- 資産を3つのバケツに分ける
- 1.5倍RPAR
- ITバブル崩壊2年後~リーマンショック期間
- 2019年始め~現在まで
- バケツ戦略のシミュレーション(※自分用)
- VUSTX vs TLT
- ITバブル崩壊~リーマンショック
- まとめ
続き物っぽい記事。過去100年のS&P500の歴史を振り返ると、世界恐慌を除いて大暴落が発生してから7年程度で基本復活することが分かりました。
以下過去記事。
そんな中、ほぼ同じことを書いていて、更にその解決策というかポートフォリオというかその紹介もあったのでかなり嬉しくなって記事かいてます。以下九条さんのブログより引用します。
FIRE後のベスト取崩し方法「バケツ戦略」とは何か? - FIRE: 投資でセミリタイアする九条日記
資産を3つのバケツに分ける
バケツ戦略のキモは、資産を3つのバケツに分けるところにあります。そして、上のバケツから下のバケツに徐々に水が流れ落ち、最後のバケツから水を飲む(そのお金で生活する)イメージです。
それぞれのバケツの役割は次のようになっています。
~~~
なぜ中期バケツの容量を7年程度とするかというと、だいたい7年待てば株式市場は復調するからです。
自分的にとてもタイムリーな記事で、7年間耐えれば何とかなる、と全く同じ考えがありました。これは普通に嬉しい。
ここで注目すべきポイントは、現金は生活資金の2年分とし、比較的リスクの低い資産を生活費7年分にする、というものです。
これは長期債が当てはまるようなので、ここではTLTとしましょうか。
今回何をやるかと言うと、株式が大暴落した時期のTLTの値動きを確認して、大体2年くらいで復活しているかどうかです。
これが2年前後で良い感じに復活、あるいはちょっとした下落程度であれば実に9年分の余裕資産が手元にあることになります。
ただ、ITバブル崩壊とリーマンショックを合体させると13年なので、それも想定するならば7年耐えた後に多少株式が復活しなくとも債券や現金に戻す必要もあるかなと。
話が脱線しました。
ともあれ、債券の値動きをみて復活速度を見てみましょうか。
・・・と思いましたが、TLTが2002年から開始で、その指数は「ICE U.S. Treasury 20+ Year TR I (^IDCOT20TR)」というものらしい(チャットAI調べ)ですが、そちらもCSVファイルを入手できませんでした。
ということで、非常に残念ではありますが、TLTの開始時からリーマンショック回復するぐらいまでの期間を見てみたいと思います。
また、個人的趣味で疑似RPAR1.5倍も入れます。
1.5倍RPAR
- 10% SPXL(S&P500の3倍レバレッジ)
- 15% TMF(長期債)
- 45% TIP(インフレ連動債)
- 30% GLDM(金)
GSGを入れないのはパフォーマンスが悪化し過ぎたので、もう諦めて居れないことにしました。もし復活速度が速いならTLT単体じゃなくてRPARでもいいかなぁという感じで。
ということで、軽く見ます。
ITバブル崩壊2年後~リーマンショック期間
疑似RPARを入れたいのでしかたなく、一番新しいGLD開始時の2004年11月から見ます。
ポイントは、リーマンショック時の高値の位置から何年後にその位置まで戻ってこれるのか?という点です。復活までの速さが知りたいのです。
- 株式の暴落前高値の日を起点とする
- 株式は復活まで売れないので、他の資産を売りたい。
- 株式は復活まで大体7年間必要と言われている
- つまり、高値の日からTLTを7年間売って問題ないか確認
ということで、ちょっと線を引いてみました。縦の赤線は暴落日、緑の横線はその日のTLTの価格です。
凄い。つまるところ、株式が大暴落した日からTLTの価格はマイナスになっていません。つまり、7年間、TLTの資産を売って時間を繋ぐことが可能だったということです。
残念ながらリーマンショック時しか分かりませんでしたが、一応安心できるデータではないでしょうか。
個人的には、「短期バケツ」が2年間の現金持ってるのでその2年間で復活できる猶予があるのかなぁとか軽くみてましたが、そんなのも不要だったようです。まぁ、このケースに限れば、という条件付きですが・・・
おまけとして疑似RPAR1.5倍の復活速度を見てみましょうか。
