:15%
  • 5位:10%

 

こんなんでどうでしょうか。過去結果が良い程投資先として多く資金を入れるということです。

 

ぶっちゃけ、あんまり希望できる結果にならないと思いますが、一応やってみましょうか。

 

順位により投資額を変更した場合(NASDAQ100上位5社)

2001-01-01~2014-12-31の結果となります。

 

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終結

  • QQQ:1.93倍
  • 上位5(比率変動):0.72倍
  • 上位5(20%固定):1.02倍

 

もっと悪くなった!!!

 

なんだこの地獄は・・・。昨年イケてるヤツに力を入れたらコノザマだよ・・・。

 

もちろん、時期や銘柄、「リーマンショック」に耐性が無い銘柄を選んでしまった等で酷い結果になったと言ってしまえばそれまでですが、そんなの投資する上でリスクが発生するのは当たり前の話です。良い結果もあれば悪い結果もあるのです。

 

が、こうまで結果が悪いとこの投資方法は採用できそうにありません。

 

では、今現在NASDAQ100でやってますが、試しにS&P500側でもやってみましょうか。データは同様に以下etfdb.comより対象銘柄を選定しています。

 

 

Visual History Of The S&P 500 | ETF Database

https://etfdb.com/history-of-the-s-and-p-500/

 

条件は同等ですが、こちらは歴史が長いため、とりあえず1990年から検証を開始して1991年からのグラフを出したいと思います。1990年以下を見ると、対象銘柄が無くなってきたりしてあまり良いデータにならなかったからです。

 

ということで、1991年からどうぞ。

 

1991年~2014年の結果(S&P500上位5社)

1991-01-01~2014-12-31の結果となります。各銘柄20%で等倍リバランスです。

 

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終結

  • S&P500:6.31倍
  • 上位5:5.85倍

 

途中までむっちゃ強い!!

 

こちらは面白い結果になりました。「ITバブル」が貯まる段階まで「イケイケ」ムードの時には昨年の成績結果上位5位までの銘柄をガンガン買っていけばよかったという話になります。

 

その後、2014年の最終結果を見たらS&P500が勝利した形で終わってしまいました。

 

ここの問題点は、「ITバブル」で培った圧倒的な利益が、2014年になったタイミングで逆転されるということです。これは中々、相当な下落率が発生したことが伺えます。

 

 

さて、それでは最後に、リバランス率を変動させたものも見て見ましょう。

 

 

順位により投資額を変更した場合(S&P500上位5社)

1991-01-01~2014-12-31の結果となります。

 

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終結

  • S&P500:6.31倍
  • 上位5(比率変更):6.38倍
  • 上位5(20%固定):5.85倍

 

「イケイケ」な銘柄に厚く投資したら結果が良くなりました。

 

ただし注意点があります。

 

グラフは出しませんが、2001年の頂点付近から投資を開始した場合だと、20%に固定した方が比率を変更した場合より結果が悪くなりました。良くなりました。

 

※2020/09/18 訂正

記載上のミスを訂正。20%固定の方が下落相場で強く、昨年イケてる銘柄の順位が高い方に翌年多く投資すると、大きく下落します。

 

ようするに、「下落相場」中に「イケイケ」銘柄に厚く投資すると「」をするという結論になったのです。

 

これについてはNASDAQ100と同様の結果となったわけです。下落相場時は昨年「イケイケ」だった銘柄に投資してはいけないということになります。

 

これらの結果から、私は以下の考えを持ちました。

 

適当な まとめ と言う名の所感

  • イケイケ」銘柄に投資することは「イケイケ」相場中で有効である反面、「リセッション中」、つまり下落相場時に昨年「イケイケ」だった銘柄に投資すると悲惨なことになる結果となった。
  • 結局10年以上の長期運用を目的とするのであれば、「売買手数料」や「手間」を考えたら「S&P500」や「QQQ」等の指数に投資しておけば問題ないという、原点にして頂点な感じになった。
  • 特に「日本国」から海外ETFへ直接投資すると相当なダメージ(※最大0.45%の手数料+利確による税金問題)を「覚悟」しなければならない。
  • ただし、「ITバブル」時は圧倒的な資産を築くことができたのは確かな実績。そのため、今後の相場観や損切り等の管理がキチンと適切に行える人でないと取り扱いが難しい投資方法ということになる
  • ともあれ、圧倒的に検証データが足りない。あくまで1990~2014年頃まではこういう傾向だった程度に捉えた方が無難である。

 

ようするに、「イケイケ」期間と「暴落」期間を見分ける人の判断力、」が必須というわけです。今回の様に完全にシステムチックに行くのは難しいということ。

 

今回の投資方法は私の様に「システムチック」に投資する人向けでは決してない投資方法だったというわけです。個別株管理が出来る人じゃないと無謀な方法ということです。

 

この辺は面白くて、和製バフェットさんは「損切り-8%下落したらする」と過去に謳っていました。※微妙に自己流ルール作って損切りしていない時もあったようですが。

 

つまり、8%の下落があるような相場は「リセッション」に入る可能性があるということで、その時に「イケイケ」な銘柄は分が悪いという理由からだったのかもしれません。

 

実際の理由はよく分かりませんが、そう考えると成程過去検証結果と相まって納得できた気持ちになります。売った後どうするとか検証してないので気持ちだけですが。

 

真偽のほどはよく分かりません。その「-8%下落したら売る」と書かれた経済本を私は全く読んだことが無いので!

