こんにちは。okometsubuです。
ドンドン筆者の趣味に走りまくりだしている対決シリーズ。絶対需要は無い。
そんな今回は
「ノーセルバリュー平均法(10年)」VS「現金リバランス」
でお送りいたします。
まずノーセルバリュー平均法とは、想定年利を予め設定して置き、その年利を超えたら何もせず、年利を下回ったら追加投資を行うというものです。この追加投資額は筆者の独断と偏見で投資予定額を10年分で分割して、想定年利を下回った年はその分の資金を使い、最低でも10年間は積立投資が可能になる、というものです。以下手順書。
尚、通常のバリュー平均法の場合は年利を超えたらその分だけ売却してより年利に近しい値を出す投資方法となります。安定して年利を維持できるというメリットがある反面、一度大暴落すると追加投資資金が枯渇するというデメリットがあります。
対して「現金リバランス」とは、毎月(or毎年等)定期的にSPXL:現金の比率を50:50にするという手法です。こちらはあらかじめ投資額を決めておいて、その半分を現金で保有するやり方のため比較的安定した投資ができるものです。当然、比率が変われば高値で売却して安くなったら買い増しを行います。
こちらはバリュー平均法とは異なり、大暴落がきても初期の投資金額が固定化されているため大事故にはつながりません。が、大儲けもしづらいものとなっています。どちらかというと、S&P500(VOO等)よりもパフォーマンスがそこそこ良くなるというイメージで、爆発的な超絶株高、投資額の数十倍~数百倍とか異次元の結果は求めづらいものとなっています。が、比率を変えればそこそこ億万長者を狙えるレベルになるような、そんな感じ。
というわけで、本来は「バリュー平均法」VS「現金リバランス」が正しい対決方法なのですが、筆者が高値で売るのが嫌なタイプの人間(税金がかかるため、その税金分の運用額が減ってしまうという観点)のため、ノーセルバリュー平均法と戦わせます。
なぜその2つを戦わせるかって・・・?
私が現在「ノーセルバリュー平均法」と「現金リバランス」を両方採用しているからだよ!!!!自分用だ!!悪いか!!!悪いな!!!うん。悪い。インターネットに記事出してるのに自分用だなんて・・・。
でもいいんです。有象無象の読者様よりも自身がお金持ちになれればなんだっていい!
とにかく私はなんとなーくの雰囲気結果が知られれば満足なのだ!
というわけで、いつもの条件とかを書き連ねます。大体最近の対決シリーズとやってることは一緒。つまり、見栄えが似ているから新鮮味の無い記事が出来上がること請け合い!!(※4回ぐらい続く予定)
- 今回のシミュレーション条件
- いつもお馴染みのメンバー
- 参戦者たち
- サンプル:現金リバランスの動きについて
- 世界恐慌からの30年
- 世界恐慌からの20年
- ベトナム戦争付近の30年
- ベトナム戦争付近の20年
- ベトナム戦争付近の15年
- 第一次オイルショックからの30年間
- 第一次オイルショックからの20年間
- ITバブル崩壊から現在まで
今回のシミュレーション条件
- 面倒なので1ドル100円換算とします
- ノーセル側は初期投資としてSPXLに6万ドル投資したものとします
- 現金リバランス側は比率に応じてSPXLへの初期投資額が変動します。例えば、50:50の場合は6万ドル、70:30の場合は8.4万ドルとなります。
- 運用期間はとりあえず30年分は見ます
- 年利目標は15%とします
- ノーセルバリュー平均法側の追加投資上限を6万ドルとします。初期投資額と合せて最大12万ドルまで自身の懐から出ることになります
- 年1回の株価判定を行います。両方とも同じタイミングで実施します。
- ノーセル側は毎年チェック時の追加投資する場合、1回辺りの上限を4000ドルとし、上限6万ドルに到達したら追加投資は終了となります
- 追加投資額は疑似SPXLに余すことなく購入できるものとします
- バリュー平均法やドルコスト平均法の現金が余ったらその分最後に足し算します。
初手6万ドルとしたのは、年利15%、20年で大体1億円に到達するから。それだけ。別にいくらだっていい。倍率の結果が後で出てくるのでそこから投資額を逆算すればいいから。
いつもお馴染みのメンバー
