【BTC】ビットコイン・スタンダードをレビューします(その2)

前回の続き。ビットコイン・スタンダードを読んだのでレビューというか、私の頭の中を整理して雑に書き連ねる何かです。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

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第6章 資本主義の情報システム

どんどん話が難しくなってきて理解が追い付かなくなってくる章

  • 自由市場を政府の管理下に置くと価格メカニズムが機能しなくなって経済活動が破壊され、原始時代のような不便な社会になるよ
  • 社会主義が失敗した理由はインセンティブ問題(全員同じ報酬で誰も働かなくなる)ではなく価格メカニズムが機能しない点にあるよ。インセンティブ問題はむしろ自由市場より有効だったよ(※社会主義の場合働かない="死"なので)
  • 価格の不在は生産活動の破綻を意味するよ
  • 不健全な貨幣経済の場合はどんな企業にもお金を貸し出せてしまい、健全でない複数の企業にもお金を上げることができるが、それにより健全でない企業が崩壊しまくって問題だよ。中央銀行が通貨膨張を止めると金利は上昇して進行中の投資の多くが中止されるが、永久に通貨膨張を続けても後に続く景気後退はより深刻化するよ。

 

なんだか今のところ全章を通して言えることは、法定通貨クソだな!ってことを延々語られてる。特にフローが無限に増える所がヤバイってことを強調されている。なので「資本主義の情報システム」との章との関連性が良く分からなかった。ともかく、フローを容易に上げられるのは不健全な貨幣と言うことを改めて思い知った。

 

 

 

第7章 健全な貨幣と個人の自由

国家と貨幣についての話が成されている章のはず。話が難しいYO!

  • 国家が貨幣供給管理をする必要は無いよ(※お金刷り刷り問題から)
  • 健全な貨幣は未来になるほど価値がでるようにすると、今の消費を抑えて未来への投資のために生産力アップする行動がでるので未来がより豊かになるよ。オーストリア学派ははこの考えだし、サトシ・ナカモトもこの考え方だよ
  • その考えと真逆なのがケインズだよ。ケインズ絶対許さねぇ・・・!!!!
  • 金本位制ならお金が無いから戦争は継続しないはずだったのに、お金刷りまくったおかげでガッツリ戦争できちゃって世界大戦になってもう滅茶苦茶だよ・・・

 

なんか4章ぐらいからずっと「ケインズ経済学はク〇!」という逸話が度々出まくっている。親の仇なんじゃないかってぐらい批判してる。実際親の仇かもしれない。とんでもない大罪を残した諸悪の根源であるかのように書かれている。この経済学のせいで今の法定通貨お金大量生産の酷い時代が生まれたという感じで。

 

で、私はこの「ケインズ経済学」というものを全く知らない。

 

ということで、ケインズ経済学でググってみると「型破りの天才!」とか「マクロ経済学の元となったやつ」とか良い感じに書かれてる。あれ?諸悪の根源で今の経済滅茶苦茶なのケインズのせいっぽく本書では書かれてるけど、世の中的には良い感じに受け取られてるって感じか?!(2024/4現在)

 

が、なんかその中に「MMT」って単語もでてきた。ビットコイナーの人がけなしてる(多分)やつだ。ググったら、ケインズ経済学の流れからできていて、通貨発行権を持つ国家は債務返済に充てる貨幣を自在に創出できるから破綻しない!みたいに書いてあった。そりゃビットコイナーと対立するわけだ。

 

もうちょっと調べると、ケインズ金本位制に反対していたようだ。これだ。本書では金本位制はかなり良い制度であると常々記載されているが、ケインズ経済学では真逆のことをやってお金刷りまくるぜ!って感じの経済なんだろう。

 

ようするに、ケインズ経済学とビットコイナーは水と油の関係ってことか。普通の感覚でいえば、お金増やすほうが悪いっぽくみえるからビットコイナーの方が普通に正しいこと言ってるようにしか見えない。

 

頭の悪い私でも、「通貨いっぱい増える」→「今持ってる通貨の価値が減る」ってことぐらいは簡単に理解できるけど、なんでこんな簡単なことが世の中分からないのか不思議だ。いや、やっぱ権力持つと欲が勝るんだろうな。人間。

 

とにかく本書の結論としては「勝手に法定通貨発行しまくってんじゃねぇYO!」というのが節々から伝わってくる。

 

第8章 デジタル貨幣

第9章 デジタルゴールドとしてのビットコイン

いよいよビットコインの話が始まりました!全10章なのでもう後半も良いところだ!

といっても、過去の歴史を知ることが重要であり、ビットコインはその過去の貨幣の悪い所を直して完全に機能してるよ!ってことが書かれてるだけって感じ。

  • ビットコインは第7章まで上げられた貨幣の問題点を全て満たすすげー奴だよ!
  • ビットコインは仲介者を完全に排除することに成功したよ!これにより仲介者が不正を働くリスクが無くなり、仲介者に対する手数料を払う必要が無くなったよ!
  • ビットコインは現金と電子決済の二つの利点を併せ持つ凄いやつだよ!
  • 希少性が非常に高く、勝手にお金を増やすことができない今までにない健全な貨幣だよ!富の横領は絶対ゆるさん!!!
  • 金は価格が高騰したら供給量が増える欠点があったが、ビットコインはマイナーが増えても難易度調整により供給量は増えないよ!=金より健全な貨幣だよ!

