【新ファンドのおしらせ】
— ”大和アセット”ツイッター (@DaiwaAM) 2020年10月6日
新ファンドアンケート第1位の
「NASDAQ100 3倍ブル」を商品化
当社は2020年10月23日に「NASDAQ100 3倍ブル」の設定と運用開始を予定しておりますので、お知らせいたします。
↓詳しくは画像をタップ
大暴落時の対処方法の違い
いつもiFreeレバレッジ関連の目論見書を読んでいるのですが、この文言を見たのは多分初めてです。以下上記プレスリリースのPDFより引用しました。
これ、NASDAQ100が大暴落した時のための文言だと思いますが、恐らく「ITバブル崩壊」みたいなとてつもない暴落が発生した場合を想定しているのだと思います。我がブログで常に警告している「NASDAQ100」×「ITバブル崩壊」の圧倒的な下落率の部分です。
で、基準価格が1000円未満となっていますが、初期設定は恐らく「10,000円」スタートとなります。つまり初期から見たら1/10の価格ということになります。90%下落ですね。
過去に「ITバブル崩壊」をTECLでシミュレーションしたことがあるのですが、余裕で99%以上下落したので、普通に可能性としてはあります。
これについて、捉え方は2つあります。
一つは、大暴落により償還されるリスクがなくなり、全財産が0円になることを防いでくれてありがとう!というものです。ギリギリ1/10の投資資金を守ってくれるのだから、圧倒的感謝する可能性があります。
もう一つは、大暴落により下がった所で安全運用に切り替えられたら、その後のリバウンドでついていけなくなり、資産が永久に戻らなくなるじゃないかどうしてくれる!!と憤りを感じるものです。
私が持った感情は「後者」です。何勝手に安定運用しとんねん!って感情です。
NASDAQ100は近い将来大暴落するかもしれませんししないかもしれません。ですが、もし大暴落しても数十年というスパンで見れば必ず復活すると勝手に確信しています。それだけハイテクに期待しているのです。
そんな中、途中道半ばの大暴落でレバ比率が1倍に落とされてしまったら二度と復活できないことでしょう。追加ナンピンも大量にした後にこの状況になることが容易に想像できます。
なので、私としては「何余計なことしてくれてるの」って思ってしまうのでした。
ただ、これは「TECL」にも言えることで、Direxionは急激に下落した3倍レバレッジ銘柄を2倍に強制的に仕様変更した経緯があったりします(※TECLとは別のETF)
TECLもITバブル崩壊並の事が起こったら、似たような強制対応が取られるのは自然なことかもしれません。
もちろん、安定運用してくれた後に更なる下落が起こったら本当に感謝することでしょう。これはもうその状況になってみないと分かりません。
なので、この文言は必要最低限、仕方ないことなのかなと素人目線ながら思うのでした。無念。
さて、話をプレスリリースのPDFに戻します。
「安定運用」という名目の運用になったらどうなるか分かりません。が、該当期間になった際の信託報酬額をみて、恐らくレバレッジは一切なくなるだろうなと思いました。以下PDFから引用させて頂きます。
安定運用期間中のみですが信託報酬が年率0.088%で運用するそうです。相当安いです。もう滅茶苦茶安い。アホみたいに安い。逆に言えば、確実にレバレッジ運用はしてくれない証拠でもあります。つまり、リバウンドを期待することは絶望的です。
信託期間について
投資信託には「信託期間」というものがあります。基本「無制限」になっているものが多いですが、この商品は期限が設定されています。
2023年10月20日まで
はい解散。クソですよクソ。私はこいつに投資しません。
おっと、言葉使いが悪くなってしまいました。失礼。
信託期間の日になると償還されます。商品が終わるんですね。もちろん期間は途中で延長される可能性もあるのですが、最初からそんな淡い期待をして投資したら大やけどです。はい。もう投資しません。つまり、「短期売買仕様」ということです。
というわけで、私としてはこの「NASDAQ100 3倍ブル」の誕生を密かに待っていたのですが、全くもって期待外れな結果で終わりました。積立投資先として少し期待していたのですが・・・。
あの「ツミレバ」を推奨していた大和アセットさんがこんな商品を作るなんて信じられません。信託期間を設定するとか論外です。
あ、「ツミレバ」っていうのは「レバレッジ商品」×「積立投資」の意味で使われているっぽいです。私もその理念というか発想はとても共感できます。もう少し言えば、
「レバレッジ商品」×「積立投資」×「途中売却」×「中長期投資」
というのがセットになって初めてオススメしています。レバ無しのQQQに積み立てるよりかは、よほどリターンを得られると思ってます。
話が脱線しました。
さてこの商品、完全に短期売買用に作られた糞みたいな投資信託と言えそうですが、短期売買目的の投資信託って正直意味が分かりません。
投資信託は指値が出来ずに全て終値ベースでの売買しかできません。しかも売買日は当日中ではなく少し日数を置いた後に売買されます。つまり、全く読めません。短期売買を目的とするなら時間との勝負ですので、即売買できるのが原則だと思います。
よって、短期投資を投資信託でやるもんじゃあない、というのが私の持論です。
つまり、大和アセットさんはこの商品を「ツミレバ」推奨としていないのです。あれだけ推していた「ツミレバ」と言う言葉。既に過去のものになってしまったのでしょう。結局流行らなかったしこの言葉!!!
