RSIを用いたリバランスタイミングを検証します_その2(TQQQ現金リバランス編)

こんにちは。okometsubuです。

 

毎週木曜日朝7:00放送中の大人気番組
「賭博黙示録TECL」※3倍レバレッジ投資結果発表
を明日に延期してRSIの検証内容を記事にします。

 

 

今回の検証結果がまとまったので早めに投稿。

 

続編物ですが、別にどの回から見ても問題ない(はず)なシリーズ第2回目です。投資先のリバランス時期を時間軸ではなくRSIの結果で決めてみようのコーナーです。

 

以下過去記事。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

今回はTQQQ:現金を70:30でリバランスしている人向けの記事となります。リバランス比率はあまり気にしないでOKだと思うので50:50でやっている人でも適用できるはずです。割合が違うだけでありリバランス対象商品はTQQQと現金で同一だからです。

 

そして前回は「TMF」というノイズが入っていたので、今回が真にRSIの正確なデータが得られることを期待しています。

 

 

 

検証条件

  • RSIがxx以上、かつ、株式側の株価が当初の割合より上ならリバランス
  • RSIがyy以下、かつ、株式側の株価が当初の割合より下ならリバランス
  • RSIは一般的な14日平均を使用します
  • 一度リバランスしたら22営業日はリバランスしない
  • 「xx」や「yy」のRSIの値は適当に決めます。
  • リバランス日は「翌営業日の終値」とします
  • これに対して「毎月リバランス」を実施した場合と比較します
  • 手数料や税金は考慮しません

 

ようするに、月次で何も考えずにリバランスする場合と比較して、RSIを見ながらやった方が勝率は高いんじゃないか?という検証記事です。

 

詳細は「その1」にゴチャゴチャ書いてあるので気になる方は「その1」から見てね!!!!!!※見なくても特に問題ない

 

ということでさっさと始めちゃいましょうか。

 

TQQQ70:現金30リバランス(RSI80以上20以下)

とりあえずでRSI80_20のパターンです。参考までに今回のみRSIリバランスしたタイミングに緑線を引いてます。毎月リバランスと、参考までにリバなしで70%TQQQに投資しただけのグラフも載せます。

 

1986-05-19~2020-06-23の約34年間の結果となります。

 

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終結

  • RSIリバランス:1498.6倍
  • 毎月リバランス:441.5倍
  • RSIリバランス回数:27回

 

34年で27回ですので、大体1年に1回程度のリバランスが発生すると考えれば良さそうです。

 

さて、結果ですが、RSIリバランスは毎月リバランスに比べてITバブル崩壊時において非常に有効的であることが言えそうです。これは前回の記事と同等の効果を得られたのではないでしょうか。

 

つまり、ITバブル崩壊で下げ途中でTQQQを買い増しをするということは、その後の下落で非常に苦しい展開になるということです。現に、毎月リバランスのオレンジ線の2000年頃の下げはとんでもなく下がってしまいました。RSIリバランス側は2002年でようやく1回、TQQQへ追加投資している形になりますので、「大暴落」は避けられる傾向にあると言っていいでしょう。

 

ちなみにRSI20以下は計17回となっており、リバランス実施に寄与したのが2回程度と非常に少ないです。このRSI20は低すぎて逆に機会損失になりかねない可能性もあるというわけです。

 

尚、前回の「TQQQ:TMF」の安定志向の覇者は「RSI80_25」であり、実際RSI20程度では機会損失が発生したことを確認しています。気になる方は冒頭にリンクした過去記事参照してみてください。

 

ということで、ここからはRSIの数値を前回と同様の形で深堀していきます。まずは下限部分を5刻みで変化させてみます。

 

TQQQ70:現金30リバランス(RSI80以上20~40以下)

1986-05-19~2020-06-23の約34年間の結果となります。

 

 

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終結

  • RSI80_40:552.2倍
  • RSI80_35:797.9
  • RSI80_30:611.3
  • RSI80_25:2224.4倍
  • RSI80_20:1498.6倍
  • 毎月リバランス:441.5倍(※グラフ表示なし)

 

対数グラフで表示しています。

 

前回のTMF編と若干異なる結果となりました。一番いいのが「RSI80_25」でこれは前回と同様ですが、ワーストが「RSI80_40」でした。前回は「RSI80_30」がワーストでした。今回はRSI40でTQQQを買うと言う「ガンガン行こうぜ」の投資方法が仇となった形となったわけです。

