40年後の未来日記(ビットコイン消滅編)

あれから40年。あっという間に2064年になってしまった。

 

どうにかこうにか、年金生活が開始できる歳まで生きることができた。といっても、年金はすでに破綻しており、これからもパートで働いていく地獄が待っているというが辛い所か。今日もとても腰が痛い。

 

なぜこんなに苦しい生活をしているのだろう。そんなの決まっている。無価値になったビットコインを大量に持っていたためだ。結局最終的に価値は0になってしまったため、生活もギリギリの水準を強いられてしまったのだ。

 

2027年のあの日、突然51%攻撃だかなんだか知らないがZ国を中心に主要国がビットコインに対して攻撃を開始した。あの時の詳細は未だに理解できないが、とにかく国を挙げての総攻撃が開始されたことだけは覚えている。私は頭が悪いのでその辺良く分からなかったが、ともかくZ国の攻撃が成功。それに伴いビットコインに限らず株式市場も世界恐慌並みの大暴落が発生。皆すべからく痛みを覚えたものだ。

 

しかし一番ダメージを受けたのは当然ビットコイナー。ビットコインが全部ダメになったのだ。価値が0になっているものを持つ人など皆無である。

 

ここで皮肉なのが、2010年とか2014年から参入していた古参のビットコイナー達は「終わった」と確信を持ったことで、上手く売り抜けていたということだ。攻撃が成功されたことが分かって速攻で売り抜ける。真にビットコインを理解してるからこそ、危機回避能力もあり、ピンチを脱したようだった。正直似非ビットコイナーの自分は真似できないだろう。

 

そうなのだ。ここで残念なのはIQ5の私のような、真にビットコインを理解できなかった無知な者たちが一番被害を被ったことになる。2024年、25年のバブル時は一時40万ドルまで爆発的に上昇。ここまでくれば、もうビットコイン全額ガチホでもいいか!ってなってしまうのは仕方がない話なのだ。

 

唯一の救いだったのが、その2025年バブルの時に生活費10年分ぐらいをキャッシュで保持できたことだろう。そのタイミングで退職。これが無かったら私は今この場にいないだろう。アーリーリタイアしてから2年というダラダラした生活を伴った中年オヤジを雇ってくれる企業は存在せず、ひたすら安いバイト代でこき使われた。体が悲鳴を上げるが働かなくては家族を養うことはできないのだ。

 

当時妻も働いてくれて感謝しているが、結局子供が成人するときに離婚をすることになった。これも仕方がないだろう。私は自分がダラダラしたいだけのために、アーリーリタイアをしてしまったおかげで色々大変だった。

 

幸いにもキャッシュはあったので子供の養育費は十分賄うことができた。今では子供も結婚して孫もいる。子供も孫も私に懐いているのが唯一の救いだ。なんだかんだ、定期的に家に来てくれる。嬉しい限りだ。

 

ビットコインは価値が0になったがインデックス投資、とりわけ全世界株式は現在安定している。今やZ国が世界の中心だが、全世界株はZ国も当然含まれているので年数が経てば問題なくなるというやつだ。第二次世界恐慌の2027年があった20年後には株価も復活。今や当時の最高価格をはるかに超えて大復活を遂げている。

 

じゃあビットコインを2025年で全部売ってインデックス投資にスイッチングすべきだっただろうか?

 

結果としてはそうだが、私はビットコインガチホして良かったと思っている。なんでだろうか。ちょっとまとめてみよう。

 

ビットコインガチホでも良かったと思える理由

  • 普通に考えて2025年~2027年の国が参加しているまで発展したビットコインが消滅するなんて考えられなかった
  • 自分の人生で自分が「これだ!」と唯一信じるこて行動することができたのが誇りである。失敗に終わったわけだが満足感だけ残っている。※ただし飯は食えない。
  • 波瀾万丈だったが、孫もできたし生活も何とかなっていてそれなりに幸せ。※ただし腰は痛い
  • 皆でビットコインという神に祈るのはなんとなく心地が良かった。共通意識というか、仲間意識が無意識に合ったのが良かったのかもしれない。※但しその後の罵倒のし合い、阿鼻叫喚な風景は見るに堪えがたかった
  • アーリーリタイアという夢を見させてもらった。普通の人生では味わえない貴重な体験ができた。
  • 2025年の時に何とか生活費10年分手元に置けたのが良かった。そもそもこの生活費10年分はビットコインが無かったら達成していなかった。

 

うん。ビットコインは消滅したけど、ギリギリ、退職することを決意することになった生活費10年分のキャッシュがあったからギリギリ人生を歩むことができたのだ。再就職先の仕事は辛く給料も当時の1/5~1/10になったが、それでも生活はできた。子供もすくすく育てることができたのだ。

 

結論から言えば、退職する時に生活費10年分を持っておいたことが大きい。これが全てだ。過去の自分に感謝。

 

そしてこんな波瀾万丈な人生を普通にサラリーマンしてたら送れないよね。ただの負け惜しみだけど、十分エキサイティングだったよ。ビットコインの価値が無くなったことでストレスで吐いたり禿げてしまったのはいい思い出だ。いいやそれは良くないか。

 

辛かったのは何だっただろうか。まとめてみる。

 

ビットコインが消滅して辛かったこと

  • 散々ビットコインを信仰したブログを書いてたので誹謗中傷が絶えなかった
  • ストレスで禿げた
  • 再就職する時氏ぬ程面倒くさくて辛かった。
  • 歳を取っても肉体労働で腰が痛い
  • Z国の攻撃を仮に跳ね返していたら、とてつもない大富豪になっていただろう・・・と妄想して辛い

 

こんなところだろうか。とにかくビットコインを推し進めていた私なので、誹謗中傷はごもっともだ。申し訳ない。まさかこんなことになるなんて私自身未だに信じられないのだ・・・

 

一応、当時から自己責任でお願いします!という線引きもしていたし、私自身も多大なダメージを負ったのでそこはご容赦ください・・・って心境なのは否めない。

 

ともあれ価格下落とビットコイナーたちの阿鼻叫喚、退職した状態のストレスで禿げた。まぁ、禿げても普通に生活はできるので支障は無かったりするが、ともかく体も心もガタガタになったのは覚えている。もうあの体験は二度としたくないかな・・・

 

しかし、2027年のあの時、Z国の攻撃がもし仮に失敗していたら、逆にビットコインへの信頼感が凄い物になって、私は億万長者になっていただろう。その未来を思うとやはり、少し、いや、かなり悲しい気持ちを抱くのだった。そんなifに思いを寄せてしまうのはいけないことだろうか。

 

ビットコインは氏んでしまったが、ともかく私はまだ生きている。明日もパートがあるので今日も早めに寝よう。仕事は辛いがまぁ、生きるだけならなんとかなるさ。

 

 

※お分かりと思いますが、本文の内容はクッソ適当に想像で書いてるので技術的な話とかツッコミは禁止です。