対決!ノーセルバリュー平均法(少額投資)VSドルコスト平均法その4(暴落15年前編)

こんにちは。okometsubuです。

 

世界の心理が見えるシリーズ

 

「ノーセルバリュー平均法(独自シナリオ) VS ドルコスト平均法

 

のお時間です。

 

疑似SPXLデータを用いて、過去の暴落時期を検証してみようのコーナーです。タイトルにSPXLと付けてなかったのでよく分からない検証記事になりそうなことに気づいて慌てて疑似SPXLと銘打ってます。

 

以下過去記事。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

というわけで、暴落から15年前編です。今まで10年ものでいいかなと思っていた理由して、

 

  • 大暴落が来る前は暴騰が来る
  • 10年に1度スパンで大体来る
  • じゃあ15年前から見たら、丁度いい感じで15年の運用実績により暴騰時に売れるから超楽観相場じゃないの?

 

と言う理由から採用していませんでした。

 

ただ、今回ノーセルバリュー平均法 VS ドルコスト平均法ということで、そのような状況下だったらどちらが強いのか?と言うのを調査すべく開始するというわけです。

 

事前調査前の私の予想ですが、そりゃあ「ドルコスト平均法」が勝つと思います。なぜなら、前提の15年間は右肩上がりが予想できるわけですから、そこに順張りできるドルコストと、投資額を温存するノーセルバリュー平均法だったらドルコスト平均法の方が運用益が乗っかる分そちらが有利だからです。暴落というのは手前に暴騰があるものです。そう。米国株ならね!!!

 

事前予想はこれぐらいにして、いつもの前提条件とかゴチャゴチャ書きます。

 

 

 

今回のシミュレーション条件

  • 面倒なので1ドル100円換算とします
  • 初期投資として6万ドル投資したものとします
  • 運用期間はとりあえず30年分は見ます
  • 年利目標は15%とします
  • 追加投資上限を6万ドルとします。初期投資額と合せて12万ドルまで自身の懐から出ることになります
  • 年1回の株価判定を行い、その時に年利より上下していた分を追加投資して、下落してなかったら追加しない
  • 毎年チェック時の追加投資する場合、1回辺りの上限を4000ドルとし、上限6万ドルに到達したら追加投資は終了となります
  • 追加投資額は疑似SPXLに余すことなく購入できるものとします
  • 追加でドルコスト平均法を参加させます。こいつも初期投資を6万ドルとして、毎年2000ドルを無条件に追加投資する形とします。30年後にキッチリ6万ドル上限まで使います。
  • バリュー平均法やドルコスト平均法の現金が余ったらその分最後に足し算します。

 

 

【暴落】いつもの【日和】

 

さて、世界恐慌なのですが、世界恐慌開始前の15年について、残念ながらデータがありません。なので、ちょっと異例の対応を行います。

 

 

これも前回までと一緒の条件としています。仕方ないね。適当です。

 

それじゃ適当にみますかー

 

世界恐慌-15年前からの30年

1914-09-03(疑似空間)から1944-09-02の30年間を見てみます。(疑似空間)はITバブル崩壊5年前の1985-08-31~2000-08-30の期間の値動きを強引にだしています。

 

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • ノーバリュー:7.36万ドル(0.61倍)
  • ドルコスト:4.87万ドル(0.41倍)
  • 総額:12万ドル

 

最終的にはノーセルバリュー平均法が勝利しました。

 

投資額の0.61倍なので致命傷で済みました。

 

でもここでのポイントはそこではありません。運用15年目の時点で既に10億円に到達しているのです。

 

10年目で1億円は到達しているので、目標達成で売却です。税金対策で1億3000万円ぐらいになったら売却でもいいです。※恐らく税金30%になってるでしょ。その頃はもう。

 

つまり、ほぼ間違いなく売却しています。よって、ドルコスト平均法」の勝利と言っても過言ではありません!

 

とはいえ、この伸びは「ITバブル」なので実際の世界恐慌前の動きではないので注意してください。ただ、ここまで伸びずとも、暴落15年前からであれば十分利益を得られる形になることが想定されます。

 

逆に売れるほど伸びなかった場合はノーセルバリュー投資法側が0.61倍で投資額が6割になりました。老後にこれは泣くに泣けませんが、この結果はS&P500に投資していても似たような物なので、投資家皆がすべからく泣くことになります。

 

さて、次の暴落見ます。こんな結果が続く気がしています。本当にそうか、みていきますか!

