こんにちは。okometsubuです。
今私はRPARというリスクパリティETF,所謂「オールウェザーポートフォリオ」の採用を検討しています。
レイダリオ推奨の「オールウェザーポートフォリオ」は債券が50%と多くコモディティは15%程度ですが、RPARの場合はコモディティは21%と少し多めにとっており、債券もTIPSというインフレ連動債を多く混ぜているポートフォリオとなっております。
つまり、今後の金利上昇およびインフレ化を見越した場合はRPARの方が有利になると思われることと、元々「オールウェザーポートフォリオ」を提案しているレイダリオ氏が「今現在債券に投資するのはクレイジー」と言っているそうなので、ならば債券多めの「オールウェザーポートフォリオ」よりもRPARでいいんじゃないかとそういう考えです。
以下その時の考えをまとめた過去記事となります。
では今日は何をするのかというと、「世界恐慌」時ではオールウェザーよりRPARの方が優れていたかどうかを確認したい回となります。
「リーマンショック」でもRPARは余裕で耐えられ、かつ、右肩上がりの実績を得ました。であればそれを超える「世界恐慌」時に「オールウェザーポートフォリオ」を超えるだろう根拠を揃えれば安心して投資できるんじゃないかと期待しています。
このRPARを採用するにあたり、オールウェザーポートフォリオよりもコモディティが多く長期債および株式が少ないポートフォリオとなっています。
個人で行う場合のリスクパリティポートフォリオ例
- 株式 VT 21%
- 長期米国債(20-25年) TLT 29%
- インフレ連動債 TIP 29%
- 金 GLDM 10.5%
- 商品 GSG 10.5%
そして100年に1度と言われた「リーマンショック」を再現した場合、VTではなくIVVの検証ですが、最大下落率は16%程度で済み、かつ、年間での下落率でみたら5~6%の下落程度で済みました。
つまり、これを超える暴落となる「世界恐慌」が浮上します。
ということで、「世界恐慌」時のコモディティ(※金)の動きと債券の動き、後はインフレ状況を確認することが出来ればある程度RPARの優位性は見出せるんじゃないかと思った次第。
ETFはその時代にないわけですから、それらを見るしかないかなぁとそういう訳です。
と、調べて見たらドンピシャな記事を見つけました。以下Cozさんのブログを引用させて頂きます。
今、債券を所有するのはクレイジー?【レイダリオ】 - サラリーマンブログ
Investors would be pretty crazy to hold bonds in this period.
(日本語訳: 今債券保有してる投資はちょっとおかしいかも。)
このインタビューを見た時の率直な感想は、
ポーフォリオの55%に米国債券組み込んだ方が良いって言ったん誰やねん!
でした。
ただ、彼が上記のように述べた背景としては、以下のようなことが挙げられます。
ポイント
- 中央銀行がお金を刷りまくっている。
- 利子が過去にないくらい低い、あるいはマイナスの状態。
ついでに、世界恐慌の時(1930~1945年)を引き合いに出し、当時も債券を買うのは全然良くない期間だったよ、と述べられていました。
世界恐慌時は「債券」も買うのは全然良くない時期だったという事です。データは集めてませんが、「オールウェザーポートフォリオ」発案者のレイダリオ氏がそう言ってるんだから、「事実」としては間違いと信じたい所ですね。
当然、世界恐慌時は「株式」も最悪でしたので、この2つの比率を上げるのは良くなさそうだなという感じでしょうか。そうなると「世界恐慌時」だけを見た場合はRPARの方に分があることになりそうです。株式も債券も「オールウェザーポートフォリオ」より低く設定されているためです。
では次に「コモディティ」はどうだったでしょうか。以下ジム・ロジャーズ氏が語った記事がありました。週刊現代の記事から引用しています。
"世界恐慌"を乗り越えるための全情報(3)スクープインタビューマネーとマーケットを熟知する男 ジム・ロジャーズ「どこの国の国債も買ってはいけない」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/32806
世界経済が悪化していく過程で、各国政府は紙幣をばら撒くようになる。紙幣の価値はどんどん下がっていくことになる。そのとき、自分を守ってくれるのはリアルな資産だけだ。
