【老後】疑似RPARのリバランスをしないとどうなるか

 

 

RPARというものがあります。これはオールウェザーポートフォリオのように様々な分野に分散投資をしてボラを少なくしつつも安定した運用ができるような感じのポートフォリオです。以下過去記事。

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

残念ながら日本からだとサクソバンク証券とかじゃないと買えないらしい?ですので、自分で運用する場合は疑似的にそれらの商品を買って運用しようかと考えています。以下過去記事。こちらはレバレッジ比率1.5倍にしてますが、RPAR自体は1.2倍のレバレッジポートフォリオらしいのでその辺は好き好きに。

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

じゃあこのRPARはどのようなタイミングで運用するのかというと、恐らくアーリーリタイアした後の資産置き場として使おうかなと思っています。1.5倍レバレッジ効かせるかどうかはまだ検討中なのと、RPAR本家が出てきたらそっち買うだけするかなとも思います。

 

が、今現状は買えません。RPAR自体は4半期に1回、リバランスを行っているようです。これの問題点として、老後にあります。70歳を過ぎたりすると、リバランスするだけの体力と頭脳と気力が残っているかが非常に怪しい。基本的に年1回リバランスでもそうそう変わりはないと思いますが、それでも70歳超えたあたりは怖いと思っています。

 

ということで、もし疑似RPARをリバランスしなかったらどうなっていたかというのを過去データだけを見て雰囲気掴もうかなというだけの話をします。

 

ぶっちゃけ相場状況とかその都度変わるので全く無意味ですが、あくまで雰囲気です。本家とどのぐらい変動があるのか、本家より結果はどうなったか?というのを確認する感じで。

 

比較対象

  • RPAR本家
  • レバ1倍疑似RPAR
  • レバ1.5倍疑似RPAR(BTC含む)

 

RPARが買えないので疑似レバ1倍RPARがメイン。レバ1.5倍疑似RPARにBTC含む奴は個人的な趣味で入れます。

 

ということで、ポートフォリオの内訳はこんな感じ。靴磨きおじさんの記事を参考/引用させて頂きました。

 

一般日本人がレバレッジ1倍~1.5倍のリスクパリティPFを簡単に組む方法とオールウェザーちょっと考察 - 恥知らずの模倣者"Shameless Cloning"戦略のブログ

http://kutsumigaki.blog.fc2.com/blog-entry-581.html

 

 

レバ1倍疑似RPAR

  • 株式         VT 21%
  • 長期米国債(20-25年) TLT 29%
  • インフレ連動債              TIP 29%
  • 金          GLDM 10.5%
  • 商品         GSG 10.5%

 

レバ1.5倍疑似RPAR + ビットコイン

 

ということで早速見てみましょう。本家のRPARが一番歴史が浅いのでRPARのチャートがでてからということになります。一旦、3ヵ月に1回リバランスした結果で見ましょうか。

 

2019/12/13から2023/07/14まで(3カ月に1回リバランス)

 

ちょっと予想外の結果ですが、疑似1倍が本家RPARよりもボラが少なくなっています。本家よりもより本家らしい感じといいますか。理由?良く分かりませんね・・・

 

ともあれ、今回の趣旨は、「リバランスをしなかったらどうなるか?」がターゲットです。ということで、疑似ポートフォリオの2つはリバランス無しで比較してみましょう。2本チャートが増える感じになります。

 

2019/12/13から2023/07/14まで(ノーリバランス追加)

 

恐らく注目すべきはオレンジの線と緑の線の比較になると思います。期間は約3.5年程度だと思いますが、言うほど結果に違いは内容に見受けられます。前半は緑の線が若干勝っていて、後半はオレンジが勝つ期間がちょっと長い感じでしょうか。最終的にはほぼ同じと見て良いでしょう。

 

1.5倍レバレッジの場合はさすがにボラが激しい。2021年後半はビットコインがガッツリバブルになった時期なので、リバランスしないほうが結果が良くなったことが伺えます。対して後半バブル崩壊したら茶色の線がガッツリ下がっていることを確認できます。1.5倍+BTCを含めた場合はちょっとリバランスした方がいいかな?っていう結果です。

 

ということで、本家RPARはあんまり見る必要なくなりましたので、もっと古い時期から比較しましょう。BTCが古すぎると結果が極端になるため、時期は適当に区切ります。また、GLDMは新しすぎてデータが無いのでGLDで代用します。

 

2016年7月1日から2023年7月14日までのチャート

なんとなくビットコイン半減期の月である2016年7月からにしました。2012年からやってもよかったのですが、ビットコインの結果が良すぎて結果が極端になりそうだったので。リタイア後のボラの少ないチャートとしては不十分かなという感じ。

 

 

草。そらそうよ。ビットコイン全盛期なんだからリバランスしたらもったいない時期ってわかりきってるんだから。

 