書き過ぎて飽きたのでもう早速行きましょうか。
細かい話で恐縮ですが、ノーセルバリュー平均法のグラフの見せ方を過去の記事とちょっと変えました。というのは、最初から「追加投資分の現金」をプラスした形でスタートさせています。つまり12万ドルスタート。これは現金リバランス側も同様の考え方ですので、今回の比較で使うには分かりやすくなっていると思います。
今回の参加メンバーを紹介してなかった。
参戦者たち
- 現金リバランス50(※SPXL50:現金50)
- 現金リバランス70(※SPXL70:現金30)
- ノーセルバリュー平均法(10年)
現金リバランスは50:50と70:30を参戦させました。70:30は私が現在採用している比率であり、完全に私用です。
対して50:50は単純リバランスした場合はS&P500の値動き1.5倍となるためマイルドでありながらVOO以上の成績を安定的に残せる運用方法となっています。
ちょっとイメージとして、50:50のグラフを乗せておきます。以下は世界恐慌時のものです。
サンプル:現金リバランスの動きについて
SPXLが実際に投資している評価額、Moneyが手元にある現金を示しています。
これは50:50のグラフとなりますので、リバランス時、つまり、赤線ぐらふが「カク」っと動いている場所がリバランス日となります。
そのリバランス日にSPXL=現金(Money)の値が一致することになります。(※税金とか手数料は今回考えてません)。現金が減って、SPXLが増えたらSPXLを購入した時ということです。逆ならSPXLを売却したということです。
もともと「現金リバランス」という考え方はゆうさんというブログ村の「米国株」クラスタに所属しているブロガーさんの記事を採用させて頂いております。SPXLの減価の考え方等、私でもある程度分かる内容で書かれていて大変参考になりました。
ただ、残念ながら今回の検証はかなり単純にリバランスしておりまして、私が参考にさせて頂いたゆうさんのブログのルールの「売却単価が平均取得単価以上であること」と言うのを反映できていません。
これは本当に申し訳ない点です。以下ゆうさんのブログ記事となります。上記ルールを適用しなかった場合の結果も記事にあります。引用させて頂きました。
SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ
https://yu-kabu-life.com/2019/01/13/spxl-riskcontrolportfolio
特に実施条件③「売却単価が平均取得単価以上であること」がポイントとなります。
実施条件③による主な効果は三つあります。
※実施条件①と②は廃止されてます。詳しくは氏のブログをチェックだ!!
ともあれ、規模の大きさ等についての確認はできると思ったのでそのまま検証に進めさせていただきます。また、実施条件③について本ブログ記事の後半で感想がてらまとめようと思います。
つまり、今回の現金リバランスは単純に機械的にリバランスを行っているため、レバレッジ1.5倍の値動き(50:50)とレバレッジ2.1倍の値動き(70:30)との戦いと言っていいです。
では始めましょう。
世界恐慌からの30年
1929-09-03から1959-09-02の30年間を見てみます。
30年最終結果(最終積立額の何倍か)
- ノーバリュー(10年):158.81万ドル(13.23倍)
- 現金リバランス70:18.00万ドル(1.50倍)
- 現金リバランス50:30.67万ドル(2.56倍)
さて、世界恐慌時はノーセルバリュー平均法が勝利しました。
これには理由があって、現金リバランスはその性質上、大暴落したら即座に大きく現金を消費してSPXLを買い込む傾向にあります。つまり、最初の初動の暴落で大きく買ってしまい、結果、さらなる下落が発生すると雪だるま式に資産が減ってしまうのです。
つまり、世界恐慌の開始時期から一気に現金を使ってしまったので、現金リバランス側が圧倒的な不利な状況再現となってしまったということです。
これはノーセルバリュー平均法にも言えることですが、こちらは今回私が独自で設定した10年分割投資となっているため、被害は軽微となったと言えます。何故なら世界恐慌は高値から底まで3年の月日が必要であるため、追加投資する濃度が現金リバランスの比ではないということです。
