こんにちは。okometsubuです。
何気にシリーズ化してしまった本記事の第3回目となります。以下過去記事。
今までは金利が上昇中の期間と上がりもせず下がりもしない時期を切り取って検証しました。今回は金利とは別の視点、「暴落時」にTMFとSPXLを持っていたらどうなるかを検証します。
金利低下時は検証しません、というか、1980年から現在に至るまでずっと低金利化が進んでおり、TMFが最強に輝いていたことは既にご存知の所だからです。
というわけで、今回は株価が暴落した時にSPXLとTMFをどのぐらいの割合で持ってたら安全かなぁとかそういうのが分かれば成功とします。
- 参加メンバー
- 暴落時期一覧
- 今回のシミュレーション条件
- ブラックマンデー(1987-08-25~1990-08-24)
- ITバブル崩壊(2000-08-31~2003-08-30)
- リーマンショック(2007-10-09~2010-10-08)
- 2018年12月の大き目な暴落(2018-09-21~2020-07-02)
- コロナショック(2020-02-19~2020-07-02)
参加メンバー
- SPXL100%
- TMF100%
- SPXL:TMF=80:20
- SPXL:TMF=60:40
- SPXL:TMF=32:68
- SPXL:TMF=20:80
- SPXL:現金=70:30
というわけで、暴落時期をピックアップ。残念ながら1986年以降じゃないと疑似TMFデータが無いのでそのぐらいの期間から適当にピックアップすることにしました。
暴落時期一覧
- ブラックマンデー(1987-08-25~1990-08-24)
- ITバブル崩壊(2000-08-31~2003-08-30)
- リーマンショック(2007-10-09~2010-10-08)
- 2018年12月の大き目な暴落(2018-09-21~2020-07-02)
- コロナショック(2020-02-19~2020-07-02)
期間は適当に3年ぐらいで見ましょうか。最後の方は適当に現在ぐらいまで。
その前の金利が上昇している期間の検証が出来ないのが非常に残念ですが仕方ありません。これらで行います。
今回のシミュレーション条件
- 面倒なので1ドル100円換算とします。
- 手数料や配当金は考慮していません。
- 投資額1000ドルで行います。
- 追加投資額は各ETFを端数無く余すことなく購入できるものとします。
- リバランス日は月末頃に実施とします。
- リバランス間隔は毎月行います
- コロナショックだけSPXLとTMFは本物データを使います
というわけで早速始めましょうか。
ブラックマンデー(1987-08-25~1990-08-24)
最終結果
- SPXL100%:0.503倍
- TMF100%:1.051倍
- SPXL20%:1.021倍
- SPXL32%:0.984倍
- SPXL60%:0.840倍
- SPXL80%:0.689倍
- 現金30%:0.748倍
TMF100%が勝利しました。暴落時の保険として「TMF」を持とうとしているのです。これで結果が悪かったら意味が無くなっちゃいますからね。ただ、TMF80%持ちとほぼ接戦です。今後の株高を考えるなら20:80を持ちたくなってしまいますね。
ただ今回の検証は直後に大暴落が起こるまさにその時に購入したものであり、暴落の前には暴騰が付き物です。であるならば、SPXLをもう少し多めに持った方が、むしろ逆に資産を守れる糧となるイメージです。※今日買って明日暴落したら知らない
さて、所感は後にしましょう。今回はサッサと結果を見ちゃいましょうか。
ITバブル崩壊(2000-08-31~2003-08-30)
最終結果
- SPXL100%:0.216倍
- TMF100%:1.446倍
- SPXL20%:1.136倍
- SPXL32%:0.952倍
- SPXL60%:0.571倍
- SPXL80%:0.365倍
- 現金30%:0.377倍
圧倒的TMF100%勝利!!
