こんにちは。okometsubuです。
こんにちは。okometsubuです。
本記事は続編物です。ドルコスト平均法×レバレッジの有用性の確認と年1回で売却することで安定化を図ることを目的としています。以下過去記事。
で、今回は何がしたいかといいますと、今まで暴落時期しか見てこなかった訳なのですが、平常時にドルコスト平均法を使ったら果たして都度売却を1年とかそこらで出来るのでしょうか?というのがコンセプトにあります。
大暴落前は大体上がり調子になるはずです。逆にドルコスト平均法としては相性は悪いです。特に今回は途中売却するのですが、追加投資の分、取得単価が上がってしまい途中売却できずに過ごすことになる確率も上がります。
ということで、暴落から5年前位が丁度いいでしょう。軽くチェックしてみます。
前提条件
- 暴落が発生した時から開始します。グラフの見安さ重視で15年程度とします
- 毎月100ドル積立投資をするものとします。
- ブログの会話上、面倒なので1ドル100円として話を進めます。
- 手数料・税金・金利は考察していません。
- 実際は「投資信託」を使う予定ですが、データが少ないので海外ETFを用いた検証を行います。
- 疑似データを使って検証します
- 端数もキッチリ投資できるものとします。
- 1年に1回チェックを行い、積立投資額×目標利率に到達したら売り、到達していなかったら毎月積立を継続するものとします。
- グラフ比較として銀行に預けた場合のケースも結果として表示します。これは前回の検証結果となります。
- 目標金額はアラート等で設定するものとして、達成したら即時に売るものとします。
今回は売却タイミングを見るだけなのでスイッチではなく売るだけです。グラフがカクっと動く部分が見られればいいと言う感じです。
参加メンバー
暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)
これの5年前からスタートします。
ベトナム戦争付近-5年前から15年間
1963-11-29から1978-11-28の30年間を見てみます。TQQQとか当時無いものは検証できないので、あるものだけ検証します。
■目標利率50%の場合
売却タイミング(2回目まで記載)
- SPXL:1967-09-25(4年後) , 1972-03-06(4年後)
- SSO: 1968-11-15(5年後), 1972-11-21(4年後)
SPXLの場合でも最初の売却タイミングまで4年もかかってしまいました。その後1968-11-29から下落相場が始まるのでギリギリ直前で売却できたことになります。そしてまた4年後に売却タイミングが訪れたということです。
ただ、この期間はグラフを見て頂けると分かる通り、基本的には積立額以下になることは稀なので、最悪10年近くドルコスト平均法を実施することになったとしても、黒字状態をキープできると思われるのは救いでしょうか。
そして結局S&P500の積立よりは結果が途中まで良くなってます。そう考えれば人生の終わりまで考えた時に50%の利益の時点でスイッチするより100%の時点でスイッチする方が利益は改善されると思いますが、心の安心の面では50%利確でも十分かもしれません。
さて、次は75%でいきます。多分私は75%ぐらいを目標に実際にこれからドルコスト平均法を用いることになる気がしています。
■目標利率75%の場合
売却タイミング(2回目まで記載)
- SPXL:1968-11-15(5年後) , 1972-11-17(4年後)
- SSO :1972-12-07(9年後) , 1980-09-17(8年後)
明確にSSOが脱落してしまいました。途中売却できないので1970年頃は普通にS&P500の積立投資にSSOの積立投資は負けてしまいます。
つまりこの時期はベトナム戦争の暴落前の通常時の相場を含めて利確までその分時間がかかってしまったという事です。これならむしろ暴落開始時から積み立てた方が復活が早かったということでしょう。
そう考えると、大体運用期間は10年間程度は見込んだ方が良いという事になりそうです。
さて、今回もSPXLが先に売却することが出来ました。やはり償還リスクを考えなければレバ比率を上げた方がドルコスト平均法かつ途中売却という観点で言えば安全と言えそうです。償還とSEC介入が怖いんだよなぁ・・・それさえなければ普通に3倍にしたい所です。
一応100%も見て見ましょうか。SPXLでドルコスト平均法使うのであれば100%も現実味が増します。
■目標利率100%の場合
売却タイミング(2回目まで記載)
- SPXL:1972-11-17(9年後)
- SSO :売却無し
SPXLならギリギリ10年以内で売却可能でした。SSOはこの間売却できず。
この時期だとSPXLは売却タイミングが神がかっていますね。最悪ここでS&P500にスイッチして暴落したとしても、等倍商品に切り替えた後なので被害は軽微でしょう。やっぱり3倍レバレッジでやりたくなってしまう結果でした。
さて、この結果から、暴落開始時期からスタート前からドルコスト平均法を用いた場合は逆に結果が悪くなる可能性が出てくるということでした。それもそのはず。今回は暴落5年前から始めましたが、その5年間で売却できなければ5年+暴落復活までの期間を過ごす必要があるということです。
先程も書きましたが、一応積立額以上にはなりやすい投資方法なので心の安寧は生まれると思います。※米国株が右肩上がり前提です。
さて、続いてITバブル崩壊5年前も見ましょう。こっちのQLDが私の中での本命です。
ITバブル崩壊5年前から15年間
1995-08-31~2010-08-30までの15年間を見ます。
■目標利率50%の場合
売却タイミング(2回目まで記載)
- SPXL :1996-11-08(1年後) , 1997-12-05(1年後)
- SSO :1997-02-12(1年後) , 1998-03-24(1年後)
- TQQQ:1996-09-19(1年後) , 1997-09-02(1年後)