 

※2020/09/18 追記

ツイッターで発言しているのを見つけましたので追記・引用させて頂きます。8%損切りルールはオニール式だそうです。

 

 

 

さて、改めて和製バフェットさんの記事を引用します。

 

選び方は簡単で最強のETFであるQQQから上位10種を選びます。

やることは

・必ず毎月伸びをQQQと確認する。
・4半期決算を確認する。
・買い付けはピラミッティング投資、ゆえに均等投資はシカト。
・バリュー派の言うこと(高い、暴落する、下がったときに買った方がいい、実態がー)は全て「今の時期は仕方ありません。」でスルーする。
・エクセル or スプレッドシートに月1で記録する。
(グロース派でなく高配当派やバリュー派も記録を取ることを推奨したい。
天才以外はどんぶり勘定をしてはならん。)
だ。

 

結局この買い方は「決算」を確認し、エクセル等できちんと「管理」する必要があるということです。 相場観も大事。リセッション中にこれやったら多分氏ぬ。

 

よって、私のような弱小投資家はやはり「指数」に投資をするのがベストという結論になりました。

 

その上で「億万長者」を目指したいなら道のりは二つ。

 

  • 個別株投資家に転身してイケてる銘柄を地道に探してドカンと当てに行く
  • SPXLやTECLのレバレッジ商品を購入し、株高になるのを「お祈り」する

 

どちらも苦難の道です。前者は決算とか財務状況とかチェックして、それを毎年行う必要があります。

 

そしてその投資した会社が「破たん」するかどうかを逐一チェックする必要があります。もし途中で暴落したら、一時的なものなのか、その会社が「ヤバイ」から下落しているのかを判断しなくてはなりません。これは「指数」では味わえない「リスク」です。

 

暴落時は掲示板やツイッター等、外野もウルサイです。間違いなく煽ってくる人もいますし、本当に「恐怖」して書き込みをしている一般投資家も後を絶たないことでしょう。

 

よって、その企業がヤバイのではなく、単なる調整であると「確信」が無い状態で個別株に投資すると、それだけで精神病みます。信じて投資していいか、損切りしたらいいか分からなくなるためです。

 

個別株投資というのはそれぐらいの最低限の知識と労力は必須と考えてます。あぁ、恐ろしい!!

 

それもあるので個別株の損切りはとても大事だと思った次第です。

 

 

 

さて後者の3倍レバレッジ商品は、実は楽ちんです。「アメリ」が右肩上がりしてくれるのを祈る」だけです。本当にこれだけ。

 

減価だの増価だのレバレッジだの関係ありません。単に今いる地点から数十年後に株高になっていることを信じるだけなのですから。

 

それができるのが「アメリカ株」であり、企業に依存しないのが「ETF」や「投資信託」で大量の会社を買い込むということです。個別株にはない安心感は確かにそこにあると思っています。

 

ただし、楽ちんではありますが、その道のりは楽ではありません(※意味不明)

 

「祈り」が通じなかった場合の心のケアは必須です。値動きが激しいというのが精神的に「来る」ということを投資前の時点で十分理解すべきなのです。

 

一番これがつらくて、仮に80%も90%も下落したら今までの成績がダブルバガー・トリプルバガー等で大幅な利益が出ていたとしても一瞬で灰になって元本割れは普通に起こり得ます。

 

そんな目まぐるしい相場の中、はたして正常な判断で売買ができるでしょうか。これは中々、苦労が絶えないことでしょう。

 

なので、そうなってもいいように投資開始前から「心積もり」することは必須です。守れるかどうかは二の次。とにかく90%下落は普通にある、という前提で投資すべきであり、そうなった場合の対策を考えておくか、もしくは諦める「覚悟」が必要です。

 

これが難しいと言う話です。果たして人類はこの投資先に長期間に耐えられるかどうか。・・・頑張ります!!!

 

というわけで、どちらの投資先も中々苦労の絶えない道になりそうということです。

 

でもそれぐらいしないと「億万長者」は目指せないんじゃないでしょうか。

 

システムチックに個別株を簡単にできたらいいなぁと思いましたが、やっぱりETF等の指数に2倍を上限としたレバレッジをかけた方が一般人向けだと再認識した所で今回はここまでと致します。

 

 

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