とはいえ、ちょっと20年目ぐらいがわかりづらいので、その辺見て見ましょうか。
世界恐慌からの20年
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- ノーバリュー(10年):3.52万ドル(0.29倍)
- 現金リバランス70:0.95万ドル(0.079倍)
- 現金リバランス50:3.19万ドル(0.27倍)
詳細に見ても、やはり最初の3年間で大幅に現金リバランス組の株価が落ちまくっています。つまり、その分復活が遅くなってしまっています。ただ20年もしたらノーセルバリュー側も追加投資を完全に終えていますので結果的に現金リバランス50とほぼ同じぐらいに落ち着きました。現金リバランス70は落ち過ぎてもう駄目です。SPXL等の3倍レバレッジは復活が遅いのが課題となるのですが、早期に現金を減らしてしまっているため復活まで非常に時間がかかります。
ただ、世界恐慌はちょっと極端すぎました。そもそも、「ノーセルバリュー平均法(10年)」は私が対世界恐慌対策用にギリギリ耐えられるようにカスタマイズした投資方法であるため、ここで勝利するのは過去検証通りと言えます。本当は15年分割の方が耐性は圧倒的に上なのですが、他の暴落でのリターンが劣るので10年分割を採用しています。
ということで、ここまでは私の中では想定通り。ということで次の暴落に行きましょう。
ベトナム戦争付近の30年
1968-11-29から1998-11-28の30年間を見てみます。
30年最終結果(最終積立額の何倍か)
- ノーバリュー(10年):5716.21万ドル(476.35倍)
- 現金リバランス70:149.61万ドル(124.67倍)
- 現金リバランス50:55.89万ドル(46.57倍)
30年の場合はノーセルバリュー平均法が勝利しました。
これは現金リバランス側が右肩上がり時に売却していることが起因していると考えられます。株価が大きく右肩上がりになると、3倍レバレッジは通常の3倍以上のとてつもない異常なパワーを発揮することになります。その途中で売却してしまった場合、恩恵を受けられる機会を得ることができないと思われます(※想像で書いてます)
つまり、夢を追うなら右肩上がり時はなるべく売らない方が良いという事です。ただ、投資の終盤で売らないで静観するのは通常の人間では難しいですし、気が滅入ります。適宜リバランスを行い、暴落に備える現金を確保するのが普通です。
さて、このグラフではよく分からないので20年運用も見ます。
ベトナム戦争付近の20年
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- ノーバリュー(10年):5716.21万ドル(476.35倍)
- 現金リバランス70:149.61万ドル(124.67倍)
- 現金リバランス50:55.89万ドル(46.57倍)
ポイントは15年後ぐらいからでしょうか。最後は一気に右肩上がりをずっと続けていることが分かります。ここでノーセルバリュー平均法は一切売りを行っていません。そして、現金も15年目でほぼ使い切っている状態です。そのため爆発的な右肩上がり相場の恩恵を直で受け取ったためとてつもない利益がもたらされたというわけです。
いやー、ここまで保有はできないですね。やっぱり1億円の目標額になったら即売りです。対して現金70や50は都度都度売却を挟んでいるため、現金確保しつつ安定して右肩上がりの恩恵をあずかっていく形となります。その分、暴落時に追加投資もできるので心にゆとりが生まれる方法と言えるでしょうか。
ただ、ちょっと15年運用が気になったので、もう少し深堀を進めてみましょうか。個人的にちょっと気になる点があります。
ベトナム戦争付近の15年
ちょっとグラフだけ見ますが、やはり現金リバ50は安定しています。暴落時には一番成績が良かったと言えそうですね。
対して現金リバ70とノーセルバリューは結果が途中まで悪いです。ノーセルバリューが一番下になる時期もありました。これはヨコヨコ展開の時でもノーセルバリューが買い増しを行えているからだと推測できます。つまり、安く買える時期に多くSPXLを買っているため右肩上がりが発生したらその影響力をもろに受けるというわけです。
