こんにちは。okometsubuです。
今回はシリーズものの2回目となります。以下1回目の記事。以下は各暴落発生時の直近高値から毎月疑似SPXLに積み立てた場合、20年後、30年後にどうなるかを見て見ました。
これ書いてて今更思ったのですが、SPXLやTECLって株価が上がれば上がる程、毎月購入額で買えなくなることに気づきました。例えば毎月1万円をTECLに投資したい場合、既に180ドルを超えているため1万円では買えません。つまり、投資機会の損失が発生するのです。これが海外ETFのデメリットの1つです。投資信託であれば1円も余すことなく投資が可能ですが、海外ETFではそれができません。
これを30年続けることになると、株価が上がれば上がる程、機会損失が大きくなります。なので、このシリーズが終わったら、次は「毎月投資」ではなく「年1回積立投資」での結果も併せて見ようかなと思いました。
尚、本シリーズはそのデメリットを無視して1円余すことなく毎月投資した場合の検証ですのでご留意頂ければと思います。
とにかく本シリーズの成績が良く無ければ話になりません。今回は、私のイメージとしては最悪ケースの想定です。本日の結果が良ければ積立投資の現実味が非常に増すと思います。
何故なら株というのは大体10年に1度、暴落しているようです。5年前というと、丁度暴落も終わって株価が上がって良い感じの時期になると思うので、積立投資開始時としては最悪です。何故なら右肩下がりから始めた方が、安く仕込めて最後の最後、売るときに沢山売れるためです。
というわけで、今回は暴落直近高値の5年前から積み立てた場合はどうなるかを見て見ましょう。
- 暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)
- 前提条件
- ベトナム戦争辺り-5年前からの30年間
- ベトナム戦争辺り-5年前からの20年間
- 第一次オイルショックベトナム-5年前からの30年間
- 第一次オイルショックベトナム-5年前からの20年間
- ブラックマンデー-5年前からの30年間
- ブラックマンデー-5年前からの20年間
- ITバブル崩壊-5年前から現在まで
- ITバブル崩壊-5年前から20年間
- リーマンショックから現在まで
暴落参加メンバーは前回と同じです。
暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)
- ベトナム戦争付近(1968-11-29~)
- 第一次オイルショック(1973-01-11~)
- ブラックマンデー(1987-08-25~)
- ITバブル崩壊(2000-08-31~)
- リーマンショック(2007-10-09~)
- コロナショック(2020-02-19~)
前提条件
- 暴落が発生した時から20年間と30年間、疑似SPXLに積立投資を行います。
- 暴落が発生した時から5年前の時に積立投資をしたらどうなるか見ます
- 月1回100ドル定額投資したものとします。
- 30年無かったら2019/12/31 2020/05/21までの期間を見ます
- 比較のため^GSPC(S&P500)も見比べてみます
- ついでなので値動き2倍(疑似SSO)も参加させてみます
- 手数料・税金は考察していません。配当再投資も未実施です。
※2020/05/26更新
30年無かったら2020/05/21に修正
というわけで、また長文になってしまう予感がするのでさっさと始めましょうか。
ベトナム戦争辺り-5年前からの30年間
1963-11-29から1993-11-28の30年間を見てみます。
30年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:27.40倍
- SSO:14.07倍
- S&P500:3.72倍
- 積立額:36000ドル
想定通り、いや、想像以上に前回からの結果が大幅に悪くなりました。前回のSPXLはなんと異次元の約263倍になりました。それも仕方が無いかもしれません。何故なら1998年頃にITバブルが発生して異次元な状態になっていたのですから。今回はその手前で終わっていますので、非常に現実的な数値だと思います。
さて、それでも27倍あり、S&P500に積み立てるより圧倒的にパフォーマンスが良いですね。毎月100ドル積立で986400ドル、1ドル=100円換算すると約9800万円となります。十分素晴らしいです!
暴落5年前積立でも十分な結果が得られました。では続いて20年積立の場合を見て見ましょう。
ベトナム戦争辺り-5年前からの20年間
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:3.65倍
- SSO:2.88倍
- S&P500:1.70倍
- 積立額:24000ドル
前回の記事と比較すると、SPXLは6.61倍でしたので、大体半分の成績になってしまいました。でも十分にいい成績じゃないでしょうか。そしてこのグラフも残念なのが、最後の「ブラックマンデー」前の数年の右肩上がりの恩恵をえられていないため、成績が悪くなっています。それでこの成績はベネ、です。暴落開始の5年前からというあまり良くない時期から積立をスタートしているのですから、十分良いです。
そして今回もS&P500よりもレバレッジ商品達の成績が良いですね。やっぱりレバレッジ商品と積立投資の相性抜群じゃないか!!!