ただ先程も述べたように、「ITバブル」はそれはもう凄まじい株高になったから、その時期からSPXLを持っていたら結果は変わってくると思います。とはいえいつ暴落するかなんて誰にも読めない。難しいですね。
じゃ、次。
リーマンショック(2007-10-09~2010-10-08)
最終結果
- SPXL100%:0.208倍
- TMF100%:1.592倍
- SPXL20%:1.272倍
- SPXL32%:1.068倍
- SPXL60%:0.628倍
- SPXL80%:0.382倍
- 現金30%:0.394倍
TMFの勝利です。腐っても100年に1度と言われた暴落ではありません。現金リバ70%で攻めてるせいか、やっぱり戻りが遅いのが辛いなぁ。それはSPXL60%にも言えるから仕方ない時期か。SPXL32%なら3年で元本復活は流石といたところか。こう見るとやっぱりTMF20%とか32%は魅力的です。それじゃ次行きます。
2018年12月の大き目な暴落(2018-09-21~2020-07-02)
最終結果
- SPXL100%:0.783倍
- TMF100%:2.333倍
- SPXL20%:2.125倍
- SPXL32%:1.959倍
- SPXL60%:1.491倍
- SPXL80%:1.128倍
- 現金30%:0.934倍
この検証期間は面白くて、2回の暴落を挟んでいるんですね。そのため結果としてはTMFが勝利したということです。暴落を挟むと金利が下がる。よってTMFも更に有利になると言う図式です。
株価としても金利が下がると有利ですがあくまで「暴落」を抑える程度の効果であるという認識。その後は爆発的に株高になるかもしれませんが、暴落発生直後は間違いなくTMFが強いですね。
面白いのは、結局コロナショックが発生するまでSPXL優勢側はTMF優勢側に勝てていないということです。それだけ超低金利が進んでしまったということでしょうか。今後のTMFが心配です。
ともあれ、暴落があれば金利は下がるのです。まだマイナス金利を残しているんだから暴落に対するショックとしてTMFを持つのはアリと言う認識。
それじゃ最後にコロナショック。期間は少ないのでアレですが見ます。
コロナショック(2020-02-19~2020-07-02)
最終結果
- SPXL100%:0.570倍
- TMF100%:1.275倍
- SPXL20%:1.169倍
- SPXL32%:1.095倍
- SPXL60%:0.895倍
- SPXL80%:0.736倍
- 現金30%:0.731倍
この辺は何回か見たグラフですね。TMFの有用性を確認できるグラフです。金利はコロナショックにより0.6%近くまで一気に下がった場所なので暴落発生=金利が下がる=TMFが上がるという図式は今回も成り立ったというわけです。
ということで、今回の検証自体は完了しました。結果として総じて暴落が発生したらすべからくTMFが上昇することが確認できたかと思います。
ここでのポイントは、どの割合なら比較的元本ぐらいをキープできるかという視点です。過去「金利ヨコヨコ期」の検証では総じてSPXL100%の方が結果が良くなりました。つまり、暴落さえ考えなければSPXLを混ぜた方が結果が良くなるということです。
今後、100%暴落が来ると信じてやまないならTMF100%を持つのが良いでしょうし、既にSPXLを多く持っていた場合もTMFだけ買っても良い気はしています。今後数年間を「金利ヨコヨコ期」と仮定したら、TMF100%だったとしても元本はギリギリキープできそうな雰囲気だからです。ただし、基本的にはヨコヨコ期でも普通にTMFは元本割れを起こすので、通常時までカバーするならSPXLを多少含める必要があります。
つまり、「暴落期」を予想している人は、「金利ヨコヨコ期」or「暴落期」のどちらも考慮するのであれば、SPXL:TMFで10:90~32:68ぐらいの割合は必要ということになりそうです。
私は今後暴落読みだったとしても上記ぐらいの割合はあってもいいかなと思っています。暴落率が高いと思うならSPXLは10%程度、まだまだ株高になりそうな雰囲気に賭けるならSPXLを32%ぐらいでしょうか。当然、既にSPXLとかに投資してるなら無理してSPXLを追加しなくてもいいかなとは思います。
というわけで、暴落時編でした。
いやー、その3まで検証しましたが、三者三様、色々なパターンが生まれました。それぞれ特徴があって、判断しやすい内容にまとまったと思います。
ということで、次回は私の所感を述べる回と称したまとめ回を記事にしたいと思います。つまり、ゴミ回です。金融リテラシー0である私の所感なんてゴミゴミうん○ですよ。でも書きます。だってここ、私の日記帳(ブログ)ですしお寿司。
というわけで、今回はここまでと致します。