 

でもこれが本当のRSIの効果と言えると思います。前回はTMFの良し悪しで決まっていた所があるので。

 

とはいえ、真のワーストは「毎月リバランス」となったわけです。これは先ほど説明した通りです。ITバブル崩壊を通っているのでちょっと意地悪な結果といえるかもしれません。

 

ITバブルを通らない時期についても後ほど見て見ましょうか。

 

ひとまず、次の検証に移ります。今度は上限部分の80の値を5刻みで変えます。

 

TQQQ70:現金30リバランス(RSI65~85以上25以下)

 

1986-05-19~2020-06-23の約34年間の結果となります。

尚、RSI90は該当期間存在しなかったのでRSI85を上限として見ます。

 

 

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終結

  • RSI85_25:211.2倍
  • RSI80_25:2224.4倍
  • RSI75_25:1923.4倍
  • RSI70_25:2533.4倍
  • RSI65_25:1638.9倍
  • 毎月リバランス:441.5倍(※グラフ表示なし)

 

今回は「RSI70_25」が1位、「RSI80_25」が2位の好成績を納めました。

 

ITバブル崩壊開始前までは順当にRSI85>RSI65という形で順当に来ていますが、崩壊直後からは売りができなかったRSI85が脱落。その少し後でもRSI80は売りが上手くいかなかったため、RSI70に後れを取った形に見受けられます。RSI75が負けたのはタイミングが悪かったのかなと言った印象。リバランス時期の少しのずれで勝敗が決した印象です。

 

とはいえ、RSI85以外は言うほど悪くありません。全て毎月リバランスと比べたら非常に優秀であることが分かります。

 

案外、RSI80で最悪ケースを迎えるよりもそれ未満で攻めた方が安全かもしれません。この辺の微妙な数値はシリーズの最後の最後で見ようかなと思います。75~85を1刻みで見て、丁度問題なさそうな中間点を選ぶとかやろうかなと思う。

 

では次にITバブル崩壊の直近高値からの最悪期に投資した場合を見ましょう。

 

ITバブル崩壊直前高値から開始した場合

2000-08-31~2020-06-23までの約20年間を見ます。RSI比率は適当に。

 

 

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終結

  • RSI80_25:5.27倍
  • RSI80_20:4.14倍
  • RSI80_40:1.19倍
  • RSI80_30:1.47倍
  • RSI70_25:6.16倍
  • 毎月リバランス:1.33倍

 

 今からITバブル崩壊したら億万長者は夢に消えそうな結果ですが、命は守れそうです。

 

さて結果ですが、前回のTMFリバランスと同様「RSI70_25」が勝利することになりました。そして毎月リバランスは変わらず、非常に低水準です。

 

これも先ほど述べましたが、「ITバブル崩壊」という酷い局面を毎月なにも考えずにTQQQを買う事になるのですから、そのダメージは甚大です。特に酷いのは「RSI80_40」で買い急いでしまったためギリギリの復活で人生が終わってしまいました。

 

ということで、命を守りつつ、中庸的な成績が残せる「RSI70_25」は割と好印象です。残念ながらRSI70は結構高頻度で発生するので、割と買付する日が増えそうで手数料多く取られそうで残念だなぁと思った次第。

 

やはりオススメなら「RSI80_25」かなぁ。ただ、一歩間違えるとRSI85の様に売り時を逃してナイアガラの滝を食らう可能性もあるので、やはりRSI70~80の間ぐらいが心の安寧につながると思った次第です。

 

 

さてさて、ITバブル崩壊を大直撃した場合の検証でしたが、次は右肩上がりだけを見ましょうか。当然、RSI40でガンガン買う側が強いことは明白ですが、その「差」がどうなるかというのが気になります。

 

他とそう大差がない「中庸的」な結果が残せるのであれば、無理して買い進む必要は無くなるからです。

 

右肩上がりだけしてそうな相場時期

2010-01-01~2020-06-23までの約10年間を見ます。

 

 

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終結

  • RSI80_25:20.38倍
  • RSI80_20:18.45倍
  • RSI80_30:22.96倍
  • RSI80_40:23.10倍
  • RSI70_25:17.75倍
  • 毎月リバランス:19.96倍
  • TQQQ70%でリバなし:34.59倍

 

対数グラフにしても分かりづらかったので普通のグラフ。

 

リバランス無しが圧倒しました。そりゃそうです。右肩上がり相場なんですから。

 