最後の1982年頃の右肩下がりももろに影響を受けて一時的に最下位まで落ちています。その後はノーセルによる右肩上がりで一気に復活というわけです。もう現金保有0ですからね。ノーセルバリューはこの時点では既に。
なのでノーセルバリューはここからSPXL100%の力で値動きに立ち向かっているわけですから最強です。暴落期間が丁度終わりを告げて、後は上がるだけ!というときに100%の力を使ってるんですからそりゃかないません。現金リバは50%,70%の余力を残した形で戦っているのですから。10年目以降は完全にギャンブルと言ってもいいかもしれませんね。
とはいえ、ノーセルバリューは暴落時にしか追加投資をしないルールなので、そこは安心しています。暴落が20年も30年も続いたらさすがに諦めます。というか、もうそういう相場になったら米国株投資家はすべからく皆お陀仏です・・・
では次の暴落を見ます。
第一次オイルショックからの30年間
1973-01-11~2003-01-10の30年間を見ます。
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- ノーバリュー(10年):1414.03万ドル(117.84倍)
- 現金リバランス70:607.72万ドル(50.64倍)
- 現金リバランス50:302.61万ドル(25.22倍)
今回もノーセルバリュー側が勝利です。
ポイントは最後の暴落でしょうか。SPXLは大きく上げてから大きく下がると指数よりも大きく下がることになります。が、指数が暴騰前より値が下がることが無ければ、とてつもない暴騰パワーで暴落後も全く問題ない株価だということが分かります。暴落しても1億あれば全く問題ないでしょう。
そりゃあ暴騰した株価がとてつもない額で下落していますが、長期運用で30年間培ってきた株価パワーがそれを支えてくれているのです。それはレバレッジ商品でも例外ではないということです。ドルコスト平均法の出口戦略でよく言われていることだと思います。「最後の最後に暴落がきても、長期間の運用益がショックを和らげてくれることでしょう」というものです。受け止めてくれました。積立投資ってすごい!
そう考えると、ノーセルバリュー(10年)はやはり悪くない考え方だと思います。リスクは先ほども述べたように、10年分を早期で使い切った後に更なる暴落が来たらアウトと言う点です。そのリスクまで見てドルコスト平均法や現金リバランスにするかどうかの検討になると思いました。
過去100年間で見たら世界恐慌レベルさえ耐えられれば何とかなると思ってるので10年分割としています。それ以上が来たら本当に運が無かった。等倍で積み立てている銘柄もすべからくお終いです。時代を恨んで生きていくことになるでしょう。
グラフが見えづらいので20年運用も見ます。
第一次オイルショックからの20年間
なんとなく想像通りだったので数字の結果は(面倒なので)割愛。
うーん。こうなってくるとノーセルバリュー平均法(10年)だけでも良い気がしてくる。ただ、絶対に急激な右肩上がりが来たら狼狽するのは目に見えていますので、例えば5000万円まで到達したらリバランス名目で現金を確保することになると思います。
そうです。現金リバランスの最大の利点は手元に「現金」が残ることです。
3倍レバレッジは一夜にして一瞬で半分になったりするのです。5000万円が2500万円になったら気が狂いそうになることでしょう。そのためのリバランス。家族がいるならその「現金」があれば安心して生活もできるでしょう。
となると、名目上SPXL:現金 70:30というルールは残しつつ、リバランス時期は5~10年後に1回とかにした方が良いのかもしれない。株価の一喜一憂はせずにノーセルバリュー平均法をメインにして、どでかい金額になったタイミングでのみ動く。できたらいいですねぇ・・・もうちょっとこの記事書きながら考えます。後半にまとまってればいいな。(執筆中に考察中)
私には相場を読む目が全くこれっぽっっっっっちも無いので、下手に動かない方がかえって安全かもしれないと思っています。学生の時もっと経済について勉強すればよかったか。いや、この投資方法で億万長者になればむしろ勉強しなくてラッキーになるからいいか!!
