こんにちは。okometsubuです。
大昔、疑似SPXLがあった場合、どのぐらいの暴落頻度があるかを調べたことがありました。それのビットコイン版をやってみます。以下SPXLの調査。
10年毎での暴落回数調査結果
回数調査 1970~ 1980~ 1990~ 2000~ 2010~ 10%減 94 81 67 128 76 20%減 30 24 13 45 18 30%減 13 9 3 22 5 40%減 6 4 2 12 3 50%減 4 2 0 7 1 60%減 2 2 0 7 0 70%減 1 1 0 4 0 80%減 1 0 0 2 0 90%減 0 0 0 1 0
こんな感じのヤツです。
SPXLの場合は大体70%下落した辺りで買えたらうれしいって感じですね。実際コロナショックの時は70%下落で丁度買えました。ビットコインもある程度は直近高値からどのぐらいの頻度でその下落率に到達するのかを見ておくのが無難かなと思った次第です。
上記記事は2月24日に検証したのですが、その後の3月のコロナショックの大きな下落の時に役に立ちました。検証しておいてよかったと言った所でしょうか。
というわけで、ビットコインは私の肌感覚としては、現時点から80%とか大きな下落は無いと思ってはいますが、頻度を調べておいて損はありません。今の内からイソイソと準備を進めておきます。
とはいえ、まだ歴史が20年も無いのでそんなに楽しい結果は出ないかなと思います。とりあえずやってみましょうか。流れは上記過去記事みたいな感じで一つずつ見て行く感じで。こういう時、過去に作ったスクリプトを流用できるのがありがたい。
前提条件
- 該当日の終値ベースで確認します。
- 過去最高値から10%、20%、30%...90%と10%刻みで調べます。
- 過去最高値から設定したxx%下落した時点で、過去最高値を初期化して1から再スタートします。
- データが取得できる2010-07-18から2020-11-13までの結果を見ます。
前回のSPXLの時は10年単位としましたが、ビットコインはまだ10年程度しかたってないので普通に見る感じで。
ということで、早速始めましょうか。データはinvesting.comサイトの物を使用させて頂きました。
Bitcoin - ビットコイン過去データ - Investing.com
https://jp.investing.com/crypto/bitcoin/historical-data
ドル建てのデータです。何故なら2010年からあるのがドル建てだけで、円建てだと2014年からとなってしまってデータ不足感が否めなかったからです。そのため雰囲気分かればOKと言う形で話を進めさせていただきます。
尚、日付の回数日は「底」をマークした日をカウントしています。
例えば2013年12月に「頂点」で2014年1月に「底」だったら2014年に回数1追加と言う感じです。
2010-07-18~2020-11-13(現在)までの暴落回数調査結果
回数調査 | 2010~ |
10%減 | 182 |
20%減 | 87 |
30%減 | 46 |
40%減 | 28 |
50%減 | 16 |
60%減 | 9 |
70%減 | 6 |
80%減 | 3 |
90%減 | 2 |
何気に恐ろしい結果です。実は疑似SPXLの場合ですが1970年から見た場合、90%減になったのが「リーマンショック」の時しかありませんでした。
しかしながら、ビットコインは2010年から既に2回も90%以上の下落の歴史があるということです。まぁ、まだ生まれたばかりの荒れ狂ってる時期だからこれもやむなしと言えなくもない。
ということで、1年毎の頻度を細かく見て行きましょう。最初期だけ荒れ狂ってるようなら将来はそんなに気にしなくていいかもしれないし、傾向自体はつかめるかもしれません。
全部並べると見づらくなるので、10~50%と60~90%以上で表を分けます。
1年毎の下落回数(10~50%下落回数)
回数調査 | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% |
2010 | 7 | 7 | 7 | 1 | 1 |
2011 | 36 | 21 | 11 | 6 | 4 |
2012 | 10 | 4 | 2 | 2 | 0 |
2013 | 21 | 10 | 6 | 5 | 3 |
2014 | 24 | 11 | 8 | 6 | 4 |
2015 | 10 | 5 | 3 | 1 | 1 |
2016 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 |
2017 | 20 | 8 | 4 | 0 | 0 |
2018 | 25 | 12 | 4 | 5 | 2 |
2019 | 15 | 4 | 0 | 1 | 0 |
2020 | 8 | 2 | 0 | 1 | 1 |
ここで注意ですが、30%下落の部分で2019年と2020年が0になっていると思います。これは一回でも30%下落にヒットしたら、その直近高値をリセットしてその後の最高値になった所から改めて調査をスタートする形となりますのでずれが生じているということです。
