リタイア開始時に債券を多めに保有する予定ですが、よく考えたら為替ヘッジを全く考えていませんでした。
リタイア後に為替リスクを考えたくないため、債券ぐらいはヘッジありの商品を買いたいなと思っていたところ、2621(iシェアーズ 米国債20年超)が良い感じにヘッジありでTLTに雰囲気似ている商品というのが分かりました。
ただ、指数はそれぞれ違うものを指しているため必ずしも一致するものではないとかなんとか。
そういう良く分からねぇことは良いんだよ!とにかく実績はどうだったのか!それを知りたいのでちょっとデータを取得してチャートで比較するだけしてみた。
調べてみると2621ができたのは2020年10月15日と、割と最近だったため比較できる期間が非常に短いのが残念でなりません。ともあれ、どんぐらい違うのか見てみたい。全く同じチャートの形なのか、それとも別物なのか。
2621 と TLTを比較します
100ドルスタートで確認してまs。約3年分の比較となります。日本時間と米国時間で結果が異なる点はご了承をば。直すの面倒だったので雰囲気見られればOKと言う感じで。
チャートの形自体はほぼ完全に一致していると言っていいでしょう。ただし、2621の方が結果が悪いです。ググってみると、為替ヘッジに使っているコスト分、2621が悪化しているというのを見かけました。多分そんな感じなんでしょう。
では、どのぐらいの乖離があったのでしょうか。最後の値を比較すると
TLT :58.6073
2621:53.6595
でした。差としては、9%近くTLTの方が結果上回っていることが分かりました。
3年で9%。いやまじかそれはさすがにキツイんだが・・・
まぁ、TLTを売って、それを日本円にして、ってやるのもコストがかかるので一概に悪とは言い切れませんが。
ということで、以前リタイア後の債券を研究していた河童さんの記事を改めて確認させていただきました。以下引用させていただきます。
【出口戦略】iシェアーズ米国債7-10年ETF(ヘッジあり)もダメでした - 河童のインデックス投資
https://secrets2mysuccess.net/can_be_another_good_choice/
次はヘッジなしのデータにドル円の変化を乗じた合成結果と、ヘッジありの比較です。
赤のラインが本物のヘッジあり、緑のラインが合成結果です。合成結果は為替ヘッジがロスなく行えた理想的な状態を示しています。合成結果の方が本物よりリターンが高い理由は、為替ヘッジに必要なコスト(ヘッジコスト)かも知れません。少なくとも、本物のヘッジありは合成結果に近い値動きをしているので、ヘッジありが為替の変動を抑えようとしていることは確かです。
比較した商品は米国7-10年のETFなので20年超のTLTとは違いますが、やはり為替ヘッジコストが発生していそうです。私が確認した範囲で言えば3年で9%の乖離。これはさすがに「ヘッジあり」商品を買うのはちょっと現実的じゃないなと思えました。
ではどうすればいいか。
ぐらいでしょうか。為替なんて10年後20年後なんてさっぱり分からないですがググってみると円安方面ではあるものの緩やかに動くのではないか?みたいなノリで書かれていた。ただどこも明言は避けているようでなんとも難しい。
また、株価が大暴落すると円高になりやすい、というのもよく目にします。この場合、
・株価が大暴落
・円高になると株価(S&P500やら全世界株式)のリスク資産も大幅に下落する
ということで、結果的に米国債のTLTを持っていても株の大暴落に対応できないんじゃないかと危惧しました。
そうなると、株式やビットコイン以外の安全資産は日本に住んでいる以上、日本円で持っておいた方が良いんじゃないかなぁと思えてきています。株式:債券の60:40は海外の話だと思うので。日本特有の状況で考えるなら現金の方がいいかなぁって・・・
ということで、まとめると、日本のヘッジアリ債券を買うぐらいなら現金で持っておいて株価が大暴落したら追加購入用として持って置き、多少はTLTとか直接持てばいいかなと思いました。バケツ戦略の短期と中期の部分について見直そうかな。
※バケツ戦略は以下です。
まとめ
- 2621はヘッジコストが高すぎるので採用しません
- TLTは為替リスクが高すぎるので不採用、もしくは少額のみに留めます
- 結局日本円で持つことになりそう