同じNASDAQ100の「レバレッジ商品」を扱う同じ会社で方針が180度変わってしまってもう滅茶苦茶ですよ。こんなの不安になります。なんか一気に胡散臭い組織に思えてきました。今までの大和アセットさんへの私の熱い絶賛を返して!!!
その他にも目につく所はあります。プレスリリースのPDF内に書いてあることです。
- 実質的に発生するコストが1.52375%/年となる見込みとのこと
- また性懲りも無く「為替ヘッジ」ありにしてコスト増となっていること
まーた「為替ヘッジ」ありで出してきたよもう。まぁ、短期売買専用銘柄にするならアリなのかな。しらんけど。
ちなみに「iFreeレバレッジ」商品はもう全部が全部「為替ヘッジ」ありです。
私は「ツミレバ」、つまり積立投資目的とした商品に対しては「為替ヘッジ」は全く持って不要と言う考えを持っています。だって、為替ヘッジしようがしまいが、「積立」で投資することになるので為替リスクは平準化されるからです。
為替のゲームは「プラマイゼロゲーム」と言われています。手数料の分を考えると「マイナスサムゲーム」でしょうか。
結局、残るのは「為替ヘッジ」をするための「コスト」であり、それを払うのは投資家である我々なのです。「為替ヘッジ」ありで「ツミレバ」なんか推奨するなよって思います。あ、今回は推奨してないっぽいから別にいいか・・・。
でもハイボラを期待している商品なのに
「安定目的で"為替ヘッジ"をありにします」
とか書いてあるのが笑えますね。3倍レバレッジに安定目的も何もないじゃあないですか。もしかして、「為替ヘッジ」を付けることで運用会社が「得」をする何かがあるんじゃない?って思っちゃいますよこんなの。いや、あるんだろうな・・・。普通に考えたらそう感じずにはいられません。
※金融リテラシー0人間の発言です。突っ込みどころ満載だったらスイマセン。
しかしながら「ツミレバ」で流行らせようとした「iFreeレバレッジ NASDAQ100」が今滅茶苦茶売れてて、純資産総額はついに300億円を突破しているほど大盛況です。(2020/10現在の情報)
正直、「ツミレバ」という言葉は流行りませんでしたが、商品としてはかなり流行ってます。ならば、その方針を更にブラッシュアップして、今回の「NASDAQ100 3倍ブル」について、
「為替ヘッジ無し」
「信託期限無し」
「信託報酬はもう少し頑張って」
と、揃えて欲しかったのが本音です。
あーあ。レバ3倍の積立投資先がちょっと欲しかったのになぁ。やっぱり積立するにしても2倍レバレッジぐらいまでが許容範囲ということなのでしょう。
結論として、私はこのまま「iFreeレバレッジ NASDAQ100」への積立投資をメインに続けて、遊び?で「iFreeレバレッジ FANG+」にも積立投資する形を継続します。もしかしたらFANG+は途中で辞めるかもしれませんが、とにかく「NASDAQ100 3倍ブル」へ投資することは無いでしょう。
というわけで、今回はここまでと致します。