こんにちは。okometsubuです。
投資とは、とにかく早い段階で大金を投資することが最大のパフォーマンスを得られやすいというものです。
その観点から、私はジュニアNISAに対して毎年1月に80万円を一括でSPXL投資する予定です。とはいえ、前回も80万円を1月に投資してコロナで失敗しましたこともあり、運が悪ければ普通に負け越すことも多いと言う事です。ここは完全に運とか確率の問題であります。
が、SPXLはとある一時期の大暴騰時の一瞬に賭ける投資方法であり、他の時は行ったり来たりで言うほど成績は良くないのではないか、という考えがあります。
そこでちょっと思ったのは、レバレッジ商品というものは、年初一括投資よりもむしろ、毎日積立の方が割と理に適っているんじゃないかということです。
一般的な考えとして、毎日積立が有利なのは「下落相場」で、毎年積立が有利なのは「上昇相場」と言われています。
未来は右肩上がりが信じられるS&P500や先進国株式、全世界株式なんかは基本的に「年初一括投資」で全く問題ないと思っていますが、果たしてレバレッジ商品については本当にその通りなのでしょうか。
と言うのが今回の目的です。時期によって良し悪しは確実にありますが、そこは我がブログです。なんとなーく、検証時期を適当に決めて雰囲気分かればOKというゆるーい感じで分かればいいかなと言う感じで進めたいと思います。
- 検証開始時期
- 参加者一同
- ベトナム戦争辺り暴落時期(SPXL編)
- ベトナム戦争辺り暴落時期(S&P500編)
- ITバブル形成期(SPXL編)
- ITバブル形成期(S&P500編)
- ITバブル崩壊期(SPXL編)
- ITバブル崩壊期(S&P500編)
検証開始時期
この3つが分かればなんとなく雰囲気掴めるのではないでしょうか。開始時期次第でどうとでもなっちゃうのですが、ベトナム戦争時期は積立投資と非常に相性の悪いヨコヨコ展開期です。更に言えばレバレッジ投資としても相性が最悪ですね。
結局暴騰前から始めたら毎月積立が有利だし、暴落前から始めたら毎日積立が有利なんです。ヨコヨコ展開期でレバレッジ商品の積立投資方針を決めるのは中々悪くないかなと思ってしまっています。
ということで参加者。
参加者一同
- SPXL
- ^GSPC(S&P500)
それぞれレバありとレバ無しで比較します。
で、試す方法はこちら。
- 毎日積立
- 毎月積立
- 毎年積立
レバ無し商品とレバアリ商品で比較しても面白いと思って採用。これだけ見られれば十分でしょう。手数料考慮無し、SPXLは疑似データを使って話を進めます。
今回の検証は我が子の「ジュニアNISA」の投資方針を決める上で非常に重要な検証記事になります。
それじゃ検証してみます。まずはSPXL組から
ベトナム戦争辺り暴落時期(SPXL編)
1968-11-29から1978-11-28の10年間を見ます。まずはSPXLから。
最終結果(SPXL)
- 毎日積立:0.9296倍
- 毎月積立:0.9280倍
- 毎年積立:0.9664倍
- 積立額:12000
ぶっちゃけ毎日も毎月もほとんど変わりませんでした。
毎年は常に成績が良く見えるのですが、それは「初手一括投資」をしているため、基本的には常に上にいるのが自然です。11ヶ月後ぐらいに投資額が一致しだすので、ポイントはその辺りでしょうか。ともあれ、最終日に全員"12000"を投資していると言うのがポイントです。
ともあれ、右肩上がり相場の前提ともいえる「年初一括投資」が勝利を納めました。
こうなると、別に「SPXL」のレバレッジ投資だから「毎日積立」にしなきゃいけないってわけでもないことが分かります。
さて、では指数となる^GSPC(S&P500)の場合はどうでしょうか。
ベトナム戦争辺り暴落時期(S&P500編)
1968-11-29から1978-11-28の10年間を見ます。^GSPCで見ます。
最終結果(S&P500)
- 毎日積立:1.0029倍
- 毎月積立:1.0027倍
- 毎年積立:1.0141倍
- 積立額:12000
結果として毎日積立も毎月積立もほぼ変わらないことが分かりました。毎年積立がやや有利と言った具合でしょうか。
ともあれ、ほぼ変化はありませんでした。
また、SPXL積立よりは約~10%程度はレバ無しを積み立てた方が良い結果になりました。これは「ヨコヨコ」展開期におけるレバレッジの不利な時期であることを考えると非常に正しい動きであると言えるのではないでしょうか。
つまり、積立投資でもレバレッジの有利不利は働いていると考えて良いことになります。ただしポイントは、10年間積み立てても差は最大でも10%弱程度だったと言う点です。この程度の違いなら3倍レバレッジに投資している人から見たら屁でも無いでしょう。その程度のリスクを追う代わりに大きな利益をもたらすことに賭けるのですから。
そして本記事の最大の注目ポイントであった、「毎日積立」は、こと「レバレッジ商品」への投資という観点から「毎月積立」や「毎年積立」より結果が良くなるのか、という点ですが、この結果からだけで結論を出すと、
「レバレッジ投資だからといって、積立投資において毎日・毎月・毎年の良し悪しが決まるものでもない」
という結論になりました。ようするに、「積立投資は毎日積立と相性がいい」と言うものでは無いと言う事です。
これはあくまで「レバ無し」である^GSPCとSPXLを単純比較した結果からの結論です。レバレッジ商品そのものに対して「毎日」と「毎月」積立の有利不利を語っているわけではありません。
