私は以前レバレッジETFであるTECLやレバナスにかなりの資産を割り当てて運用していました。
しかしながら、ビットコインの登場によりSPXL並にボラが高いが暴落後の復活速度が段違いで早いビットコインに投資することにしました。以下過去記事。
正直世界恐慌をSPXLにぶつけた場合はあまりにも酷すぎるので現実的な所でリーマンショックとしました。実際どのぐらいで復活するでしょうか。
最終結果
- SPXL:約9年 (2007-10-10~2016-07-26)
- TECL:復活出来ず(2000-08-31~20年経過しても復活不可)
- BTC:約3年(2017/12/16~2020/11/30)
上記はリーマンショック前高値(SPXL)とITバブル崩壊前高値(TECL)と出川ショック前高値(BTC)で投資を開始した後の復活速度を確認したものです。
同じ時期ではないため必ずしも今後もそうなるとは限りませんが、やはりレバレッジETFは途中ナンピンを行わないと復活速度が遅いのは周知のとおりであるとともに、ビットコインは基本的に3年待てば次の半減期ボーナス時期で復活することもまた事実です。
そしてレバレッジETFは償還リスクが常に付きまとっているため、まともに長期投資して億万長者を目指すならビットコイン一択という考えを持ちましたので、現在全力投資中です。
で、そういえば検証してなかったなと思ったのは、積立投資についてです。
積立投資はつまり時間分散で暴落中も買い増しすることでその後の復活エネルギーで爆発的に上昇を狙うというもの。これであれば、レバレッジETFがいくら途中で下がろうが、最後の右肩上がりで復活してしまえばチャラにできるかも?というのが今回の趣旨です。
レバレッジETF自体の積立については過去にまとめました。雪だるま式に資金を積み上げる前であれば、積立投資をすることでレバ無し商品と同じ復活速度であるということはなんとなく分かることかなと思います。以下過去記事。
世界恐慌時毎月積立グラフ
1929-09-03~1936-10-13のグラフです。
ちょっと画像をズームします。ポイントは前半と後半の復活速度です。
後半分かる通り、「黄色」→「赤」→「青」の順に積立額から復活しています。つまり、S&P500>SSO>SPXLの順に復活時期が早いことが分かります。ようするに、雪だるまが増えれば増えるほど、レバレッジ商品に対して「積立額」によるケアが追いつかなくなり、結果、元本を超えるのが困難になる時期が増えるということです。
積立投資なら、前半の時点を見るとほぼ指数とレバレッジETFは復活速度は変わりません。後半、投資額が膨れ上がることで復活速度にずれが生じるというものです。
もちろん、管理費とかで指数よりも復活速度が遅くなるのは当然ながら、雪だるま式に投資資金が貯まっていなければほぼ似たような速度で回復できます。※償還リスクにおびえる日々はありますが。
ということで、このレバレッジETF達を相手にビットコインは積立投資でも勝利を収めることができるのでしょうか!?
というのが今回の検証です。実はレバナス積立を辞めてMARAへの積立にスイッチしたので気になってしまいました。
じゃ、やること決めましょうか。
やること
- NDX(Nasdaq100指数)を使って確認します。
- 疑似的にレバレッジ2倍、3倍っぽいものを使います。(疑似QLD/レバナス,TQQQ)
- 毎月100ドルずつ積み上げていって、どこで復活するか、復活後どんな感じになるのかを軽く見ます
- NASDAQ関連はITバブル崩壊直近高値から積立開始とし、ビットコインは2017年の出川ショックからの積立開始とします。
- TECLはXLKを元に、レバナスはNDXを元に疑似レバレッジをかけて評価します
- 終値ベースで評価します
- なんかついでにNDX(NASDAQ100レバ無し)と疑似SPXL(SP500_3倍レバレバレッジETF)も入れておきます。
バブル崩壊前からの積立としているのは、今がまさに「バブル崩壊」シナリオ中だから。レバナス民は恐怖の日々でしょう。なので、本当にこのまま「積立」を継続していいのかどうかについてもITバブル崩壊を踏まえて確認できればと思います。
むしろビットコイン積立よりレバナス積立の方がいいなら暴落シナリオ中なので私も積み立て先MARAからレバナスに戻すかも。とりあえず結果見たい。
最高値からの積立なので、個人的な感想としてNASDAQ組は5年未満で余裕で積立額より上に行ってるだろうなぁ~と予想しています。
ということで、確認してみましょうか。ざっと確認すると2000-03-27が最も高い値だった雰囲気がする日付なのでその辺からスタートします。
バブル崩壊から積み立てた場合の結果
ITバブル崩壊組(株組)は2000-03-27からの積立とし、ビットコインは2017/12/16から積み立てを開始したものとします。QLDはレバナスとほぼ一緒なのでQLDとして記載。期間は2022年5月9日までの期間となるため約4.5年となります。
あー・・・BTC圧勝ですねこれは・・・。
BTCが圧勝というよりも、ITバブル崩壊からの立ち直りの速度がたとえ積立投資だったとしても4.5年でギリギリ復活できるかどうかというほどだったということでしょう。
一応、対数グラフ見ましょうか。
最終結果
- BTC:2.93倍
- QLD:0.81倍
- TECL:0.62倍
- SPXL:0.91倍
- 積立額:5400
こう見るとやはり下落相場中の積立であったとしてもITバブル直撃のTECLは4.5年程度では復活できなかったようです。SPXLが何とか積立額の近くまで復活しているといった所でしょうか。
つまるところ、レバレッジETFは下落相場において積立は最適だとしても、復活までの期間が足りなかったといわざるを得ません。
では、レバ無しであるGSPC(SP500)も入れてみましょうか。
分かりやすく対数グラフ
最終結果
- BTC:2.93倍
- QLD:0.81倍
- TECL:0.62倍