- QLD :1996-11-07(1年後) , 1998-02-25(1年後)
流石にITバブル崩壊前の「ITバブル」はとてつもない上昇率です。5年間も猶予があれば余裕で何度も「利確」が出来るので、それを他の等倍商品にスイッチしてもよし、現金にしても良しな良い時代です。たとえ等倍商品にスイッチしたとしてもその後に暴落した所でS&P500にドルコスト平均法している結果より確実に大きな利益を得ているため安心安全というわけです。
で、今回は5年前編としましたが、2,3年前編だともっと運用期間が増える可能性があります。何故ならその2,3年で売却出来るだけの利益が必要だからです。ただ、暴落時期+2,3年プラスされる程度なので、それならギリギリ何とか耐えられる期間といえるのではないでしょうか。
5年前、つまり、暴落が始まるまでの間に利確できるだけの目標率を設定するのが肝要であると考えています。5年+暴落時期を含めると結構な運用期間を迫られることになるためです。とはいえ、だとしても10年間は見ておけば安心かなと思っています。10年間もレバレッジに投資するという心理的負担はあるのでそこだけが懸念点といえそうかなと思います。
それじゃ75%行ってみましょうか
■目標利率75%の場合
売却タイミング(2回目まで記載)
- SPXL :1997-01-21(1年後) , 1998-03-18(1年後)
- SSO :1997-06-13(1年後) , 2000-03-23(3年後)
- TQQQ:1996-11-07(1年後) , 1998-02-25(1年後)
- QLD :1997-01-14(1年後) , 1998-07-13(1年後)
SSOが2回目の売却タイミングで1回目から約3年後に売却となりました。ITバブル時はやはり右肩上がり率が異常だったのでこの辺は余裕でこなしてくれています。
そして嬉しいのがITバブル崩壊しても既に売却済みなので殆どダメージが無いことです。S&P500はITバブル崩壊で積立額より下がっていますが、もし他の商品を利確後にS&P500にスイッチした場合でもギリギリ積立額以上を全員キープしてるんじゃないかなと思ってます。※面倒なのでチェックは無し
ともあれ、75%でも相当余裕な状況にあるので、100%も見ますか。
■目標利率100%の場合
売却タイミング(2回目まで記載)
- SPXL :1997-05-27(2年後) , 1999-04-12(2年後)
- SSO :1998-02-18(3年後) , 2回目売却無し
- TQQQ:1996-11-27(1年後) , 1998-04-22(1年後)
- QLD :1997-07-11(2年後) , 1998-12-21(1年後)
残念ながら、QLDは早期に2回売却していますが、後半へたれてリーマンショックで積立額を割ってしまいました。欲をかくとこういうことになるということなのか!?
SSOは完全に脱落してS&P500より酷いことになってしまいました。それも仕方がない。リーマンショックを直撃してしまったのですから。リーマンショック時はハイテク株の方が圧倒的に優勢だったのでQLDはまだ一応元気とは言えます。
今回の結果を見ても、ベトナム戦争時期の結果を見ても、売却タイミングは50~80%ぐらいがちょうどいいのかなと思いました。
ただ、3倍レバレッジなら100%でもいいかもしれません。ここが本当に判断難しいです。
ともあれ、50~75%で売却ルールを用いれば、S&P500を単純なドルコスト平均法をするよりも安全に投資できるんじゃないかなと思った次第です。
ということで、第7回まで行った本記事ですが、私の中で以下の結論となりました。
総まとめ
- 可能であれば3倍レバレッジ商品で積み立てるとむしろ安全に資産運用が出来ると思われる
- 但しSEC介入や大幅な下落により値動き3倍から1.5倍や償還リスクを考慮するのであれば2倍程度が望ましい
- ボラが激しければ激しいほど「ドルコスト平均法」×「途中売却」の利点が増すと思われる
- 個別株の場合は倒産リスクもあり、右肩上がりを信じられないのでやるならETF。FANG+の2倍レバレッジ商品が出たらしいのでちょっと悩み中。ただ、割と10年スパンで物事を見る必要があるのでやっぱりQLDかTQQQにした方が無難と思われる
- 総合して考えるとQLD(※iFreeレバレッジ NASDAQ100)かつ、50~75%程度になったら売却するルールが一番有益であると考えます。※本当はTQQQやTECLでやりたい
と言った所です。
50~75%であれば、前回の記事の各暴落時期でのドルコスト平均法実施時でも無理なく使えましたので、現実的にアリだと思います。金利上昇とかも考えると50%程度で売ってしまっても良い気がします。
私は現状iFreeレバレッジNASDAQ100の2倍レバレッジで行う予定ですが、確か3倍レバレッジの値動きを目指す投資信託がもしかしたらサービス化するかもしれないという噂を聞いています。
もし本当なら、投資予定額の5分の1とか少しの額で併せてやる気がします。手数料がかからない点(※最近のネット証券は手数料無償化してくれるところが多いです)と、途中売却するため信託報酬の重さより買付手数料と売買手数料の方が重くなると思われるので米国株のTECLを買うより有利だと感覚で思ってます。攻めるなら全部ここに突っ込む。攻めると逆に安全になりますから・・・。攻撃が最大の防御と言わんばかりの結果でした。
途中売却しない運用なら米国株の方が運用年数増やせば有利になってくるはずですが、米国株は端数とかの計算が大変ですし、配当金再投資の手間および端数は投資できないという問題点もあり、ドルを円に直すときにも手数料がかかりますので投資信託に余ったドルを突っ込むとかいうのもできないのがネックです。積立投資のような額が低いと手数料もバカになりません。
ということで、本件は私の目標としている1億円を目指す投資とは別で、楽天証券の5万円積立の1%分の積立枠を使って老後問題対策としての安定資産として売買していくことになると思います。
そんなこんなで、今回はここまでと致します。