話が脱線しました。
ともあれ、まだこのシリーズは始まったばっかりです。最後まで確認してから方針を確定したいと思います。
それじゃ本日のメイン、ITバブル崩壊で最後です。
ITバブル崩壊から現在まで
2000-08-31~2020-05-21の約20年間を見ます
20年最終結果(最終積立額の何倍か)
- ノーバリュー(10年):40.73万ドル(3.39倍)
- 現金リバランス70:24.08万ドル(50.64倍)
- 現金リバランス50:23.99万ドル(25.22倍)
このグラフはまさに「ノーセルバリュー VS 現金リバ」の特徴を綺麗に表しているグラフと言えそうです!!
まず最初の視点として、現金リバ50はとても安定しています。
2度の暴落が来ても普通に暴落を耐え抜けています。12万ドルから考えたら大分下がってますが、他2銘柄に比べたら圧倒的です。世界恐慌時では現金リバはちょっと不利かなと思っていますが、このような2大暴落を受けても安定していられるのは精神上非常によろしいです。なんといっても現金が常に手元にあるのが強い。家族持ちかつある程度資産形成できればOKというのであれば、この手法が最適じゃないでしょうか。
そのお話を前提としたうえで、全体を見てみます。
最初の2007年頃まではノーセルバリューと現金リバ50が安定して強いです。それもそのはず。ノーセルバリュー側も現金リバ50側も現金を多く保有している時期だからです。追加投資額は10年分割物なので、今回は年4000ドルが上限ですので、現金は十分手元にある状態です。そのため、とてつもない下落が来ても安定しているように見えるのです。
そして面白いのが2008年からのリーマンショック。ここで更なる下落に進むわけですが、ノーセルバリュー側は大きく下落して、現金リバ70とほぼ同額ぐらいまで落ち込むわけです。ノーセルバリュー側が長い年月を得てSPXLへの現金投入を多くしていったことが原因と思われます。
そしてここでのポイントは、2009~2012年の底付近はノーセルバリューと現金リバ70は全くの互角のように見えますが、実はそうではなく、ノーセルバリュー側のSPXLへの投資額が100%追加投資を完了し終えているという点です。
その証拠として、2014年からフッっと右肩上がりが始まりますが、圧倒的な差で現金リバ70を突き放し始めました。SPXLの総口数が増えているのですから当然です。現金リバ70%側は現金を30%保有しているので100%パワーを出して右肩上がりに乗れてないのです。
ノーセルバリューの強みは2009年の大暴落時にも買い増しが行えている点です。株価が低い所で買えやすいことと、右肩上がりが長期間続くことになる2011年から最後まで、ずっと株を売らずにいたため、3倍レバレッジ特有の爆発的な右肩上がりの恩恵を受け続けられたということです。これが現金リバランスではそうはいかない。
何故ならその爆発的な右肩上がりの途中で売却を行うためです。これが悪いこととは思っていません。当然、右肩上がりの頂点で売却できたら最強オブ最強だからです。
ただ、10年のような長期間右肩上がりするような場合だとそうも言ってられません。2,3年程度の右肩上がりが続く場合も同様です。
毎回都度現金化していくということは、その現金化した運用額がガッツリ削られることになり、大幅な機会損失が発生するのです。ただ、どこまで長期的に右肩上がりするなんて誰にも読めません。いや、読めている人なら現金リバランスは最適解なのですが、読めていないからこそ現金リバランスをして3倍レバレッジの恐怖に立ち向かうのは極めて正しい方法だと思います。
しかし待ってください。今回はノーセルバリュー平均法が有利な直近暴落編なので、結論を急ぐのは早計というものです。何故なら、暴落5年前、10年前編こそが「現金リバランス」のほうが有利と言える時期だからです。
何故なら暴落が来ることが分かってますからね。手前の高値で売って、暴落後に買い増しを行えば相当強いパワーが得られることでしょう。
ということで、直近暴落編ではノーセルバリュー平均法の勝利で幕を閉じました。
