RSIを用いたリバランスタイミングを検証します_その9(TECL微調整編)

こんにちは。okometsubuです。

 

RSIを用いたリバランスタイミング検証記事の第9回。今回はTECLの過去検証結果に対する微調整編です。多分最終回です。

 

今回は今までの総合結果を元に、微調整を行う回となります。以下本シリーズ1回目記事。

 

 

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何やるかと言うと、今までRSIを5刻みで見て行ったのですが、それを1単位ずらして確認するだけのものです。今回はSPXL編です。以下の過去記事の結果をもとに話を進めますので、今回はこの2記事を見ると分かりやすいかもしれません。

 

 

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今までの過去検証結果まとめ

  • TQQQ_TMF:RSI80_25
  • TQQQ_現金:RSI80_25
  • SPXL_TMF:RSI70_30
  • SPXL_現金:RSI75_25
  • TECL_TMF:RSI75_25
  • TECL_現金:RSI75_25

 

今回はここのTECL_TMFとTECL_現金のリバランスに対して再調査を行います。

 

前提条件(前回までの記事記載と同様)

  • RSIがxx以上、かつ、株式側の株価が当初の割合より上ならリバランス
  • RSIがyy以下、かつ、株式側の株価が当初の割合より下ならリバランス
  • RSIは一般的な14日平均を使用します
  • 一度リバランスしたら22営業日はリバランスしない
  • 「xx」や「yy」のRSIの値は適当に決めます。
  • リバランス日は「翌営業日の終値」とします
  • これに対して「毎月リバランス」を実施した場合と比較します
  • 手数料や税金は考慮しません

 

それでは最初にTECL:TMFリバランスから。グラフは60:40リバランスでの結果です。

 

TECL60:TMF40下限確認

1999-01-13~2020-06-23の約21年間の結果となります。

 

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終結

  • RSI75_21:10.93倍 (リバ12回)
  • RSI75_22:12.31倍 (リバ18回)
  • RSI75_23:10.58倍 (リバ22回)
  • RSI75_24:12.42倍 (リバ26回)
  • RSI75_25:8.61倍 (リバ28回)
  • RSI75_26:9.57倍 (リバ29回)
  • RSI75_27:10.46倍 (リバ33回)
  • RSI75_28:10.77倍 (リバ38回)
  • RSI75_29:6.08倍 (リバ41回)
  • 毎月リバ:8.13

 

対数グラフです。

 

結果として「RSI75_24」が最も良くなりました。というのも、ITバブル崩壊を速攻で食らっており、TECLは超絶大打撃を受けた形となったため、RSI20前半の成績が良くなるのは明白なのです。しかもリーマンショックも通ってますから、TECLを買い控えるRSI値が有利だったということです。

 

将来もITバブル崩壊を危惧するなら「RSI75_22」辺りが良い気がします。が、当時レベルの大暴落までは行かない読みならやはり「RSI75_24」ぐらいが無難と思われます。

 

ともあれ、「RSI75_24」周りの「RSI75_25」はパフォーマンスが悪いですが、それ以上の「RSI75_29」だと極端に悪くなることから、総合的にみて「RSI75_24」で良い気がしています。もちろん、「RSI75_22」もアリですが、右肩上がり相場を期待するならTECLの買いが遅れるという点は無視できません。RSI22だと上2ついくとRSI20になりやり過ぎ感が生じるためでもあります。

 

今までの検証記事シリーズを通して言えるのは、RSIを極端な数値にすると結果が良くなるケースが多いですが、一歩間違えると大ダメージを負う可能性もあるという点を考慮すべきかと思います。よって、私は「RSI75_24」辺りが推しになりそうです。その周辺の結果も毎月リバランスより良好なのでこれで良しとしましょう。

 

TECL60:TMF40上限確認

1999-01-13~2020-06-23の約21年間の結果となります。

 