私は検証前の段階でしたが、この右肩上がりを夢見て、直近のRSI80の時にリバランス売りを辞めて現在赤字中です。さてさて、どうなることやら。

 

さて、毎月リバランスとRSI投資の比較を行いますと、基本的にはRSI80を指標としてリバランスした側に軍配が上がりました。RSI80_20とRSI70_25は毎月リバランスに負け越しです。

 

とはいえ、結果を見て頂けると分かる通り、超絶大きな差異は生じていないと思います。本検証は手数料を考えていませんので、リバランス回数が減る分、RSI側は割と有利じゃないかなと思っています。

 

そして右肩上がり時は「RSI70_25」は弱いことが分かりました。これは前回のTMFリバランス時と同様です。そして「RSI80_20」も弱いです。TQQQを十分買うことが出来なかったことが原因です。よって、RSI20で買うのは暴落時期を見ても暴騰時期で見てもあまり有効ではないことが言えそうです。

 

よって、超絶暴落時期で超安全であり、暴騰時期でも中庸的に運用できるRSI25付近が最も安定しそうだと思った次第。最悪、暴落中にRSI25で買えない場合は機会損失になりますが、「大暴落」の恐怖は和らぎますし、最悪買えなくても中庸的なスコアは期待できそうです。

 

そしてポイントは「毎月リバランス」だったとしても、突出した成績を残せたわけではないと言う点です。であるならば、頑張って何も考えずに毎月するのではなく、RSIを元にある程度考えた上でリバランスすることの方が理に適っていると言えそうです。

 

 

ということで、続いては「当日売買」との比較を行います。前回だけで終わらせようとしましたが一応現金リバランスでも見て見ます。

 

本検証記事は「RSIでヒットしたら翌営業日の終値」で取引するというズボラな私向けのケースで検証していますが、夜間株価を追えて、「RSI」が条件にヒットしたかどうかを見れる人の場合と比較してどうなるかということを確認します。

 

 

RSIヒットした当日中に売った場合と比較

1986-05-19~2020-06-23の約34年間の結果となります。また、比較はRSI80_25だけの2本で見ます。

 

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ほぼ誤差は見受けられず。むしろ今回のケースでは翌営業日の終値で取引した方が結果が良いのです。最終的には4%程度、翌営業日終値で売買した方が儲かる形となりましたが、どっちに転んだって短期過ぎて誤差の範囲の運次第です。

 

前回のTMFでもほぼ似た水準で終わりましたので、正直この程度であればどっちで売買しても良いことが分かりました。ズボラな私としては非常に望ましい結果となったといえるでしょう。

 

 

これらの結果から、以下のまとめを行いたいと思います。

 

 

まとめ

  • 前回と同様の感想を抱きました。RSIを用いるリバランスは全体を通して「中庸的」な立ち位置にあります。
  • 「大暴落」時に毎月リバランスは実はボラが激しくなる可能性がある点、注意が必要かもしれません。
  • 前回と同様、リバランス無し > 毎月リバランス > RSIリバランスという順でボラの激しさが増します。
  • 中庸的とは言ったものの、RSI80_25やRSI70_25はそこそこ素晴らしい成績を残しました。
  • RSI70~80以上かつRSI25以下になったらリバランスするのが最も安定して心の安寧を得られそうと思った。
  • 但しRSI85は大暴落時に最悪の結果がもたらされた。そのため80は若干攻めている可能性あり。

 

ということで、今回の現金リバランスにしても毎月何も考えないでリバランスするよりは、RSIを70~80以上ぐらいになった場合や25以下になったらリバランスするのが理想的と考えます。

 

問題は、上限の「RSI85」だと大暴落時に最悪な状況になりました。これの5違いでRSI80があり、好成績を残しているのですが、RSI85を考えるとちょっとリスキーかなと個人的に思っています。

 

なので、本シリーズの最後あたりに1刻みで超ザックリ見て行こうかなと思います。また、あくまでこれは過去の実績と言う観点からも70~80ぐらいの適当なタイミングで実施するというのは自然な流れだと思いますが、感覚としては78~80ぐらいでも全然アリかなと感覚目線ながら思っています。やはりこれは個人的に見て見たいです。

 

次回、SPXL:TMFのリバランス検証に続きます。恐らく割と気になる人がいるかもしれないし、いないかもしれない。

 

というわけで、今回はここまでと致します。

 

 

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