 

ベトナム戦争辺り-15年前からの30年間

1953-11-29から1983-11-28の30年間を見てみます。

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • ノーバリュー:888.74万ドル(74.06倍)
  • ドルコスト:937.09万ドル(78.09倍)
  • ノーバリュー総額:6.4万ドル
  • ドルコスト総額:12万ドル
  • 初期投資0ドルのドルコスト:57.81万ドル(4.82倍)

 

今回特別に「初期投資0ドルのドルコスト平均法」の結果(緑線)を加えています。理由として、ノーセルバリュー投資法とドルコスト平均法でいうほど違いが見られなかったためです。

 

実際の所、途中までは「ノーセルバリュー平均法+初期投資0ドルのドルコスト」を足し算すると初期6万ドル投資したドルコスト平均法と一致しました。

 

こうみると、6万ドルの積立投資やバリュー平均法の影響力は微々たるもののように見えますね。

 

でも結果は58万ドル、約5800万円ですので十分な効果と言えるでしょう。投資額30年で6万ドルから58万ドルですからね。グラフの赤線と青線が異常なんです。

 

右肩上がり相場の場合は初期一括投資がとてつもなく強力であるということです。右肩上がりが分かっていればこういう事も出来るわけです。

 

話を戻しますと、15年の運用益があれば、ベトナム戦争頃程度の暴落であれば全然へっちゃらということです。結果としては「ドルコスト平均法」の勝利で、ノーセルバリュー平均法は4000ドルしか追加投資できませんでした。つまり、30年に1回しか追加投資できていないのです。

 

にもかかわらず、結果はそこまで大差はありませんでした。いや、グラフで見たらですけどね。実際は最終的に5000万円近くの差が生まれています。

 

ともあれ、右肩上がり相場であれば、無理してドルコストで投資額を増やす必要性は薄いのではないかと推測できました。これは初期投資で十分投資しているからこその考え方と言えそうです。

 

うーん。そう考えると、やはりドルコスト平均法よりノーセルバリュー平均法の方がいいかも・・・。この結果は、試合に負けたけど勝負に勝った感じがあります。

 

ちなみにノーセルバリュー平均法が追加投資できたのは1974年の1回のみです。良いタイミングで投資できたのではないでしょうか。

 

一応20年見ましょうか。6万ドル初手で投資した結果(ノーセルバリュー平均法)の結果と、20年間、毎年2000ドルを投資した場合の比較はできそうです。

 

ベトナム戦争辺り-15年前からの20年間

 

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20年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • ノーバリュー:268.97万ドル(26.90倍)
  • ドルコスト:280.09万ドル(28.01倍)
  • ノーバリュー総額:6万ドル
  • ドルコスト総額:10万ドル
  • 初期投資0ドルのドルコスト:15.13万ドル(1.51倍)

 

ノーセルバリュー側の成績に余った余剰資金も足し算しています。

 

当然、ドルコスト平均法の勝利で、差額としては1100万円程誤差です。物凄く大きい金額に見えますが、グラフや結果を見たら微々たるものなのです。何故なら2.8億と2.7億の差ですからね。もう誤差でいいな!!

 

この結果から、やはり右肩上がり時に追加投資して得られる利益は微々たるものであり、頑張って積み立てなくてもいいかもしれません。今までの結果を見ると、大概のケースでノーセルバリュー平均法が勝利しており、勝率はノーセルバリュー平均法が上、疑似的な世界恐慌時においてもノーセルバリュー平均法が上、右肩上がり相場では僅差、となれば、ノーセルバリュー平均法の方が良い気がしてきました。世界恐慌のパターンでもノーセルバリュー平均法が勝利しているのが強いですね・・・

 

いやー、予想外にノーセルバリュー平均法の結果が良いです。今回ドルコストに負けてますが、ぶっちゃけどうでもいい程右肩上がり相場で誤差ですし。ちょっと投資額増やして始めちゃおうかなぁ・・・

 

いやいや、もうちょっと見ましょう。まだ暴落15年前編ですし、20年物も見て決めます。さらに言えば、まだ今回の暴落は残ってるんですから、次いきましょ。次。ITバブル辺りが怪しいと睨んでます。

 

第一次オイルショック-15年前からの30年間

1958-01-11~1988-01-10の30年間を見ます。

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • ノーバリュー:463.59万ドル(38.63倍)
  • ドルコスト:488.06万ドル(40.67倍)
  • ノーバリュー総額:9.63万ドル
  • ドルコスト総額:12万ドル

 

今回は今まで見たことが余りない形となりました。15年後までは年利15%以上をキープして、その後に平均年利を下回った形となります。後半1973年なので丁度ベトナム戦争の暴落が開始されたころにヒットしますので、オイルショックと2つの暴落を受けきる形となります。

 

そして、後半ノーセルバリュー平均法は追加6万ドルを使えず、3.63万ドルしか追加投資できなかったというわけです。余った現金はいつものように追加していますが、それでもドルコスト平均法が勝利を納めました。

 

とはいえ、こちらも1973年のピーク頃に丁度1億円を達成していますし、1980年でも1億円は超えています。つまり、15年目から本当にきつめの暴落が来た場合でも対応可能なのがノーセルバリュー投資法の強みであり、それを許してくれるのが、年利15%を超える楽観相場ということです。

 

今回は年利15%が非常にきれいに決まった形と言えそうです。結局ドルコストに負けてはいますが、余剰資金があるという事は後半にもし強い暴落がきても耐えられるということです。

 

これは面白い結果なので20年物も見て見ましょう。

 

第一次オイルショック-15年前からの20年間

 

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20年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • ノーバリュー:56.30万ドル(5.63倍)
  • ドルコスト:59.96万ドル(6.00倍)
  • ノーバリュー総額:7.2万ドル
  • ドルコスト総額:10万ドル

