【レバレッジ】ドルコスト平均法による都度売却投資法検証その2(ベトナム戦争編)

こんにちは。okometsubuです。

 

今回は続編物の記事です。ドルコスト平均法×レバレッジの有用性の確認と年1回で売却することで安定化を図ることを目的としています。以下過去記事。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

今回はベトナム戦争付近(1968-11-29~)を見ます。まだQQQ関連は確認できないのが残念ですが、まま、見て見ましょう。詳細な条件とかは以下に記載。

 

 

 

暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)

 

第1次オイルショック付近やリーマンショック付近は除外しました。どうせ「ベトナム戦争」付近とITバブル崩壊付近の地続きで対象に含まれるためです。

 

目標利率(※1年後積立額 * 目標利率を上回ったら売却)

  • その場のノリで決める(10%~500%の間ぐらい想定)
  • 世界恐慌時はSSO(レバ2倍)なら100%(2倍)、SPXLなら200%(3倍)くらいが良い感じで売却できそうだった。

 

前提条件

  • 暴落が発生した時から開始します。可能な限り30年見るものとします。
  • 毎月100ドル積立投資をするものとします。
  • ブログの会話上、面倒なので1ドル100円として話を進めます。
  • 金利・手数料・税金は考察していません。
  • 実際は「投資信託」を使う予定ですが、データが少ないので海外ETFを用いた検証を行います。
  • 疑似データを使って検証します
  • 端数もキッチリ投資できるものとします。
  • 1年に1回チェックを行い、積立投資額×目標利率に到達したら売り、到達していなかったら毎月積立を継続するものとします。
  • 目標金額はアラート等で設定するものとして、達成したら即時に売るものとします。

 

 

最後の条件は毎月積立なのでアラート設定するのも大変なので、まぁできたらいいよねって感じで検証することにします。現実問題だとまぁ、気づいたらでいいかなと思ってます。

 

では参加メンバーのご紹介。

 

参加メンバー

  • SPXL
  • TQQQ
  • SSO(S&P500の2倍レバレッジ)
  • QLD(QQQの2倍レバレッジ)
  • ^GSPC(S&P500)
  • 単純にS&P500をドルコストしたもの(参考までに)

 

TECLでやりたいですがITバブル崩壊前に疑似データですら作れないので仕方なくTQQQ。まぁ似たようなもんだよ!!(※TQQQより結果を少し悪くすればTECL!)

 

ベトナム戦争付近からの30年

1968-11-29から1998-11-28の30年間を見てみます。TQQQとか当時無いものは検証できないので、あるものだけ検証します。

 

そのまえに、S&P500、SSO、SPXLのドルコスト平均法の結果だけ見ます。

 

ドルコスト平均法結果

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ドルコスト結果

  • SPXL:262.95倍
  • SSO:65.01倍
  • S&P500:7.61倍
  • 積立額:36000ドル(360万円)

 

こうなったらいいですが、ここまでガチホするのは神経がやばくなりまs。ポイントは最初の10~15年目ぐらいでしょうか。全く見えませんのでズームアップします。1982年までを見ます。約14年分のグラフ。

 

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見えづらいですが、ポイントは1970年頃でしょうか。ほぼ同時期に復活しています。これは前回の記事でもお伝えした通り、ドルコスト平均法の開始時期というのは「雪だるま」が育ってない、積立投資額が少ない状態であるため、追加投資の威力が非常に強くでるのです。そのため、最初の頃は余裕で「3倍レバレッジ」であろうとも、復活時期は素早く行えるということです。

 

これが本当に「ドルコスト平均法」×「レバレッジ商品」の相性がいい所だと思います。

 

そして1976年頃の元本復活時点もそこまで変化はありませんでした。このぐらいの運用期間なら問題なくリカバリーできるのでしょう。

 

ただ、今回は前回の「世界恐慌」時とは異なり、暴落後に「右肩上がり」がほとんどありません。つまり、いくら「ドルコスト平均法」でも、多少の右肩上がりが無いことには復活できないのです。

 

そう考えると上げ下げが極端な相場の方が「ドルコスト平均法」にあっていると言えるでしょう。

 

ただ逆に言えば、ヨコヨコ展開を「ドルコスト平均法」を使うなら、等倍商品とそう大差はないということです。もちろん、金利や管理費用で下がるとは思いますが、人生終わる程かと言われるとそうでもないことを期待したい。ただ、ヨコヨコ展開だけは勘弁してほしい所ですね。

 

というわけで、早速今回の検証を始めてみましょうか。今回もS&P500の積立額だけグラフに残します。

 

 

■目標利率50%の場合

今回は利率50%からスタートとします。積立額×1.5倍に到達したら売却というルールです。

 

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最初の売却タイミング

  • SPXL:1971-04-28
  • SSO:1972-11-21
  • SP500:1983-03-01

 

イキナリS&P500が脱落しました。15年相場にい続けることになりました。

 

さて、最終結果は余裕でS&P500にドルコスト平均法つかって寝て覚めた方が良さそうなグラフの出来上がりです。最終結果だけ見たら利率を50%から100%とかにあげた方が良さそうな気はします。

 