えーっと、大体2008-07-02から2010-04-07ぐらいなので、約2年弱という感じになりました。やっぱRPARは復活速度早いよなって思う。当然、TLT(※TMF)が含まれているんだから当然と言えば当然か。ちょっとリスク資産寄りではあるから下落はしてるんだけどね。
後暴落があるのは・・・コロナショックぐらいなんだよね。見れるの。一応観ておきますか。
2019年始め~現在まで
全然関係ないですが、TLTの落ち幅がやべぇですね。とはいえ2019年から見たら20%減ったかな?ぐらいなので株式75:TLT25とかの比率なら十二分に良い結果は帰ってきそう。
話が脱線しました。
ということで、また線を引いてみましょう。
ちょっとわかりづらいですが、緑の線を2本ひいています。
上の緑の線は、株式が復活するタイミング、
下の緑の線は、TLTが始点よりも下落する位置を示しています。
長さ的に言えば、7年どころか数か月で元通りになっているので、株式が暴落している期間TLTを売って生活する、というのは成り立ちます。
で、TLTが落ち込んできたら株式が好調なので、そっちを売ればいいってわけです。
なるほどなぁ。これなら確かに暴落時のTLTを保有しておく利点はありそうですし、債券だけで怖かったら、1.5倍RPARも中期のバケツに放り込んでおけば、最初にTLTを売って足りなくなったら1.5倍RPARを売る、見たいにしても良いかもしれない。
つまり、中期のバケツを2つ用意する感じでしょうか。
RPARは金とかTIPとかのインフレ債も入ってるので、資産分散としての気持ち的な問題としては「アリ」じゃなかろうかと思った次第。RPARも株式と同様ガッツリ下がってますが、株式よりも早いタイミングで復活できています。
では改めて「バケツ戦略」について、自身のリタイア時どうするかを考察します。
バケツ戦略のシミュレーション(※自分用)
- リタイア時の総資産は1.5億円とします
- 生活費は35万円/月とします
- 短期バケツは現金2年分とします
- 中期バケツ①はTLTとして5年分とします
- 中期バケツ②は1.5倍RPARとして2年分とします
- 長期バケツは残り全部株式+ビットコインにします※ここの割合は全く考えてない
ぶっちゃけた話をしちゃいますと、ビットコインって4年に1回の半減期があるので、4年、もしくは8年見れば復活できることが確約できてね????って思っちゃってます。半減期2回分は一応リスクとして。8年あれば株式暴落復活速度の7年とそう大差ないんじゃなかろうか。
ということで、長期バケツには株式とビットコイン入れちゃってもいいかなって勝手に思ってます。信者力が試される。ともあれ、今回は株式だけで考えます。
ということで、シナリオを考えると、
- 株式大暴落!とてもじゃないが株は売れないのでTLTが値上がりしてたらTLTを売って、TLTも下がってたら現金2年分で生活する
- まだ株式が暴落してたらTLTを5年間売る。最悪足りなかったらその年まで売って暮らす
- 7年もあればRPARは復活してて欲しい。7年分の復活および運用益も十分あるはずなので株式が暴落してたらその資金を売って生活
- 9年近くもあれば株式は普通に復活していることを期待したい。儲かっていなくても多少は改善しているはずなので、プラスじゃなくても仕方なく現金、TLT、疑似RPARに割合ベースで補充させる
こんな感じでしょうか。9年も待ってダメだったらその時はITバブル崩壊+リーマンショック級なので諦めます。諦めますが、TLTは多少上がっているはずなので安定はしてて欲しいという願望はあります。
で、ここでのポイントはポートフォリオによるリバランスは考えないことです。ようするに、株式が暴落している時点で売りたくない、リバランスしたくない、という点です。株式が復活始めれば物凄い伸びるので、その時に初めてリバランスで中期、短期のバケツに資産を放り投げればいいんじゃなかろうか。
ということで、実際に始めた時の資産の分散状況をまとめます。
- 短期バケツ(現金):840万円
- 中期バケツ(TLT):2100万円
- 中期バケツ(RPAR):840万円
- 長期バケツ:1億1220万円
となり、
- 短期+中期:25.2%
- 長期:74.8%