結局これで分かったのは、ボラが激しい銘柄を含めたポートフォリオを持った場合、下落傾向にあったらより大きく、バブル状態になったらより大きく結果を延ばすことができそうだ、ということぐらいでしょうか。まぁ当たり前の話ではあります。

 

なので、老後にボラの激しい商品を持つことの是非は問わないといけないかもしれません。しれませんが、BTCについては開始当初は3%からスタートしています。3%のポートフォリオがとんでもないことになっただけで、最悪3%が限りなく0%に近づいた中でノーリバランスを実施していた場合、3%失うだけで済みます。

 

そう考えると、別にノーリバランスでもそこまで悪い結果にはならないよなぁ、ボラは出るけど、という感想が出てきました。

 

じゃあビットコイン外せばよくね????って今さらながら思ったので、外してみましょう。

 

そうすると、TMFが一番古い状態になるため、2009年から検証が可能です。観てみましょう。

 

 

2009年7月1日から2023年7月14日までのチャート

 

はー。なるほどねぇ。腐ってもSPXLやTMFといった3倍レバレッジが含まれている疑似1.5倍銘柄。リバランスをしないと大変なことになるっていうのが良く分かりました。そうなると、老後にRPARを自分で運用しつつ1.5倍のポートフォリオを組んじゃったりすると割と大変なことになりそうだ、というのが分かりました。難しいねぇ。

 

とはいえ、最初の株式の結果が振るわない?2013年ぐらいまでを見てみても、リバランス組とノーリバランス組でそこまで結果は変わっていないようにも見えます。ちょっとズームアップしてみましょうか。

 

 

2009年4月16日から2015年12月31日までのチャート(株が弱い時期)

 

例えば、2013年4月の時期に疑似1.5倍は1800ドル、疑似1.5倍ノーリバランスは1662ドルとして、差は約8%となります。結構な差が産まれましたね。この辺は考え方次第ですが、株式はほっといたら勝手に復活するので、1.5倍側も放置しても大丈夫じゃないかなぁと思えなくもないですが、ただ老後の20年を考えるとちょっと不安ですね。人生を賭けた実験をするかどうかはちょっと難しい。

 

今回はやりませんが、だったらセルリバランスをすればいいだけじゃなかろうか、と思った次第。ポートフォリオの中で一番価格が高いところを売って生活資金にするというやり方です。ただ、それはもはや老後に出来ない話なので今回の記事からは割愛。

 

さて、対して疑似1倍の方は、正直人生に影響が出るほどの差は見られないように感じます。そう考えると、老後にRPARを自分でポートフォリオを組んでやる場合はレバレッジ商品を入れずに放置するのがベストではなかろうかと感じています。

 

では、1倍の商品だけならもっと古い時期から取れます。以下のチャートを見てみましょう。VTが一番新しいのでそれができてからの話で。

 

 

2008年6月26日から2023年7月14日までのチャート


変わんNEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!

 

いやもうどうでもいいじゃん!ってレベルで変わってません。というか成績悪いなおい。完全に現金置き場って感じになってますねこれは・・・

 

まぁそれが目的でもあります。RPARは何かが起こった時のための資産置き場であり銀行に預けるイメージでやる雰囲気なやつです多分知らんけど。

 

現状結果だけ見ると、約15年で大体1.8%の年利でしょうか。

 

うーん・・・微妙!!!

 

微妙ですが、何かあった時の備え的な位置づけで投資する感じかぁ・・・?だったら外貨建てMMFに預けっぱなしにした方が圧倒的に儲かりそう。まぁ、あっちは破綻したら戻ってこないとか

 

正直、GSGを含めると滅茶苦茶結果が悪くなるのは分かってるのですが、入れないとハイパーインフレが起きた時の対応ができないとかなんとか。個人的には入れないで全部ゴールドでいいかなぁとか考えちゃってますが。

 

そうなるとやっぱ1.5倍レバレッジぐらいは利かせたくなるなと思ってしまうのでした。老後、難しいねぇ。まぁまだ数十年も先の話なので、もし仮にアーリーリタイアが早まっておじさんぐらいで達成したら1.5倍RPARを運用して、70歳近くになったらその時また考えることにします(※できない)

 

結論

  • 等倍の疑似RPARは正直ボラが少なすぎるのでリバランス不要まである→老後に安心!!!!
  • ただしパフォーマンスがかなり低いので、やはりというか、レバレッジを効かせて運用するというのは正しい選択。元々のレイダリオの考えもその認識。
  • 但し1.5倍ポートフォリオを自作すると3倍レバレッジ銘柄のボラが激しすぎて大変なことになる。BTCも然り。なのでこれらのボラの高い商品を採用するならリバランスはした方が良い。→老後に問題

 

という感じでしょうか。老後ということは数十年も先なので、リスクパリティポートフォリオが日本で買えて、管理費も安くなってたらいいなぁと思いました。おしまい。