さて、毎月100ドルで20年積み立てると87600ドル、約876万円と言う感じですね。毎月500ドルだったらその5倍の4380万円。これなら相当夢があります。積立するだけの投資額が用意できないのが残念です。
ただ、売り時がちょっと怖いですね。その後調子に乗るとブラックマンデーに突撃します。目標金額の設定を強めにしてしまうと、売り逃げ出来ずにブラックマンデー直撃でショックなことになります。とはいえ、30年の結果を観てもらえると分かる通り、30年運用すれば大概問題ない形になるのは過去の実績が証明してくれます。未来もそうなるかは知らんけれども!!
というわけで、次の暴落をみてみよう!!
第一次オイルショックベトナム-5年前からの30年間
1968-01-11~1998-01-10の30年間を見ます。
30年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:144.0倍
- SSO:42.0倍
- S&P500:6.17倍
- 積立額:36100ドル
これですよこれ!レバレッジ商品の凄さが分かるグラフです!2倍値動きのSSOよりも圧倒的にSPXLが勝者の位置にいますね!!ボックス相場で減価することだけ世間では騒がれていますが、右肩上がりになったらその減価分を帳消しにする圧倒的複利パワーのメリットもあるんです!だから、レバレッジだから長期だと損をする、という短絡的に考えなくていいと思っています。リスクはご承知の通りですがね!!
話が脱線しました。つい興奮してしまいました。
相当良い結果になりましたが、開始当初の暴落までの5年分は残念な結果になりましたが、最後のITバブルで利益を取って大変素晴らしい成果です。前回と比較すると、前回はSPXLが約60倍でしたが、最後のITバブル崩壊を直撃しての数値でした。
ともあれこれが結果です。144倍ですので、約5.2億円です。やり過ぎですし、将来ここまでのITバブルまで到達するのかという疑念もあるのでやはり途中の1億円達成したら売り抜けちゃうかなと思った次第。
では続いて20年積立結果をみてみましょう!
第一次オイルショックベトナム-5年前からの20年間
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:5.65倍
- SSO:4.41倍
- S&P500:2.17倍
- 積立額:24100ドル
最後の最後、大幅な下落でフィニッシュです。残念です。ブラックマンデー直撃した結果です。それでも20年で5.65倍はやはり素晴らしいですし、S&P500よりも成績が良い点は考慮すべきです。
SPXLの場合だと約1360万円となりそうです。老後2000万円問題にはちと足りませんが、毎月100ドル積立でこの結果ですので十分でしょう。そしてこのブラックマンデー前の高値をグラフで見て見ると、SPXLで高値まで2.5倍くらいはありそうです。4000万円ぐらいなら売れそうですね。
色々検証して思ったのは、「1億円の夢をみるか」「2000万円の老後を見るか」で売却タイミングがそれぞれ異なりそうです。積立額と過去の実績からどこまで自分が許容できるかを改めて考えながら投資するのが良さそうかなと思った次第。これは雑談ベースで今度記事にしよう。
話が脱線しました。では次の暴落いくよ!
ブラックマンデー-5年前からの30年間
1982-08-25~2012-08-24の30年間を見ます。
30年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:12.06倍
- SSO:9.73倍
- S&P500:3.08倍
- 積立額:36100ドル
前回だとSPXLは16.39倍でしたのでそこそこのダウンです。ともあれITバブル崩壊およびリーマンショックを食らった後のお話なのでそれでも12.06倍あるのは僥倖と言えるでしょう。それにしてもどいつもこいつもS&P500の積立より成績が良い。
何だこれは・・・。私は世界の心理に触れてしまったのでしょうか。世間に公開してはいけないデータを公開している・・・?(※金融リテラシー0特有の勘違い)
本当に最初の方だけじゃないでしょうか。S&P500が勝てる要素がある部分。30年で、約4350万円!(雑)
それじゃ20年見ましょうか。
ブラックマンデー-5年前からの20年間
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:15.32倍
- SSO:8.35倍
- S&P500:2.69倍
- 積立額:24100ドル
これもITバブル崩壊で下落してしまいましたが15.32倍と非常に優秀です。前回との比較だと13.57倍でしたので、前回よりも結果としては良くなりました。結局最後に売り抜けるタイミングで伸びてるかどうかというのも重要な要素というわけです。
そう考えると、始める時期はあんまり気にしなくてもいいのかもしれません。結局、時期が悪い時に初めても、最後の終わりの時期がずれ込むだけという捉え方ができるからです。10年に1度の暴落が今後も続くようなら、その周期がずれるだけ、という感じでしょうか。
話が脱線しました。
結果としては13.57倍の約3690万円となります。その手前のITバブル時点で売却できたとしたら約2億円付近まで伸びたようです。凄いなぁ。19年で2億です。うらやましい。
それじゃ次行ってみよう!