という比率になります。株式75:債券25になりました。相当攻めてます。リタイア時に採用していい比率じゃない気もします。
しますが、バケツ戦略は、恐らく、暴落時は比率は固定にするものではないと思ってるのでそれで進められたらなぁと思いました。そのための2年間現金プール、そのための7年間債券保有(※RPAR)。
・・・と、ここでTLTと似たような「VUSTX」という存在があることを思い出しました。以下過去記事。
VUSTX vs TLT
値は異なりますが、チャートの形はほぼ一緒とみて良いでしょう。正直やって良い物か分かりませんが、まぁTLTより結果の悪いもの、と言う感じで見るだけならタダでしょう。
ということで、このデータをもとにITバブル崩壊~リーマンショックの期間を見てみます。残念ながら疑似RPARはデータが無いのでお蔵入りです。※GLDとTIPの似たようなCSVファイルが入手できなかった
ITバブル崩壊~リーマンショック
適当に1998/03/27ぐらいからリーマンショック回復ぐらいまで見ます。
ぱっと見問題なさそうです。線を引いてみます。
うん。うん。全く問題ないですね。基本的に
「大暴落が起こったら債券かなり頑張ってくれる」
って思ってればいい気がしました。というかそのための株式:債券ポートフォリオだと認識しています。
ともあれ、最近は株式と債券両方下落するという場合もあったりするので、やっぱRPAR辺り組む方が安心感あるかなぁとか思わなくもない。
後はベトナム戦争辺りの停滞期も見てみたい気がしましたが、データが無いのでここまで。でも、世界恐慌さえ考えなければ十二分にこの考え方で戦っていける気がしてきました。
後、考察として今回は資産1.5億円、生活費35万円/月で計算しましたが、
長期バケツの比率を60%以上、それ以下の合計を40%ぐらいになるような総資産および生活費にすると安定するんじゃなかろうか?とも思いました株60:債券40は過去言われてる黄金比率ですしね。最近は70:30ぐらい欲しいという意見もあったりしますが、まぁいいでしょう。
そうすると、生活費35万円/月とした場合、総資産1億3230万円でリタイア可能になりそうです。この場合の資金分けは、
- 短期バケツ(現金):840万円
- 中期バケツ(TLT):2100万円
- 中期バケツ(RPAR):840万円
- 長期バケツ:9450万円
これで株(長期)60%でそれ以下は40%のポートフォリオになります。総資産の3.5%ルールを適用すると、月額38.5万円までつかえるので、想定の35万円/月もペイできます。おお、リタイア資産1.3億円ぐらいになったらできる気がしてきた。ヤバイな。
最後に為替問題について。
恐らくリタイアすることを考慮するならばヘッジあり商品を買うべきかなぁとか今漠然と思いました。ざっと調べた所、2621の「iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり)」というのがあるっぽい。今度TLTと比較してみますが、似たような値動きをしたならば、TLT枠はこちらを使うかもしれません。株式が為替ヘッジ無しなので、TLTは全部ヘッジアリでいいかも。
余談でVGLTとか言うのがTLTと一緒らしいのでヘッジ無しは管理費安い方を買うかも。
まとめ
- 世界恐慌は考えない。考えたらリタイアできないししちゃダメ。
- 中期バケツTLTのみだと怖いので、TLTとプラスしてそこそこ復活速度の速いポートフォリオを加えると良さそう(※私の場合は1.5倍RPARが良さそうに感じた)
- 長期バケツは株式100%で通常時はここかもしくは中期バケツで儲かってる方を売却し、大暴落が起こった、売らずに放置。株価が復活してきたら中期バケツと短期バケツに注いでいく形にする
- 為替問題が残ってるので、もしあればTLT枠で為替ヘッジありを買うか検証
これでいいんじゃないでしょうか。大暴落時の7~9年間はほぼこれで何とかなる気がしています。
大問題は、私が債券のクソド素人であり、今後も株式が暴落したら債券暴騰が機能してくれるのか甚だ疑問という点でしょうか。後、為替問題も度外視してますが、割と50%下落とかしてくるので、TLTを採用するかはもう少し考えた方が良いかもしれません。
とりあえず、1.5億円ぐらいになりそうになったら改めて考えます。