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終結

  • RSI79_24:  6.32倍 (リバ14回)
  • RSI78_24:12.36倍 (リバ19回)
  • RSI77_24:13.22倍 (リバ20回)
  • RSI76_24:12.18倍 (リバ23回)
  • RSI75_24:12.42倍 (リバ26回)
  • RSI74_24:10.80倍 (リバ30回)
  • RSI73_24:10.65倍 (リバ31回)
  • RSI72_24:11.67倍 (リバ35回)
  • RSI71_24:14.19倍 (リバ40回)
  • RSI70_24:16.60倍 (リバ45回)(※グラフ表記無し)
  • RSI69_24:16.23倍 (リバ50回)(※グラフ表記無し)
  • RSI68_24:15.30倍 (リバ51回)(※グラフ表記無し)
  • RSI67_24:13.51倍 (リバ55回)(※グラフ表記無し)
  • 毎月リバ:8.13

 

対数グラフです。

 

やはり暴落時期が多いせいか「RSI70_24」が1位になりました。今回は前回の結果をもとに「RSI75_25」の周辺を調査していましたが、RSI24固定とすることで情勢も少し変わってきました。結果として「RSI70_24」が一番強く、その周辺を見てもとても素晴らしい結果になったと言えそうです。

 

ただ、ITバブル崩壊およびリーマンショック時にこれらのRSI70以下だと大きくリードしていますが、最後の右肩上がり10年の相場で他に段々追いつかれてきていることが分かります。これをどう読むかにかかってきそうです。流石に将来右肩上がりを信じている相場でRSI69以下は採用しづらいですし、手数料と手間が圧倒的にかかるのでオススメはしたくないです。

 

これは「その5」の記事より引用しますが、右肩上がり中は当然ながら、RSIの上限を下げると結果は弱くなります。この辺のバランス取りが難しい。

 

右肩上がりだけしてそうな相場時期

2010-01-01~2020-06-23までの約10年間を見ます。

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終結

  • RSI70_25:17.25倍
  • RSI70_30:23.68倍
  • RSI75_25:19.07倍
  • RSI75_30:26.14倍
  • RSI80_25:18.94倍
  • RSI85_25:20.89倍
  • 毎月リバランス:24.10倍

 

とはいえこの水準であればRSI70_24は平均以上のパフォーマンスに期待できそうです。

 

もしくは「RSI75_24」あたりを採用して、右肩上がり時も大暴落シーズンが多い局面でも強い形にするのも良いかもしれません。

 

私は右肩上がりを信じてRSI76_24辺りをプッシュしたいですが、無難にいくならやはり「RSI75_24」か「RSI70_24」当たりが無難だと思った次第。攻めるなら「RSI75_24」で安全に行きたいなら「RSI70_24」となります。

 

XLKを指標としたRSI数値ですが他の^GSPCや^NDXに比べて若干マイルドになっている印象。RSI80とか大きく取れない感じがします。70~75辺りがやはり無難かなぁ。

 

ともあれ基本的にこの辺りなら毎月リバランスよりは結果が良好である点が救いでしょうか。

 

では続いて現金リバランスです。

 

 

TECL70:現金30下限確認

1999-01-13~2020-06-23の約21年間の結果となります。

 

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終結

  • RSI75_21:3.47倍 (リバ14回)
  • RSI75_22:3.30倍 (リバ22回)
  • RSI75_23:3.21倍 (リバ26回)
  • RSI75_24:3.03 (リバ29回)
  • RSI75_25:2.21倍 (リバ32回)
  • RSI75_26:2.41倍 (リバ33回)
  • RSI75_27:2.45倍 (リバ38回)
  • RSI75_28:2.59倍 (リバ41回)
  • RSI75_29:1.56倍 (リバ43回)
  • 毎月リバ :1.61

 

対数グラフです。

 

RSI75_21」が1位となりました。

 

これについては先ほども述べたようにITバブル崩壊リーマンショックで圧倒的に優位に立ちましたが、その後の右肩上がりで他のリバランス組に追いつかれつつあるという点を考慮する必要があります。

 

将来このレベルを想定するならRSI20付近が良く、さすがにこんな「100年に1度」レベルが何度も来られる相場がここから20年は来ないだろうと読むならRSI27辺りを選ぶことになります。

 

困りました。正直判断が難しすぎます。

 