 

うん。いいですね。15年運用時点でどちらも1.2億円を超えてますし、手前でも1億円は超えています。少なくとも私はこのタイミングで多少は売却しています。「大金持ちになる投資」と「老後2000万円問題」のお金の2つを考えているので、恐らく「老後2000万」側は何かしらのアクションをしている気がしています。正直出口についてはまだ考えがまとまっていませんが・・・

 

話が脱線しました。

 

やはり右肩上がり相場であればドルコストが運用期間が長くなるので有利です。が、先ほどの検証結果と同様、右肩上がり相場であれば、ドルコストもノーセルバリュー平均法もそうそう大差はない様に見えます。いや、当然凄い金額なんですけどね。とはいえ2つの比較をすればその差異は少なく感じます。

 

これは初期一括投資の6万ドルの力のおかげです。これこそが、積立よりもさっさと市場に資金を投資した方が良いと言われているパワーです。

 

ただ、今回は暴落15年前検証なのでそれが顕著に表れているだけであり、過去記事でお伝えした通り、ドルコスト平均法やノーセルバリュー平均法(少額投資)は暴落に耐えるために実施している投資法であることを改めて心にした方がいいということです。

 

というわけで、この結果もドルコスト平均法が勝利しましたが、総額で見たらそこまで大きな差は無いということでした。

 

しかし・・・1.2億円から1975年に2000万円まで大暴落するのを見ると、心が痛いですね・・・。このグラフはまだ運用15年目なので半分ぐらいなので余裕ですが、運用10年目ぐらいからこうなることを想定しないと心してかからないと病みそうですねぇ!いいや、絶対病むね!!!

 

そういう時のために心が落ち着く呪文を書いておきますね。

 

VOOの積立には勝ってる、VOOの積立には余裕で勝ってる・・・

 

心が落ち着きますね!

 

そんじゃ次いきましょ。

 

ITバブル崩壊-15年前から現在まで

1985-08-31~2015-08-30の約30年間を見ます。

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • ノーバリュー:642.85万ドル(53.57倍)
  • ドルコスト:695.21万ドル(57.93倍)
  • ノーバリュー総額:7.6万ドル
  • ドルコスト総額:12万ドル

 

これは見るまでも無い結果と言えるかもしれません。あのITバブルは3倍レバレッジを持っていると、それだけで億万長者どころではありません。もう人生2回ぐらい遊んで暮らせそう。もしこれがTECLだったら50億円近く行くんじゃないかな(※適当発言)

 

こうなったら何をやっても億万長者です。あーあ。1億1億叫んでますが、私は妻子持ちなので本当は3億円ぐらいあったらいいなぁ~なんて思って過ごしているので狼狽売りしないでここまで持ててたらなぁと常々思ってしまうのでした。セミリタイアじゃなくて完全アーリーリタイアしたいなぁ!!

 

そもそも「セミ」リタイアなんて本当にできるのかというのもあります。早くても40歳後半~50歳代。新たに違う職場で働く気力もう無いよ・・・。いや、今の職場で働いているイメージも持てないのですが・・・。ブログも一時期の1/10の収入源でうまい棒すら買えない時期が続いています。悲しみ。しかたない。スーパーのカート運びでもやるか!

 

話が脱線しました。ということで、この場合もドルコスト平均法が勝利しましたが、グラフ上は若干の誤差(※本当は数千万近くの物凄い誤差)で済んでいるので命を守るならむしろノーセルバリュー平均法(少額投資)が良さそうと言う結果になりました。

 

私は「ドルコスト平均法」を採用するのは世界恐慌という最強の暴落に耐性を付けたいために採用しようと思っていましたが、今までの結果を見るに、「ノーセルバリュー平均法」の方が若干耐性が高そうだなと感じ始めています。大きなバブルが無ければ大規模な暴落が無い、という前提に立ったお話ではありますが。その前提を覆されるとちょっと困っちゃう。

 

改めてお伝えすると、今現在の「コロナショック」から世界恐慌への道があり得るかも知れない状況においては、15年前の本検証はあんまり意味は無いかもしれません。

 

ただ、0年前、5年前、10年前、15年前と見てきた限りでは、ノーセルだろうとドルコストだろうと大暴落に対する耐性は十分備わっていると感じました。0年前、その1の記事を改めて確認しておこうかな。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

というわけで、次回は一応最後に20年前編をやろうかと思います。が、正直、もはややる意味は無いと感じています。なぜなら、

 

  • 世界恐慌の前の暴騰を「ITバブル崩壊-20年前」のデータを使ったら余裕で1億円達成するので絶望感が皆無
  • 世界恐慌」以外の暴落は20~30年あれば余裕で捌けることがここまでの過去検証記事と本記事で確定的に明らか
  • つまり、20年前編では更なる暴落の恐怖が無い、ただの楽観記事になる

 

と思います。つまり「ドルコスト平均法」が勝ちます。が、一応やりますか。けじめです。最後に本シリーズのまとめもできそうですし。

 

というわけで、今回はここまでと致します。

 

以下次回。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

以下ノーセルバリュー平均法(少額投資)の手順書です。

 

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

 

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