この話は「リスク」に対する話では無く、単に「レバレッジ商品」という特性上、毎日積立の方が理に適っているかどうか、というお話。うーん。説明が難しい。ともあれ、毎日と毎月程度の積立であればそれ程神経を尖らせる必要は無さそうかなと思いました。毎年まで行くと結構乖離するのでどっちに転ぶか不明。
ま、ジュニアNISAは5年間しか積み立てられないのでまた話がややこしくなるんですけどね。そこはお茶を濁します。
ともあれ、あの「ヨコヨコ展開期」である「ベトナム戦争近辺」の相場でも「運よく」年初一括投資が結果がを残せているという実績ができたので、これだけ見たらジュニアNISAも年初一括投資でもまぁ、いいかなぁと思わなくはないです。
が、これはあくまで「ヨコヨコ展開期」の話です。
続いて「バブル」が開始される前辺りから積立を開始したらどうなるかを見ます。
ITバブル形成期(SPXL編)
1990-08-29~2000-07-28の10年間を見ます。SPXLから見ます。
最終結果(SPXL)
- 毎日積立:14.705倍
- 毎月積立:15.149倍
- 毎年積立:17.101倍
- 積立額:12000
まぁそうだろうなぁ~って感じの結果でした。やはりバブルが形成されている時期は「初手一括投資」が強いのは明白です。そのため「毎年積立」が他を軽々と超えて勝利した形となりました。
また、面白い点として「毎日積立」と「毎月積立」が言うほど差が無かったと言う点でしょうか。もちろん、時期や時代に沿って変化はありますが、「ベトナム戦争編」でもほぼ一緒だったということから、躍起になって毎日or毎月の争いをする必要もそんなにないかなぁと思った次第。もちろん、右肩上がり相場が10年後まで分かっているなら余裕で「初手一括投資」だし「毎年」>「毎月」>「毎日」積立が有利なのは明白ですが、未来のことは誰にも分からない(※方向性は分かるにしても)ということなので、どれを選ぶかはその人次第と言った所でしょうか。
さて、続いてレバ無しS&P500を見ます。
ITバブル形成期(S&P500編)
1990-08-29~2000-07-28の10年間を見ます。^GSPCです。
最終結果(S&P500)
- 毎日積立:2.4535倍
- 毎月積立:2.4819倍
- 毎年積立:2.6224倍
- 積立額:12000
これも同様ですね。この結果から見ても、本記事の主目的である「レバレッジ商品」だから「毎日積立」の方がいいかも・・・?という案はことごとく打ち砕かれた形となったと思っています。レバアリだろうが無しだろうが、
「初手一括全額」
「毎年積立」
「毎月積立」
「毎日積立」
の関係性は変わらないということです。
ということで、最後の暴落時を見てみましょうか。
ITバブル崩壊期(SPXL編)
2000-08-31~2010-08-30の10年間を見ます。最後にリーマンショックが始まってしまうのですが、暴落時編ということで10年間としました。リーマン前の7年だと「ヨコヨコ」展開になってしまうので。
最終結果(SPXL)
- 毎日積立:0.4905倍
- 毎月積立:0.4871倍
- 毎年積立:0.4011倍
- 積立額:12000
これも予想通りですね。ITバブル崩壊が終わった後、2007年頃の頂点を見ると「毎年積立」が復活を遂げましたが、その後の「リーマンショック」により、「毎日積立」に軍配が上がりました。
ともあれ、毎日積立も毎月積立も誤差みたいなもんですね。そう考えると、やはりあえて「毎日積立」を選択する必要性は全く感じません。何故なら「毎日積立」は暴落時に強いということは、その相場が右肩下がりすることを期待して投資するという発想からくるものであり、投資先としてそれは間違っているということなのですから。
とはいえ、大暴落は怖い。が、毎日積立も毎月積立もその違いは微々たる所なのでそんなに気にしなくていいかなと思いました。毎年一括だと結構な乖離なので、そこはちょっと勇気がいりそうですね。
話が脱線しました。
ということで、続いてS&P500を見ましょう。今までの検証結果から、「流れ」としては全く同じになると思います。
ITバブル崩壊期(S&P500編)
2000-08-31~2010-08-30の10年間を見ます。^GSPCです。
最終結果(S&P500)
- 毎日積立:0.9246倍
- 毎月積立:0.9232倍
- 毎年積立:0.8973倍
- 積立額:12000
下落率は大きく違いますが、物の流れはSPXLの結果と概ね一致しましたね。
ということで、やはり結論としては、レバレッジ商品だから毎日積立が有利になる、という根拠は特にないか、あったとしても極小でありそこまで気にする必要性は無さそう、という結論に至りました。
もちろん数学とか詳しい人から見たら地味に違った見解になるかもしれませが、恐らく「誤差」の範囲程度の話だと思っています。流れは多分合ってる。
ということで、私の今後のジュニアNISAの方針ですが、やはり「年初一括」投資でいいかなと思ってしまったのでした。何故なら後3年、投資可能時期があるため一応残りの2年で大暴落のケアはできなくはないからです。が、最後の2年間は毎月積立に切り替えるかもしれない。
毎年初手一括投資というのはそれだけ乖離が激しいことが今回の検証で改めて分かったためです。ま、それは来年+1ヶ月後の話なので、その時になったらまた気分で考えることにします。
ということで、今回はここまでと致します。