ともあれ、どれもこれも毎月リバランスよりはパフォーマンスは優れていると思うので、どれでも良い気がしてきました。であるならば、TMFで結果のよかったRSI24辺りを選ぶのが無難な気がします。RSI20辺りは流石に攻め過ぎですが、24ならまだ上限はあります。ただ、25辺りはパフォーマンスが落ちるので、RSI23辺りでも良い気がしないでもない。

 

正直グラフを見る限りRSI21かその他大勢みたいな対立図になっていますので、その中間に位置するRSI24辺りをプッシュしたいと思います。

 

ということで、次は上限確認です。

 

TECL70:現金30上限確認

1999-01-13~2020-06-23の約21年間の結果となります。

 

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終結

  • RSI79_24:2.20倍 (リバ16回)
  • RSI78_24:3.09倍 (リバ21回)
  • RSI77_24:3.15倍 (リバ22回)
  • RSI76_24:3.03倍 (リバ25回)
  • RSI75_24:3.03倍 (リバ29回)
  • RSI74_24:2.79倍 (リバ34回)
  • RSI73_24:2.60倍 (リバ40回)
  • RSI72_24:2.97倍 (リバ45回)
  • RSI71_24:3.70倍 (リバ51回)
  • RSI70_24:4.25倍 (リバ58回)(※グラフ表記無し)
  • RSI69_24:4.13倍 (リバ60回)(※グラフ表記無し)
  • RSI68_24:4.08倍 (リバ64回)(※グラフ表記無し)
  • RSI67_24:3.82倍 (リバ67回)(※グラフ表記無し)
  • 毎月リバ:1.61

 

対数グラフです。

 

RSI70_24」の勝利です。これも今までの検証結果の通りと言えそうです。

 

この辺もITバブル崩壊リーマンショックの影響を大きく受けているのが原因だと思います。以前のTQQQ編はこの辺りを1986年からの運用益が乗った状態で検証できていたのでRSIの値も高めの数値になっていた可能性も捨てきれません。

 

そのため「RSI70_24」か「RSI75_24」当たりにやはり落ち着きそうです。将来20年間において大暴落が発生する見込みなら「RSI70_24」を、右肩上がりを信じられるなら「RSI75_24」を採用する形です。

 

但し、どちらのケースにおいてもある程度の利益は得られるはずなので読みを外しても大きな痛手にはならないのがリバランス運用と今回の微調整で培った設定値と言えると思っています。

 

個人的にはRSI75_24辺りを押したい。けど、今から後でITバブルみたいに一気にハイテクが落ちぶれるようならRSI70_24なのかなぁ。TECL編が一番よく分かりません。

 

ということで、よく分からなかったというまとめになります。

 

TECL編まとめ

  • TECL:TMF=RSI70_24(ディフェンシブ) or RSI75_24(アグレッシブ)
  • TECL:現金=RSI70_24(ディフェンシブ) or RSI75_24(アグレッシブ)

 

アグレッシブと言っても、微調整した上でのアグレッシブなので別にRSI75_24採用してもいいんじゃないかなぁ・・・と。

 

後10年間で大暴落が起こるのか起こらないのか、それ次第って感じかな。10年起こらないなら間違いなくRSI75_24で運用益上げておきたい所です。後1,2年以内に大暴落するならもちろんRSI70_24を選択することになるでしょう。

 

どちらにしても、毎月リバランスを何も考えないで行うよりは効果がある、と心で思っておけば問題ない気がしています。甘いかなぁ。

 

そもそもRSIでリバランス実施をしたい目的が、レバレッジ商品の増価の利益を得られやすい所を見つけたいと言う所から来ています。

 

レバレッジ商品は「ボックス相場」で大きく値を下げる「減価」現象が発生しますが、右肩上がりや右肩下がりが大きくなると逆にお得になる「増価」現象が発生します。その大きく動いた時点で売買することで「増価」効果を最大限に活かせるというものです。

 

RSIの値を大きく取り過ぎると売買すらできなくなる可能性があるので程々の位置でも問題ないと思っています。また、RSI自体は70で売り、30で買いが一般的に言われている所がありますので、普通に今回の最終結果である「RSI70_24」でも何の問題も無い可能性は十分あることをお伝えしておきます。

 

ということで、RSIを用いたリバランスタイミング調査のシリーズ物を終わりたいと思います。

 

 

 

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