こんにちは。okometsubuです。
今回は、以前コメントでいただきましたポートフォリオについて検証してみる回となります。ただ、私の技術力が不確かな所もあり、スクリプト結果に誤差が生じている可能性が否めない点ご了承下さい。※一応頑張ってそれっぽい値にはなったと思います。
●暴落後レバレッジ調節ポートフォリオ
暴落後に経過した時間に応じてレバレッジ割合を変化させる。
暴落の起点は暴落前の最高値とする。
投資開始時は直近の暴落からの年数を見て割合を決める。
最高値から30パーセント下がった時点で暴落起点の◯年後だったら、そこからスタートする。SPXL:S&P500
暴落から5年間 5:5
暴落5〜5.5年後 4:6
5.5〜6 3:7
6〜6.5 2:8
6.5〜7 1:9
7〜次の暴落 0:10
考え方について面白いなと思いました。10年スパンで大暴落が来ることへのリスクを考えるなら、比率を落としていき、暴落が発生したら改めて資金をガツンと導入するってことでしょう。暴落の時期が読めない以上、このように時間とともに投資額を減らしていくのは理に適っていると思います。
もう一つ、私が検証しようと思った理由は単純に運用しやすそうかどうかのただ一点です。これなら最悪カレンダーに入れておけば気づけますし、最悪忘れても右肩上がりを信じればひどいことにはならないでしょう。
面倒臭そうなのが、S&P500が過去最高値にから30%の下落を逐一チェックする事でしょうか。まぁ、毎月リバランスを行うことが決まったのでその過程で分かるかな。あと、30%の下落って、ゆっくり下がったとしても1大ニュース物と思うので普通に気づきそうかなという思いもあります。と言うわけで検証してみたくなりました。
まず最初にS&P500に対して最高値から過去30%下がった時点というのがどのぐらいの頻度で発生しているかを過去実績で見てみて、検証に値するかをチェックします。これが少なすぎるようなら数値を変えるか検討します。
S&P500の内、最高値から30%下落したものをリストアップしてみました。以下開始時期と大体の期間です。
1970年から高値30%下落した時期(記載内容はザックリ記載)
- 1974-07-05~1975-10-02
- 1987-10-19
- 2001-09-17~2003-12-15
- 2004-08-06
- 2008-10-06~2009-11-27
- 2010-01-22
規則性は無さそうですが、2000年に入ってから3,4年に1回程度発生していますね。ただ、2011年から2020年までは0です。アゲアゲ相場ここに極まってます。
1978年からみると、最大で13年間、30%下落する相場は無かったわけです。そう考えると、今現在は2010年から10年超えましたね。2000年になってから頻度が上がっていますし、そろそろ高値から30%下落の時期が来てもおかしくない気がしてきました。物騒ですねぇ・・・SPXLで言うと90%引きですからね!!
タラればを話していても仕方ありません。その対策のための検証を今行おうとしているわけなのですから。
それじゃあ事前条件を記載しますね。ハッキリ言って、ここの捉え方は千差万別と言いますか、細かい部分の分岐点がたくさんあります。その中から私好み(プログラムが楽等)にしてるのでご了承ください。
前提条件
- 1970/1月初めからスタートとします。ちなみにそれ以前の30%下落した最新日は1950-08-04です。
- 最初の比率も前回暴落から上記までの日数を加味した形でスタートします。
- 高値から30%下落している条件がヒットしたら無条件でその日から再スタートとします。例えば1974/7/5に最初のリセットが行われますが、翌営業日も対象だった場合は再度リセットします。つまり、1975/10/2の次営業日から改めてカウントが進むこととなります。
- 半年の定義を125営業日経過したらとします。これは1年間の平均営業日が251日であるためです。
- 1年間を251営業日経過後とします。
- 比率調整は次の暴落までに5年経過後とそこから125日に1回、計5回行われます。その後の比率は暴落が来るまで固定とします。
- 手数料は現金から引くのではなく、各銘柄の投資額から直接引いた値をもとに計算を進めます。
- 但し、参加メンバーにて現金リバランスも含める予定なのでそちらは現金側にて手数料を引き算します。
-
リバランス条件として平均購入額より株価が高いときのみとします。
- 但し、今回税金についてはリバランス時に発生しないものとします。理由は純粋に私の力不足で税金まで考慮できなかったためです。
- VOOやIVVがこの時代に存在しないのでS&P 500 (^GSPC)を使います。これはSPXLの疑似データを作成するときにも使用している指数です。
※ざっと調べたところ、本物のS&P500?という位置づけのようです。但し、VOOやIVVと比べると若干乖離がみられます。おそらくこちらが正でVOOやIVV側が運用においてずれが生じたのではないかと推測しています。この点においては本当に勝手な推測です。
長くて何書いてあるかよく分からん!!!