2017年で30%下落の時は4回ヒットしているのですが、2018年は0回です。つまり、最高高値は維持されたまま来ているというわけですね。この辺の考え方は色々あると思いますが一旦注意としてこういう形で進めます。
さて、改めて表を見ますと、直近高値から20%下落は確実に毎年1回起こっているということです。この2020年においてもですね。
これが例えば^GSPC(S&P500)とかで見たら全然で、例えば1990年台は0回ですし2003~2007年も0回です。要するにボラが激しすぎることを表しています。ボラが少なくなってくると言われる昨今の2020年ですら既に2回も高値から20%の下落をマークしているということです。
その後の頻度で見て行くと、やはり2010~2015年の開始初期の頃は大分ヤンチャしていることが分かります。2015年まではほぼ毎年1回は50%の下落を経験することになったと考えていいでしょう。ただ、その後は落ち着いてきて2018年に2回、2020年に1回となっています。やはりボラは今後も落ち着いてくる傾向にあるのかなと思った次第です。
そう考えると今後は暴落頻度の観点から言えば、大体30~40%であれば1,2年に1回は起こりうると考えて良いことになります。もしナンピン買いしたいなら、この辺りで少額入れてもいいかもしれませんね。
では続いて60%以上の下落を見てみましょう。
1年毎の下落回数(60~90%下落回数)
回数調査 | 60% | 70% | 80% | 90% |
2010 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2011 | 2 | 2 | 1 | 1 |
2012 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2013 | 1 | 1 | 0 | 0 |
2014 | 2 | 1 | 1 | 1 |
2015 | 1 | 1 | 0 | 0 |
2016 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2017 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2018 | 2 | 1 | 1 | 0 |
2019 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2020 | 1 | 0 | 0 | 0 |
90%の下落は2回。2011年と2014年です。これも歴史の前半戦となりますが、但し80%以上の下落は3回発生している点は見逃せません。3,4年周期で80%の下落が発生すると言うことが分かりました。この周期通りなら次は2018年から5年後に起こるのかもしれません。そうなると、次の「底」は2023年ということになります。
逆に言えば、過去の結果を超単純に考えるのであれば、2021~2022年ぐらいに「頂点」になっている可能性が高いということになるため、今現時点の2020年からBTCを買うのは非常に理に適っていることになります。私が気づいたのが2020年末になってしまったので割高感がぬぐいきれなくて非常に残念ではありますが、割とこれには肌感覚期待して初手一括投資をかなりガッツリしちゃってます。以下過去記事。
もう一つBTC買いの根拠として、自身で調べた結果から来ています。以下私がまとめたグラフになるのですが、BTCが出来てからの対数グラフの動きです。
最後は直近11月5日までのデータなのですが、正直弱い気がしませんか?
ボラが少なくなってきている昨今、超巨大な暴騰は減るのかもしれませんが、前回の2017年の暴騰の半分の威力も出していないという認識なので、まだ余力は十二分にあるかなぁと思っている次第です。逆に今ちょっと暴落気味ですので、積立投資でもしてその日を待つのはアリだと思ってます。甘いかなぁ。
さて、引用元の対数グラフを見て頂けると分かるのですが、「90%」の下落が生じても、実はそこまでダメージになっていないことが見て取れます。つまり、「暴騰」の威力が「暴落」の威力に勝るのです。2012年の大きな暴騰後に大暴落が発生していますが言うほど大暴落っぽく見えません。
2017年も然りで暴騰開始時から半分程度しか下落していないような感じになっています。であるならば、2020年の暴騰開始前の今から全力で投資した後に「暴騰」が発生して、その結果「暴落」が来た場合でも余裕で「黒字」なんじゃないかなぁと言う非常にシンプルな答えです。
まー、そんな上手く行くとは思ってないですけどね。そんなの、このグラフみたらだれでも億万長者ですよ。えぇ。
もし仮に歴史をなぞる場合でも暴騰の威力と暴落は落ちていると思うので、いきなりテンバガー!とかは難しいかなと思ってはいます。2回経由してようやくテンバガーぐらいは行ってくれたらいいなぁと言った具合か。2回なので8~10年後ぐらいでしょうか。一応ガチホ決め込む予定ですが、積立投資側の安全資産運用部分については利確予定でもあります。
話が脱線しました。