ITバブル崩壊-5年前から現在まで
1995-08-31~2020-05-21で見ます。30年は無いですが25年ものならあるので、25年分と20年で見て見ましょうか。単純に前回との比較はできなさそうですが、まぁいいでしょう。
25年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:4.46倍
- SSO:4.35倍
- S&P500:2.31倍
- 積立額:29700ドル
「ITバブル崩壊+リーマンショック」の爪痕から更に「コロナショック」で半値程度まで下落した昨今、それでも4.46倍と大健闘ではないでしょうか。しかしながら、25年でこれは今までの過去の実績を踏まえてもちょっと悲しいデータですね。
これは今回の記事の内容ドンピシャで、最初のITバブルが培った5年分の超大幅な値上がり時の5年間が割と無駄になっているため、上げが鈍くなったと思います。ただ、単純に前回よりも倍率は良くなっており、前回は4.31倍です。が、そもそもの投資期間が5年分違いますので積立額も違いますし単純比較にはなりませんのでそこは気にせずに。
ともあれ、世界恐慌とまでは行きませんが、割と積立暗黒期だったと言えるかもしれません。
それじゃ20年間だけ切り取って見て見ましょうか。
ITバブル崩壊-5年前から20年間
1995-08-31~2015-08-30の20年間の結果です。
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:2.37倍
- SSO:2.50倍
- S&P500:1.72倍
- 積立額:24100ドル
本当にこの期間は積立投資としては暗黒期だったようです。腐っても「100年に1度」と言われたリーマンショックです。その後に世界恐慌レベル(!?)と言われた「コロナショック」まで続いてしまい、かなり嫌な時期に突入したかもしれません。それでも最終的にはS&P500を上回っています。が、結構負けている期間もありますのでその点は注意ですね。積立期間が20年なのもあると思います。
逆に言えば、その嫌な時期から開始するであろう私および読者の皆様は非常に有利な状況にあると言えるかもしれません。安く仕入れられる可能性を秘めているからです。未来はどうなるかサッパリですが、今までのグラフをどの部分を見ても、基本はS&P500の積立より優れており、世界恐慌真っ最中でもS&P500とほぼ同じ額で収まりました。そしてSPXLなら最後の最後、売るときに圧倒的パワーの時に売るか、手軽に老後2000万円問題の私生活に影響が出ない所まで来たら売ってしまえばいいという楽観視が出来るのではないでしょうか。
それが許されているのは、結局最後は米国株だから右肩上がりするでしょ?という希望を元に積立投資を行っているからです。先進国株式に投資してても同じです。最後に右肩上がりを信じるからドルコスト平均法で、つみたてNISAで、皆それぞれ積み立てをするのです。今回の検証は暴落の5年前の伸び盛り時期からの検証ですので、それでも20~30年で見たらかなり楽観してしまうのは仕方ないことじゃないでしょうか。
話が脱線しました。
さて、今回の結果ですが20年でみたらSSOが有利になりました。下落からの復活は2倍レバレッジの方が強いですからね。S&P500の方がもっと下落からの復活は早いのですが、右肩上がりの伸びの威力がやはりレバレッジに比べて弱いのでSSOに軍配が上がりました。
20年で2.5倍は少し悲しい結果になりましたが、命は守れそうですね。というより、積立額より2~2.5倍なので普通に良い感じです。
さて、では最後にリーマンショックから5年前で〆ましょう。
リーマンショックから現在まで
2002-10-09~2020-05-21で見ます。約18年ですね。
18年最終結果(最終積立額の何倍か)
- SPXL:4.37倍
- SSO:3.68倍
- S&P500:2.04倍
- 積立額:21200ドル
18年で4.37倍、額としては約900万円程度でしょうか。積立額から見たら十分妥当な数字でしょう。そして例にもれずS&P500よりも成績は優秀です。
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さて、今回の結果を一通りみました。もうこれ、レバレッジ商品は積立投資を行うことが一般的で最強なんじゃないでしょうか。というか、それ以外の選択肢無くしても良いぐらい優秀です。「なんで皆レバレッジで積み立てしないの?」ってマウント取っちゃいたくなるぐらいですよ!!?