では、リアルな資産とはなにか。
私自身、シルバー(銀)やライス(米)といったコモディティ(エネルギー、貴金属、農産物などの商品のこと)を所有している。こうしたコモディティこそが、リアルな資産だ。
これからの時代、株のディーラーは職をなくすことになるだろう。先ほどいったように、いつか世界恐慌のような状況がやってくることがわかっている中で、株は軒並み下落する運命になるからだ。
一方で農業従事者たちがランボルギーニ(イタリアの超高級車)を乗り回すことになる。農業従事者だけではない。採鉱業者、エネルギー業者など、リアルな商品を生み出す人たちこそが「ベストな仕事をしている」と賞賛される時代がやってくる。
ようするに、世界恐慌並の暴落がおきたら「コモディティ」は活躍する、と要約しました。資源のなかに「シルバー」も含まれているので、「ゴールド」も該当してくれるんじゃないかなぁと期待しています。
私はコモディティは全部金でいいんじゃないかなと思っています。何故ならGSGの経費率は0.75%と高い上に、通常時のパフォーマンスがあまり優れていません。ハイパーインフレ時にしか対応できないGSG等のコモディティ銘柄より金だけ持っていてもいいんじゃないかなと思った次第。
でもまぁ、安全に行くならオール金じゃなくて「コモディティ」にも投資した方が「オールウェザー」としては正しいでしょうね。ここはもうちょっと悩みます。そもそもですが、今のネットワーク接続されて情報伝達が「秒」で行えるこの現在において世界恐慌まで行くのかという疑問はあります。
いや、あるのかなぁ。不安ならやはり「コモディティ」であるGSGを採用する必要はありそうです。
そういえばバフェットが最近「金鉱山株」を買ったことで話題になっていました。あえて「金」ではなく株を買っているのですが、つまり、今後の不況に備えて「金」関連に投資したと考えてもいいかもしれません。そうなるとやっぱりSGSじゃなくて全部金で良い気がしてきた!!
ともあれ、全方向に対応できるこのポートフォリオを見てしまうと、レイダリオ氏が「現金が最悪の投資先」としているのが理解できるようになってきました。なんかこうなると、もう現金持ってるのが怖いぐらいです。それぐらいこの「オールウェザー」の投資方法はいいんじゃないかと思えています。
RPARもバックテストではオールウェザーに劣りますが、今後のインフレ環境に進む読みであればむしろ勝てる状況になるかもしれませんし、勝てないまでもバックテストの結果は低リスクで安全に投資できたので、やっぱりRPARからGSGを引いたのを一発ぶちこんでみようかなと思います。
また、2022年までは「ゼロ金利」にするとFRBが投資家に約束したらしいので、2022年までは1.5倍レバレッジにしたRPAで運用してもいいんじゃないかなとすら思っています。以下靴磨きおじさんの記事を引用させて頂きます。
一般日本人がレバレッジ1倍~1.5倍のリスクパリティPFを簡単に組む方法とオールウェザーちょっと考察 - 恥知らずの模倣者"Shameless Cloning"戦略のブログ
http://kutsumigaki.blog.fc2.com/blog-entry-581.html
ちなみに1.5倍程度レバレッジをかけたいなら、それにも対応できます。
リスクパリティポートフォリオ(レバ1.5倍)案
10% SPXL+EDC
15% TMF
45% TIPかヴァンガードのもっと経費率の低いもの
15% GSG
15% IAU
グローバル株式にEAFE諸国が入れられないのが残念ですが
1.5倍くらいのレバレッジでも今年くらいの状況では、年次リターンでみてほとんど微動だにしないでしょう。
氏が言うように、先進国株式のレバレッジはかけられないためSPXL+EDC(新興国3倍レバレッジ) という点だけ注意でしょうか。RPARの投資先を見ると米国:先進国+新興国は大体半々ぐらいに投資していますので、SPXL5~7:EDC:3~5%ぐらいでやればいいかなぁと思った次第。先進国が無いので最悪SPXLだけでもいいかなと思ってます。
レバレッジを掛けるかどうかはちょっと悩み中です。とにかく、今現金で持っている安全資金の多くを突っ込みたくてしょうがない状況です。吉と出るか凶とでるか。
株式100%にフルインベストメントするより圧倒的にリスクが低いのでぜいたくな悩みかもしれませんね。
と言った所で今回はここまでと致します。