 

貨幣とは何か、どのような問題があるのか、どのような貨幣が歴史上優れていたのかを7章まで使って学んで、じゃあビットコインはそれに対してどうなの?っていうのの解説となっている。

 

そう。ビットコインは過去の歴史で学んだ問題点を全てクリアにする唯一無二の貨幣として誕生したのだ!!

 

供給量は2100万枚であらかじめスケジュールされており突然増えたりしない、仲介者無しで世界どこへでも送金可能、一度動き始めたらもう止められないし止まった実績もない、2024/4現在まで一度もハッキングされて事が無い(※というかされたら終わりだが)、送金も電子上なので簡単と、ヤップ島の石や金よりも機能面においても非常に優れていることが分かる、次世代の貨幣と言えるだろう。完全上位の存在だ。

 

そして本書には「2025年までにビットコインの供給量は金を下回る」と記載があった。まさにその通りで2024年の現在、金よりもビットコインの供給量が下回った、ってツイッターでチラ見したので多分そうなんだろう(※適当)

 

というか、それだけの圧倒的速度で供給量下がってるってことは、金が歴史上爆上げした速度よりも万倍も速いスピードで爆上げするってことだ。事実、今現在1BTC=1000万円台で私が保有を開始した2020年から5倍に膨れ上がっている。たった4年で。

 

ビットコインは誕生からわずか9年でモロッコやペルー島の国家通貨の価値を上回るまでに成長している点からもそうなのかなと思う。

 

逆に言えば、金もボラが落ち着いてきてるので、ビットコインもバブルはそこまでにならないかなぁって思えてくる理由の一つだ。2028年とかあんまり爆発し無さそう。とはいえ、法定通貨無限増産してるから結局何もしてないけど価値が上がっていくだろうなぁ・・・

 

話が脱線しました。次の章に行きましょう。

 

 

第10章 ビットコインについてよくある質問

ビットコインに対するよくある質問集があった。本書の転載になるだけなので割愛。

 

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ということで、ざっと読み終わった!途中難しかったけどまとめるとこんな感じだ!

 

まとめ

 

 

読み終わって感想

本当にざっくりレビューしましたが、本書には歴史の話やなぜ金本位制が素晴らしいか、逆に今の法定通貨の酷い所が事例やデータをもとに詳しく記載されていました。なので、やはり本書を一度読むと良いと思いました。

 

私自身、ネットの要約された部分だけ閲覧して過ごしていましたが、よりビットコインって貨幣の欠点を歴史上から読み解き、完全な貨幣を目指すべく生まれた存在だということを知ることができました。また信者脳が進んでしまいました。

 

また、本書では常々「フローを悪化させるのは悪」とされていますが、今の日本を見るとそれがまさにその通りなんだなぁと実感しています。このレビューを書いてる日にドル/円が158円まで行っちゃって、あぁ、日本は後数十年で終わるのか・・・ってちょっと他人ごとじゃなくなってきた感あります。今、このタイミングでビットコイン・スタンダードを読めたのは何か運命的なものを感じました。

 

 

ドルも刷りまくって終わってるはずなのに、その勢いを上回って日本円も終わってるということらしいです。過去の歴史上、滅んだ国はフローを増やしまくって終わるって所が多かったらしく、逆にフローを減少させて滅んだ国は無かったとかなんとか(うろおぼえ)。じゃあ、日本も真面目にヤバイのかな・・・私英語できないから、子供には英語を覚えることは重要だと伝えておこう・・・

 

 

さて、そんなビットコインですが、全世界全員が突然ビットコイン否定派にならない限り、歴史を見るとビットコインは成功すると思ってしまった。今現在最強の金を各政府は集めまくっている所を見ると、その金を上回るビットコインを準備金にする可能性はかなりあると思う。

 

銀本位制の中国、インドが最後の最後に金本位制にせざるを得なかった状況がビットコインでも起こるのではないかという歴史を振り返ってそう思った。

 

というか、ビットコインを「準備金」にするっていうのも意味不明な気もするけどね。じゃあもう全部ビットコインでいいじゃんってw

 

それでも準備金にしたらしたで、取引履歴が全世界に公開されてるわけだから「ビットコイン本位制」かどうかはみんなが分かるっていうのは、やはり金本位制よりも優れているからそれでもいいのか(※想像で書いてます)

 

とにかく史上最強の貨幣が誕生したといういことは分かりました。後は人類がこの最強の貨幣をきちんと使えるか、全世界共通貨幣として自由な貿易により、より豊かになるかどうか。答え合わせはいつ頃になるか、その時が楽しみです。

 

本書を読む機会を与えてくれたFIさんに改めて感謝します。ありがとうございました!