って、ドルコスト平均法、私が去年、最初に始めた投資方法じゃないですかヤダー!!
原点回帰です。結局「たまねぎ剣士」や「すっぴん」が一番強い(?)んです。
『本当に、本当に なんて遠い廻り道・・・』
まぁでも最初は「eMAXIS Slim先進国株式」を積立投資するだけだったので、それをレバレッジに変えていいかなんてサッパリ分からない状態からのスタートで色々な投資方法を試した結果、ここまでたどり着いたのです。そして検証したデータを見て私自身が納得できました。そう考えるとやはり廻り道こそが一番の近道だったと言えるでしょう。
ただ、何度も我がブログでお伝えしていますが、途中で3倍レバレッジが早期償還されたら元も子もありません。値動き3倍が2倍に仕様変更されちゃうとかも。どちらかというと後者が現実的にあり得そう。それだけが真のリスクになり得ると思います。それについては現在の「コロナショック」が「世界恐慌」であった方が傷は浅い(後2,3年分の積立額程度で済むため)ので早く判明してほしいですね。
そして償還や仕様変更が無かったら、たとえ「世界恐慌」があってもやはりレバレッジへの積立投資は優秀だと思います。むしろ積立投資をする方はすべからく「レバレッジ投資」で行うべき、と声を大にして言いたいぐらい良い感じ。当然自己責任ですけどね!
「世界恐慌」になったらS&P500に積立投資してても結局同様に値下がりして結局同じぐらいの株価になることは分かっていて、20年間積み立てればS&P500よりも勝るのですから。あれ、やっぱりレバレッジへの積立投資は隙が無いのでは・・・あるけど少ないというかなんかそんな感じ。「ITバブル崩壊+リーマンショック」期は流石にマイナス面が目立つけど、20~30年運用で見たらほぼデメリットないですよこいつは・・・
結局米国が最後の方で右肩上がりしてくれるかどうかに全てが掛かっているといえるでしょう。それはS&P500積立でも同じです。似たようなリスクです。
他に細かい?点としては手数料とか配当金は考慮していません。まま、配当金を手数料に充てれば似たような形になるんじゃないかな!(※超適当)
とにかくレバレッジ商品というのは現金のリバランス、積立等の何かしらの対策をする必要があるということです。とにかくレバレッジ商品は初手一括投資は不都合だらけであり、非常にリスキーかつ、投機的なものになるということです。
というか、本当に結果が良すぎてS&P500に積立投資するのが馬鹿らしく思えてきました。償還リスクがあるのでゼンツッパはしないですが、楽天カードの1%目的の投資金額、数十パーセント分をSPXLとかのレバレッジに積立で良い気がしてきます。圧倒的入金力が欲しい・・・!!
といっても、私は既に「iFreeレバレッジ NASDAQ100」に毎月5万円積み立ててるんですけどね!2倍レバレッジなので、3倍商品が欲しいな!と調子に乗って思っちゃってますよもう!
「NYダウ・トリプル・レバレッジ」NYダウの3倍レバレッジという投資信託が新設されたのですが、基本的に投資信託というものは総口数30億以下だと償還されちゃう可能性が高まるのでちょっと現時点では投資したくないです。現在親切されて間もないのもあって、数億口数しかないです。しかもNYダウの3倍レバレッジなんてマニアックな投信、そんなに売れるかなぁ・・・。
やっぱりそうなると直接SPXLを購入する必要がありそうです。ただ、株価が上がると毎月1万円で投資したくても、1株150ドルとかになったらもう買えません。買えなかった月の分、機会損失になるのと端数部分も機会損失が発生しますので2ヶ月に1回先行投資してやるとか手間が面倒くさそう。2ヶ月に1回を30年間やるなんてちょっと考えられない。やっぱり投資信託でできれば買いたいな。やるとしても年1回投資で投資額を12倍~13倍の間で行う形にすると思う。これも別途検証案件です。
ということで、暴落5年前編でした。
なんかもう暴落10年前の検証はもうやらなくていいかなぁと思っていますが、宣言してしまったのでまたどこかのタイミングで記事にします。
というわけで、今回はここまでと致します。
以下次回