結局60~90%下落は前提として大暴騰が手前にあるという仮説を立てると、その下落率を待って投資をするというのは非常にナンセンスな戦い方になるということです。では60%,70%下落も同様で、若干回数は増えていますが、結局大暴騰後の大暴落時期が重なっているだけで、買い増しチャンスが2回に増える、つまり、微妙に弱い所で買ってしまう危険性があるということです。
であるならば、まだ十分BTCに投資できておらず、もう少し買いたいなと思うなら20~50%程度の所で徐々にナンピン買いをするぐらいが丁度いいかもしれません。そしてこれを買うタイミングは「大暴騰」が発生している時期ではなく、今みたいな微妙に伸び悩んでいる時期であれば効果的ではないかと考えました。
50%下落は昨今では回数が非常に少ないので、恐らく20~40%ぐらいが限度かなと思います。
これを元に、今現在からどう投資するか、私の考えをまとめます。
感じたことを書くだけのまとめ
- 70~90%は「大暴騰」が来なければ起こらないが、もし「大暴騰」が発生したとするのであれば、「ボラ」の少なくなってくる今後を考えると70%ぐらいである程度全力で買いに向かって良さそうか。60,70,80,90と段階を分けてナンピン用の資金を分けると安心するかもしれない
- 「今」の2020年11月の時点からある程度暴落するのであれば、別段「大暴騰」しているわけではないため、20%下落ぐらいから徐々にナンピン買いしてピーク60%を目安に投資資金を割り当てて良いと思われる
- 但し、これはあくまでまだBTCに投資したいと考えている「余剰資金」がある場合の話であり、無理して20~40%程度の下落で買い急がなくてもいいかもしれない。余力が無いなら50%,60%下落した辺りをピークとして考えるぐらいで良いと思われる
今回の検証データはあくまでドル建ての場合なので、私の場合はそちらをチェックして、もし目的の下落率にヒットしたらそのタイミングで円建てのGMOコインとかSBI VCTrade当たりの取引所で行動に移すことにすると思います。
ただ、私の場合は既にガッツリ投資してしまいましたので下がるようなら毎月積立で5万円投資を開始して、20~40%下落の時点では買わずに40%を超えた辺りから少し大きめのナンピン買いをしていくのもアリかなと思ってます。40,50,60%下落した時用でちょっと今の内に考えておこうかな。
ということで、今現在の状況を改めておさらいします。2016年からのグラフです。ドル建てです。
2016年から見ています。開始穏やかに見えますが、実際は2014年ぐらいから右肩上がりが始まっている点注意です。
そしてその後の大暴落が終わった後、丁度今が新たな「頂点」に到達した形で考えていいかなと思います。なんか最近下落傾向にあるので、風向きが一旦変わって下落相場に入ったかな?という印象です。
さて、今現在を頂点とした場合、2020-11-13の終値が「$16324.2」が頂点ですのでそれを軸に考えます
2020年11月の今を頂点として考えた場合(ドル建て)
20%下落:$13059.36
30%下落:$11426.94
40%下落:$9794.52
50%下落:$8162.1
60%下落:$6529.68
ということになりました。あくまで目安です。
これだとドル建てなので、私が良く分かりません!円建てで見ます。
まー似たようなものでしょ!で済ませていいかなぁと言う感じですね。
円建ての場合2020年11月12日の終値が高値の「¥1,712,078」ですのでそれを軸にして考えます。
2020年11月の今を頂点として考えた場合(円建て)
20%下落:¥1,369,662.4
30%下落:¥1,198,454.6
40%下落:¥1,027,246.8
50%下落:¥ 856,039
60%下落:¥ 684,831.2
となりました。過去頻度としては40%下落も珍しくないので、100万円/BTCぐらいになる覚悟はしておくべきかなと個人的には思いました。個人的には40%下落推しかな。そこでちょっと行動に出る気がします。資産に余裕がある人ならやはり20%下落から行動でも全く問題ないと思います。
うーん。そう考えるなら、私の場合は資金が枯渇してるので、積立投資を一旦中止して30%下落するぐらいまで現金をプールしておいても良い気がしてきた。もちろん、そこまで下がらなかったら既に一括投資しているわけなので問題なしですし、20%下落は割と普通に起こり得ることなので、少なくとも20%下落までは積立投資を中止すると言う手もあります。
ちなみにこの考え方は既に「初手一括投資」をしている人のみが許された行為だと勝手に思っていて、まだほとんどBTCに投資していないなら兎にも角にも毎月積立のスタンスを崩す必要は全くないと思います。この辺は投資スタイルの違いですね。
ただ、投資というのはとにかく早く市場に資金を投資することが肝要であるというのも考えなくてはいけません。ようするに人間の欲望VS恐怖との戦いが私の中で始まろうとしているということです。
というわけで、私はもしかしたら積立投資を緩くして、現金プールを少し暖かくするかもしれません。20%下がった辺りから徐々に通常積立に切り替えて、30%超えた辺りから毎月の投資額を増やすとかにするかも。ともあれ、来月辺りからちょっと考えます。
というわけで、今回はここまでと致します。