が、本当に上げていいのでしょうか。これだけだとよく分かりませんので、ズームアップしてみましょうか。1985-12-31までの結果です。

 

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このグラフから伝えたいこととして、S&P500の積立額の1.5倍到達まで実に15年程必要だったということです。等倍商品でこのような都度売却は一切行わない方が逆にいいことになります。15年間、売却できずに過ごすことになるからです。

 

ではSSOはどうだったかというと、こちらは4回1972年、1980年、1983年、1985年と約15年間でこの数しか超えることができませんでした。その後は物凄い勢いで売却しっぱなし状態になりますが、年数で言うと4年、8年、3年、2年と市場に投下しっぱなしになるのでリスクはあるということです。

 

SPXLはこの辺早くて、1971年、1973年、1977年、1980~5年と最初の4年、2年、4年を除けばほぼ毎年売却していますので非常に安定しています。最初の4年はそもそもの暴落から復活からかかる時間なのでこの点については問題なしです。

 

ただ、人生最後まで見ると分かる通り、1.5倍で売却程度ではS&P500にドルコストしてた方が圧倒的にマシな人生ということです。

 

今回の目的から言うと「安全」かつ「安定」して資産運用することが目的であるため、積立額以上になっていれば御の字ではありますが、ちょっとリターンが1.5倍程度じゃガッカリします。しかも単利。

 

やはり前回の最後にお伝えした通り、売却時の利益を「S&P500」に全額スイッチして運用を見守った方がむしろ安全じゃないかなと思った次第。利益部分だけでみたら、今回の投資を実施していなかったら「無かった」額で投資するのです。そうすれば全く傷を負いませんし、なんだったら「S&P500」が0になる未来なんて世界崩壊以外ないのでほぼ利確が成功しているのです。

 

後はヨコヨコ展開でもボラが高い銘柄でやった方が今回の検証記事としては当たりでしょう。やっぱりITバブルが崩壊してボラを高くするべくNASDAQ100に投資した方が良い気がしました。ボラが激しく、かつ、遠い未来まで見たら右肩上がりはしているETFを選ぶのが良いと思っています。

 

話が脱線しました。

 

では次は間を取って75%を見て見ましょう。

 

■目標利率75%の場合

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最初の売却タイミング

  • SPXL:1972-11-17
  • SSO:1980-09-17
  • SP500:1985-05-16

 

SSOも若干ここでリタイアです。12年相場に居続けることになりました。2倍レバレッジでこのような相場の場合75%もキツイということです。

 

こうなると、3倍レバレッジを含めても50~80%ぐらいが良いのかもしれません。

 

結論を急ぐのは少し早いか。次は100%で見ましょうか。

 

■目標利率100%の場合

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最初の売却タイミング

  • SPXL:1980-09-17
  • SSO:1980-11-14
  • SP500:1986-02-10

 

地味にキツイ結果となりました。SPXLも約12年間、相場に居続けることになりそうです。

 

終結果としては、大体積立額の2倍ってことでいいでしょう。単利ですので残念ですが、そのほとんどが現金で手元にある状態ではあります。

 

が、残念ながら前半を見るに、1980年までほとんど売却が行われていません。つまり、100%(2倍)で売るのを待っていると、12年も市場に投資を継続しなくてはならなくなります。このベトナム戦争の期間は「ドルコスト平均法」と非常に相性が悪いことになります。もう一度ズームしてみましょうか。1985-12-31までを見ます。

 

 

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やはりだめです。1980年まですべからく、市場に資金を投入しっぱなしになることを覚悟しなくてはいけません。つまり12年間も市場に投資しっぱなしです。

 

ここで怖いのが、「ドルコスト平均法」で12年間も毎月積立することになるので「投資資金」が間に合うかどうかが非常に怖いと思いました。

 

私は自転車操業よろしく都度全売却してそのお金を原資として「ドルコスト平均法」を継続する形を考えていましたが、これだとちょっと資金枯渇しちゃいそうです。

 

こうなると「世界恐慌」の方がむしろやり易い相場だったというものです。うーん。やはり利率は50%ぐらいに抑えて、失ってもいたくない金額は全部「S&P500」に投資するとかでも良い気がしてきました。これはまた今度検証してみましょう。

 

 

 

ということで、安全に行きたいなら50~100%の間を設定する必要がありそうだという事が分かりました。これ以上やると、単純に「ドルコスト平均法」になるだけなので割愛。

 

 

というわけで、今回のまとめとしては、SSOなら利率50%ぐらい、SPXLなら利率50~100%ぐらいの間が安全に投資できそうというお話でした。

 

ただ、ずっとこの利率でやると全くお金儲けできません。いや、2倍近く安定して資産が貰えるなら悪くはないのですが・・・。利率は50%ぐらいにして、黒字部分だけでも儲けたお金を投資した方がいいかもしれません。

 

しかしながら、「S&P500」を単純にドルコスト平均法で積み立てるのが正義でしたが、それは積立の原資があってこそです。10年ぐらいの投資額しかないようであれば、やはり途中で売却する本売却案を採用すると良いでしょう。

 

 

というわけで、今回はここまでと致します。次回からITバブル崩壊時からなのでTQQQがようやく参戦できそうです。

 

 

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