さて、最後にですが、なぜここまで差が生まれたのでしょうか。
実は、ゆうさんのブログでも自身でこのことについて記載されています。多分そのはず。
SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ
https://yu-kabu-life.com/2019/01/13/spxl-riskcontrolportfolio
特に実施条件③「売却単価が平均取得単価以上であること」がポイントとなります。
実施条件③による主な効果は三つあります。
この条件③というものは、「平均取得単価以上」になるまで「待っている」んです。つまり、爆発的な右肩上がりの恩恵を受けやすい状況を意図的に作っていると解釈しました。
ここがその答え。減価する問題の対策は2つあると思っていて、その内の1つが右肩上がり継続による圧倒的パワーで相殺する、とされているのだと思っています。所謂、「増価」と言うべきでしょうか。右肩上がりの期間が続けば続くほど、「増価」のエネルギーが貯まっていく。イメージとしてエネルギー保存の法則的なものでしょうか。ボックス相場で「減価」して、右肩上がり一辺倒や右肩下がり一辺倒で「増価」のエネルギーの恩恵を得られる。ということ。
そして減価に対する問題の解決方法は減価して株価が減った所で買う、ということです。
もちろん、一つ目の理由により「平均取得単価以上」を待っていますが、二つ目の「株価下落しても右肩上がりに成長していく可能性の高いETFだからこそできる施策」というのが、実は肝なんじゃないかなと思っています。
理由はいたってシンプル。米国株ETFは過去100年以上、右肩上がりを続けています。そんな米国株が一時的に株価が下落したとしましょう。例えそれが大暴落であったとしても、右肩上がりに成長していく可能性が非常に高いという事になります。つまり、「平均取得単価」以下のケースから反転して右肩上がりしだした場合、「平均取得単価以上」に戻りやすい、つまり、リバウンド状態による右肩上がりの「増価」の恩恵を得やすい環境だからこそ、「待ち」を選択して大きなリターンを得られるような投資方法を取られていると思いました。
タイミングとしては「平均取得単価以下」という環境下が、つまり、米国株価が下落した状態であり、下落した状態は必ずどこかで戻る、リバウンドのエネルギーを使って右肩上がりの増加をも取り込んでしまおう、とうお話だと想像しました。今回の私の「ノーセルバリュー平均法」は「平均取得単価以下」だろうが「平均取得単価以上」だろうが、右肩上がり時は一切売らずに「増価」の期間を余すことなく使い、途中で右肩下がりになってガッカリする場合もあれば、そのまま「増価」エネルギーを蓄え続けることができるかもしれないというギャンブルです。
と、偉そうに書いてますが、これ全部想像で喋ってます。今回の「現金リバ」の検証は「平均取得単価以下」の部分を一切考慮せずに単純リバランスなので、これを採用すればもう少しリターンは良くなると思います。それこそ「ノーセルバリュー」と同じ理由によるもので。
実際、氏のブログでは「平均取得単価以上」を待ってからの方が結果が良くなるという結果を残しています。結果は氏のブログをチェックしてみよう!!
対してどの場合でもずっと保持するのが今回のノーセルバリュー平均法はボックス相場に弱いまま、但し運用前半の暴落時には買い増しを行うことでその弱点をある程度緩和してくれると言う感じでしょうか。
本当は右肩上がり完了時点で売るのが最強の対策です。結局その後株価がボックス相場+下落したらまたしぼんじゃいますからね。ともあれ、売るタイミングが本当に難しく、私のような何の知識も無い一般人ではそうそう最適なタイミングで売れないだろうなという結論になりました。
この辺、私の想像と過去検証の結果から適当に全部なんとなく書いてます。解釈が全く異なってたら本当に申し訳ありません・・・。
ともあれ、今回はまだ1回目です。次回、次々回から徐々に考えがまとまってくると思います。多分、次回以降から現金リバランスのすばらしさが分かってくると思っています。
ということで、今回はここまでと致します。