【レバレッジ】ドルコスト平均法による都度売却投資法検証その3(ITバブル崩壊編)

こんにちは。okometsubuです。

 

シリーズ物第3回。ドルコスト平均法×レバレッジの有用性の確認と年1回で売却することで安定化を図ることを目的としています。以下過去記事。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

今回はいよいよITバブル崩壊です。疑似TQQQやQLDの検証が行えるようになります。

 

 

 

暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)

 

目標利率(※1年後積立額 * 目標利率を上回ったら売却)

  • その場のノリで決める(10%~500%の間ぐらい想定)
  • 世界恐慌時はSSO(レバ2倍)なら100%(2倍)、SPXLなら200%(3倍)くらいが良い感じで売却できそうだった。
  • ベトナム戦争時はSSOなら50%(1.5倍)、SPXLなら最大100%(2倍)位が良い感じだった。ただ、利率が低すぎて後半戦の右肩上がりが続く時期に機会損失が大量にあった。

 

前提条件

  • 暴落が発生した時から開始します。可能な限り30年見るものとします。
  • 毎月100ドル積立投資をするものとします。
  • ブログの会話上、面倒なので1ドル100円として話を進めます。
  • 手数料・税金・金利は考察していません。
  • 実際は「投資信託」を使う予定ですが、データが少ないので海外ETFを用いた検証を行います。
  • 疑似データを使って検証します
  • 端数もキッチリ投資できるものとします。
  • 1年に1回チェックを行い、積立投資額×目標利率に到達したら売り、到達していなかったら毎月積立を継続するものとします。
  • 目標金額はアラート等で設定するものとして、達成したら即時に売るものとします。

 

最後の条件は毎月積立なのでアラート設定するのも大変なので、まぁできたらいいよねって感じで検証することにします。現実問題だとまぁ、気づいたらでいいかなと思ってます。

 

では参加メンバーのご紹介。

 

参加メンバー

 

今回からS&P500は除外しました。やはり「ドルコスト平均法」×「レバレッジ投資」の相性が良いことが分かったので厳選します。そして今回は途中売却を挟むことが分かっていますので、売却しやすい3倍レバレッジの方がむしろ安全とさえ言えます。

 

というわけで早速試してみましょうか。

 

ITバブル崩壊からの20年

2000-08-31~2020-07-02までの約20年間を見ます。

 

とそのまえに、各参加者のドルコスト平均法の結果だけ先に見ます。

 

ドルコスト平均法結果

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いやはや、さすがTQQQとQLDは強いですね。SPXLは3倍レバレッジなんですがQLDに普通に負けてます。悔しいのう。

 

ともあれ、もう少し手前の10年間をズームアップしてみましょうか。2012年3月末までズームアップします。

 

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これは過去検証記事とほぼ同じ考えとなりました。つまり、2004年頃に全ての銘柄で積立総額以上の黒字に成功したのです。

 

ポイントは「ほぼ同時に」達成しているという点です。ドルコスト平均法の初期を考えれば、「レバレッジ」に投資しても「等倍」に投資しても同じリスクと言っていいのではないでしょうか。

 

但し復活までの下落率は圧倒的にレバレッジの方が痛みを伴うことを覚悟する必要はあります。なので、復活を信じられるように、少なくとも10年運用できる人向けです。6,7年で世界恐慌から復活は可能なので安全を見て10年ぐらい。

 

 

で、もう一つのポイントは、これも前回からの記事でお伝えしていますが、2012年頃になるとレバレッジ投資達の復活が遅くなっているのが分かります。いや、QLDが最も早かったのですがそれはおいといて、SPXLとSSOとS&P500で見た場合、やはり大きくSPXLの復活が遅くなっています。

 

これこそドルコスト平均法が後半リスクが高まる証拠であり、レバレッジ商品の欠点でもあります。但し利点でもあるので扱いは難しい所ですけどね。実際、今回の1年毎の都度売却をしないでガチでずっとSPXLやTQQQにドルコスト平均法したら圧倒的なパフォーマンスを得られているのですから。雪だるま式に増えた投資金額がレバレッジで右肩上がりしたら圧倒的暴力になるのです。

 

この圧倒的暴力をマイルドにしたいのが今回の検証の目的です。

 

というわけで、ある程度動きが分かったので今回の利率を設定しましょうか。見る感じ、50%ぐらいから開始で良い気がしますのでそこからスタート。

 

■目標利率50%の場合

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最初の売却タイミング

 

さて、最初の売却タイミングが発生したのはSPXLとTQQQです。ドルコスト平均法で大幅に安く買いたたいて、右肩上がり相場で一気に到達したということです。こう見るとむしろレバレッジを効かせた方が安全という話です。

 

終結果としては、積立総額の1.5倍を皆が皆キープしたと言う結果になりました。注目すべきポイントとしては、2009年の大幅な下落時に一旦現金化に成功した銘柄達は積立金額以上をギリギリキープできたところでしょうか。つまり、50%で利確することでその後は安全に投資ができるというものです。

 

ただし、ただ単に「S&P500」に対してドルコスト平均法された結果に負けます。これはもうそういう投資方法なので割り切るしかありません。ともあれ2012年までは全てS&P500のドルコストよりは良かった見るか3倍レバレッジに投資しっぱなしにするかはリスクとリターンの兼ね合いを見て各自で決めるしかないのです。

 

 

さて、次の目標利率を見て見ましょう。

 

■目標利率75%の場合

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最初の売却タイミング

 

最初に75%に到達するのはSPXLが一番早かったです。そして75%としたことでむしろ逆に、積立額よりも大幅に上回り、安全にその後の運用ができたことになります。リーマンショック時も余裕で耐えられているという点がこの運用方針のポイントです。