いつもの通り前提条件が長すぎて読者がスルーしかねない内容になっています。が、スルーしても大丈夫だ。問題ない。(※個人の感想です)
こんな細かいことは置いておいて結果がどうなるか何となく見られればいいんですよ!!(投げやり)
一応補足といいますか、最大の問題は税金部分です。両方のリバランス時の税金が上手く計算できなかったため、もう私が病みそうだったので参加銘柄全員、途中のリバランスは無税とさせて頂きました。これによりリバランス組全員が若干有利になりますが、SPXL100%以外の比較対象が全員リバランス組なので気にすることないと判断してそのまま本ブログ記事を投稿しています。どっちが優れているかを比較するのが目的なので、若干の細かい部分は抜きにしましょう!(強引)
それでは気になる参加メンバーをご紹介!!
- 暴落後レバレッジ調節ポートフォリオ(S&P500版50%)
- 暴落後レバレッジ調節ポートフォリオ(S&P500版100%)
- 暴落後レバレッジ調節ポートフォリオ(現金版100%)
- SPXL100%比率固定
- SPXL:現金を80:20比率固定
- SPXL:現金を75:25比率固定
- SPXL:S&P500を25:75比率固定
50%版とか100%版というのは、単純に開始時期のSPXLの比率を表しています。最初に100%ならば、2.5年後には50%で固定する予定です。100%は純正混じりっけなしSPXLで、現金版はS&P500の代わりにリバランスします。
「固定」と書いてあるのはずっと同じ比率で毎月リバランスです。
「100%版」はわたし用です。SPXLの比率を極限まで高めてリスクを上げて1億サッサと貯めてセミリタイアしたいんです!!それじゃ検証してみますか!
やってやる!やってやるぞ!(島田兵)
結果発表(1970/01/01~2019/12/31)
最終結果(ザックリ表記)
1位:SPXL :約1.5億(約1525倍)
2位:現金80%固定 :約1億(約1017倍)
3位:現金75%固定 : 約8050万(約805倍)
4位:S&P500_100% : 約6300万(約632倍)
5位:現金100% : 約3160万(約317倍)
6位:S&P500_25%固定: 約1500万(約147倍)
7位:S&P500_50% : 約950万(約95倍)
個人的には結構残念な結果になりました。グラフが見えづらくて申し訳ありませんが、例えば、2000年頃の頂上付近を見てもらうと分かる通り、S&P500を100%変動運用した場合に比べてSPXL:現金を75:25固定にした場合の方が高い評価を得ることができる一方、2007年頃のピーク時はほぼ互角となり、2010年頃から普通にS&P500を100%変動にして運用している側が負けてしまいます。
残念なポイントは、2009年頃からの下落時において、S&P500を100%変動にしていても現金75%側としてもそれほど違いは無いように見受けられる点です。この結果だけを見ても、S&P500を100%で開始して、年を追うごとに比率を変動する手間をかけるぐらいなら、最初からSPXL:現金を75%:25%にするのが楽そうだし伸び率もいいです。
とはいえ、長期で見た場合の話であり、基本的に右肩上がりに米国株が動いていることを考えると結果としては当然かもしれません。右肩上がりが分かっているならSPXL100%が最強なのは分かっており、その比率をSPXLに寄せることこそが強さを増す結果となったと言えるでしょう。多分。
では、最初から暴落が開始された場合はどうでしょうか。開始時期をITバブル崩壊が発生した直前にしてグラフ化してみます。
ITバブル崩壊開始 (2000-08-31~2019/12/31)
最終結果(ザックリ表記)
1位:現金75%固定 :26万(約2.6倍)
2位:現金80%固定 :25.7万(約2.57倍)
3位:S&P500_25%固定:25.1万(約2.51倍)
4位:SPXL :21.9万(約2.19倍)
7位:S&P500_50% :18.8万(約1.88倍)
5位:S&P500_100% : 16万(約16倍)
6位:現金100% : 13.6万(約1.36倍)
おや?グラフにおかしな点がありますね。「現金100%」と「SPXL」と「S&P500 100%」が途中まで同じチャートを描いています。これはなぜかと言うと、ITバブル崩壊が始まった2000年9月頃の時点では直近高値から30%以下の真っ最中だからですね。
先程記載した内容を抜粋
1970年から高値30%下落した時期
- 2008-10-06~2009-11-27
つまり、2009年11月27日から計測を開始しており、そこから約5年後ぐらいに初めて調整ポートフォリオが発動したことになります。
今回のグラフでは、2000年9月の時点では、30%以下の下落を2度も味わっているという非常にリスクを取った位置からのスタートとなったわけです。この結果から、所謂2度目の暴落を食らったことになるわけです。この結果から、調整ポートフォリオを採用するよりも、固定でコツコツとリバランスを実施した方が結果は良さそうです。半年に1回の調整もしなくて手間も無くなりますね。
ただ、やはり上記の30%の暴落が終了してから、改めて変動していくという条件が良くなかっただけで、例えば、
「30%以下判定が行われたら、今までの高値を一旦白紙にして、そこから再スタート」
という条件を加えたら、確かに結果は違うものとなるかもしれませんね。
私は今回の条件用にプログラムを1から作成してしまったので、この条件を加えた上でのデータ取得は行えたら行うレベルにしようと思っています。多分出せる気はしますが、ひょんな所で病みポイント(なぜか整合性が合わないとか)が出てくるのがプログラムの怖い所です。
というわけで、今回はここまでと致します。