- SPXL:0.91倍
- SP500:0.98倍
- 積立額:5400
これを見ると分かる通り、S&P500とSPXLの復活速度は大体一緒ということが分かります。もちろん、積立額から見て7%の差ではありますが、そんなもの3倍レバレッジETFの1日の値動きで相殺できるレベルの誤差です。
これはこの記事の最初に書いた通り、投資資金が雪だるま式になっていない状態から積み立て投資をした場合の復活速度がレバレッジETFもレバ無しも近しい動きになるという結果の通りとなったわけです。
さて、ではビットコインを踏まえてみてみましょうか。
ビットコインはまだ誕生して十数年しか世に出ていないため評価することが難しいと思いますが、それでも大暴落があった2017年から3年で復活を遂げています。これは積立ではなく、2017年の最高値の位置から一括購入しての話です。
積立で見たらどうでしょうか。大体1.5年過ぎたあたりですでに積み立て投資額を超えていることが分かります。
結局、レバレッジETFの積み立てが強いというのは単に暴落時期に買ってしまっても、レバ無し銘柄と同等程度の復活速度ができるという点が優れているというものにすぎず、別段積み立て投資をしたからといってその復活までの期間が減少するものでもないということです。
対してビットコインは株式とくらべて圧倒的に時間経過の速度が速く、5倍ぐらいの速度で動いていると一部で言われています。そのため、暴落時期も短く、次の暴騰時期も近いというわけです。
一つ例を挙げると、ITバブル崩壊前の頂点である2000年からその価格に復活するまでに実に15~17年の歳月が経過してようやく復活しています。前世代のイノベーションであるインターネットはこのぐらいかかっていた。以下NDX(Nasdaq100)チャート
ビットコインは本記事の最初にグラフで示した通り、3~4年程度での復活となり、前世代のイノベーションであるインターネットの約5倍以上の速度で進んでいることが分かります。とにかく進むスピードが段違いです。この辺は前世代のイノベーションであった「インターネット」が普及が原因かなと勝手に思ってます。
さて、そうなると暴落時期にレバレッジETFをあえてナンピンで買っている時間はありません。やはり積立投資でもビットコインでいいのではなかろうかというのが私の考え方です。
レバレッジETFは長期間の「ヨコヨコ展開」に非常に弱いのです。これだけでもスピード感がビットコインの方が圧倒的に早い点から見ても積立投資をするならレバレッジETFよりもビットコインでいいという考えに今回改めて認識することができました。
結局、積立投資はレバレッジETFは復活速度が遅いデメリットをカバーしているだけでメリットではないのです。デメリットが強いので下落相場で積み立てすることを"せざるを得ない"だけなのです。
ならば何も迷う必要はありません。
私はレバナスに対して楽天カード1%欲しさに積立を行っていましたが、やはり放置してビットコインに積立投資をすることにします。まぁ、私は「MARA」という業務レバレッジ銘柄に積立ちゃうので普通に不正解ではあるのですが・・・
正解を選ぶならBTC。ギャンブルするならMARAという感じで。
完全に余談ですが投資とは「全世界株式」に投資することが正解で、その他はギャンブル、と言えばいいでしょうか。別に不正解じゃなくて、そこから外れている部分はギャンブル要素を備えているという感覚を私は持っています。はい。感覚の話で株式の中の話です。
それに代わるのがビットコイン。特に積立投資。積立投資ならビットコインが近年の投資の「正解」だと思っているため、後10年はビットコインにかかわることになるかなと思います。その後は知りません。もっと成功したら嬉しいなぐらいで見ていきます。
普通に過ごしたいなら初手全世界株式に余剰資金全部入れて、後は毎月ビットコイン積立をずっとやってるだけでいい感じになるなと思います。私はもう全部ビットコインにしちゃってますが。
ということで余談が過ぎたのでまとめましょうか。
まとめという名の所感
- レバレッジETFは積立が「強い」のではなく、積立しなければならないほど暴落に対して脆弱であるため、「積み立てせざるを得ない」ものであることが分かった
- ビットコインは復活速度が速いため暴落時からの積立投資でも普通に素早く復活が可能。
- ただし逆を言えば暴落時期に仕込める量が減るため積極的に買い増しをしても良いかもしれないが、いつ暴落が終わるか分からない以上、コツコツ積み上げていくしかない
- ぶっちゃけビットコインは初手一括投資でも普通に強いから普通にいつインしても救われる機会は後2,3年待ってれば勝手に訪れるという解釈。
- 結論として、ビットコイン積立一択で良かった。
- 一択が怖いなら、ナンピン買いする相場の時だけビットコインを買うとかでもいいし、全相場が高騰しちゃった後にビットコイン買いたくないなら、レバレッジETFを購入するより指数のNDXとかS&P500とかにしとけばいいんじゃないっすかね(※適当)
私の話で恐縮ですが、今回検証したことでレバレッジETFの積立に対する考え方がちょっと変わりました。別に積立だから強いってわけじゃなかったわ。ビットコインが最強ってだけでよかった。
米国では確定拠出年金(401kプラン)のメニューに組み込まれたとニュースに上がりました。エルサルバドルに続いて中央アフリカ共和国も法定通貨化が進みました。もう十分じゃないですか。地盤は徐々に固まってきていると思います。
逆にそういう時期だからこそ、バッドニュースが連発する時期だとも思うので、想定して動きたい所でもあります。
ということで、今下落相場が続いているので、勇気を出して少し多めに積立て行きたくなりました。短いといっても後2,3年は猶予がある気もします。無理な話ではありますがじっくり、かつ大胆に攻めたい。
※あくまで私の中の結論ですので無理は禁物です。普通に80%下落とか余裕でビットコインは起こりますのでご注意ください。