 

そして「現金」を多く手元にあるにもかかわらず、最終的には全て積立額の約75%をマークしているのは割と安心できる投資方法だと思いました。

 

ただ、75%指定の場合だと、SPXLでこの20年で4回しか売却対ミイングが得られませんでした。安全に行きたいのに約6年間は市場にドルコスト平均法を続けなくてはいけない状況が続くということです。ともあれ、最初の1回の売却さえ通れば元本割れはほぼ起こらない中で投資を続けられるのは利点と言えるでしょう。

 

ともあれ、最初の6年は想定通りの大暴落なので、12年で3回と見るのが良い気がしています。リーマンショックを通って4回も売却チャンスがあるのですから、むしろ多いと言えるかもしれません。もう少し利率を攻めれそうです。

 

ちなみにSSO3回は QLDは5回、TQQQは6回売却です。QLDやTQQQは最初の6年間を除いて12年でこれだけ売却できるなら非常に安定していると言っていいでしょう。SSOはちょっと弱いですね。やはり都度売却かつドルコストするならレバレッジ率が3倍以上の商品が欲しいですね・・・※やるとは言ってない

 

じゃ、100%の利率みましょうか。

 

 

■目標利率100%の場合

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最初の売却タイミング

 

SSOが脱落しました。約13年も積立投資を続ける日々が続いてしまいました。やはり3倍レバレッジの方が良いかなぁと思ってしまう瞬間です。

 

序盤はハイテクよりもSPXLの戻りの右肩上がりの方が強いことが分かります。ITが再びバブル化するのは後半。余りにも右肩上がりするので100%で売ると勿体ない図になっています。

 

ともあれ、利率100%で最初に一回でも売ってしまえば、7年程積立投資期間が発生してしまいますが、その後はほぼほぼ「積立額」をキープしながら安全に再出発が出来ると言う点は嬉しいですね。

 

終結果も全銘柄普通に積立額の「100%」つまり2倍はキープできています。安全に行きたいなら3倍レバレッジに100%結果が良さそう。もしくはQLDで行うか。ITバブル崩壊で大幅に下落しても復活速度もキッチリ早いのが良い印象です。

 

もし仮に今が「ITバブル」だったとしても、上記の様に大幅な下落があっても、復活速度は期待できます。バブルがはじけただけで、ITに対する期待感は残ると言う認識です。であるならば、やはり「iFreeレバレッジ NASDAQ100」でも十分期待できそうです。

 

結局ドルコスト平均法は「ボラ」が激しい方が良い投資法ということです。ヨコヨコ展開するような銘柄で行うもんじゃない。但し、当然ながら最後は右肩上がりしてくれる銘柄に限りますが。

 

話が脱線しました。

 

では次、150%で見て見ましょう。今回の相場なら150%ならギリギリ行けそうな気がします。

 

■目標利率150%の場合

 

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最初の売却タイミング

  • SPXL:2014-06-18
  • SSO:2014-11-21
  • TQQQ:2007-10-18
  • QLD:2013-07-12

 

TQQを除いて全員脱落!14年間も相場にい続けて積立し続ける必要がでてしまいました。これは手厳しい。今回の目的はあくまで「安定化」にあるので、150%の利率だとちょっと辛いです。

 

但し、最終結果は大体の銘柄で積立額の2.5倍が実現できたのではないでしょうか。こうなると「S&P500」をただドルコスト平均法するよりも強かったということです。

 

ということで、ITバブル崩壊編でした

 

さて、過去回からここまで大きく3つの暴落時期を見ることができました。振り返ってみると、概ね50~100%ぐらいを指定すると安心して元本は守られる形になりました。但しこの場合は最終結果が「S&P500」の積立に負けるのが少し悔しいという具合です。

 

ただ、20~30年もドルコスト平均法できる投資額があってこそのものです。今回の様に利益を得て自転車操業しながら投資したいなら、50~100%で早めに資金を回収する方法は悪くないと思いました。

 

また、早めに資金を回収した後に「S&P500」にスイッチしてしまうというのも一案です。これなら大暴落が来ても等倍商品です。最悪ケースは免れつつ利益を得られやすい環境に居続けられるのではないでしょうか。

 

とはいえ世界恐慌レベルでは85%程度の下落がVOO等の等倍商品でも発生していますのでそこだけ注意ですね。早期に発生するなら普通にレバレッジに「ドルコスト平均法」を使っていますし、投資人生後半だったら、十分利益が乗っているので85%下落しても元本は守られていると思います。

 

そして今回の期間としては投資額の100%になったら売却としていますが、等倍商品への全切り替えをするのであれば50~80%ぐらいで売っちゃっていいと思います。今後、金利が上昇したらSPXLやTQQQ等の値上げ率が悪くなると思われるため、早めに売ってスイッチするのはアリかなと思いました。

 

恐らく私は金利状況を見て2~3%ぐらいに上昇してきたようなら50%ぐらいの利益でも売却してそのまま等倍商品に切り替えると思います。今回の都度売却投資はあくまで「安全に」投資するためのものですから。

 

但しこの方法とは別に私は1億円を目指しているのでそちらは引き続き継続して3倍レバレッジ使ってそう。そっちは金利4%ぐらいまで行ったら値動きを計算して本当にSPXLの金利で値動きが悪くなることを確認してから考えます。

 

さて、次回はの売却した額を「S&P500」に投資したらどうなるかを見たいと思います。利益の分「S&P500」にドルコストするより良くなるだけだと思いますが一応見る感じで。

 

というわけで、今回はここまでと致します。

 

 

 

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