【最大火力】S&P500のレバレッジ4.8倍ETFがもし存在したらどうしたか

ただの妄想記事。

 

あくまで個人的な意見ですが、ボラが途方もなく激しく、かつ、将来右肩上がりが期待できる銘柄は積立投資かつ途中売却するのが理想的だと考えています。以下関連記事。

 

okometsubulog.hatenablog.com

 

例えば世界恐慌という100年に1度レベルの超絶悲惨な状況でも積立投資なら案外悪くないという感じになるやつ。以下の例だとSPXLとS&P500を比較した所、投資額がプラスになるタイミングは等倍の商品と大きくはズレないということでs。

 

okometsubulog.hatenablog.com

 世界恐慌開始(高値)から20年間、毎月積立した場合

1929-09-03(高値)~1949-09-02(30年後)として、毎月100ドル投資した場合で見ます。

 

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後半に行くほどSPXLに積立したものの復活が遅くなりますが、前半の積立額が「雪だるま」になる前の段階であれば、ほぼ同時期に積立額以上に復活していることが分かります。

 

で、前々から思っていたのですが、もし仮にレバレッジ100倍商品があったらどうだろうか?というものです。

 

今回はS&P500をターゲットとしてどういう値動きをするか超雑にやってみましょうか。

 

シミュレーションルール

 

本当は100倍でやりたかった。が、よく考えたらサーキットブレーカーで1日の最大下落幅は-20%なのですが、それを100倍するとマイナスになるよなって思いいたりました。というか計算したら株価がマイナスになって、あ、そうか・・・っていう話になりました。

 

本来はレバレッジ商品は借金なので金利コストが非常に高くなったりするのでリアルで100倍ETFはあり得ないと思いますが、まぁ、考え方というか、状況の把握は可能とおもうので。とりあえず、4.8倍ETFの威力も見てみましょう。

 

やる前から何となくわかりますが、プラスになるタイミングとかは多分、等倍商品と時期は変動無いんだろうなということと、下落時は限りなく0円に近づいてるんだろうなぁということ、ちょっとプラス圏内になった瞬間のワクワク感は計り知れ無さそう、ということでしょうか。その辺はちょっと楽しみにしてます。

 

ということで、GSPCのデータが取れた1927年12月30日から見てみましょうか。超雑に疑似SPXL(※値動き単純3倍にしたもの。金利とか全く考慮せず)も並べてみます。

 

1927年12月30日から2023年7月19日まで

100ドルでスタートしています。

 

レバ4.8倍が大変なことになりました。見やすいように対数グラフにしてみましょう。

 

 

草wwwww

 

1927年から実に100年近くの年月がありますが、まだ復活していません。

 

いいですか皆さん。これが「長期に向いていない」という商品なんです。4.8倍レバレッジまで行ったら短期投資銘柄として言い切っていいでしょう。

 

といいつつ、疑似SPXLのレバ3倍も1927年から1988年ぐらいまで全然復活できてないので「長期に向いていない」と言えますねぇ!!!

 

世界恐慌」を視野に入れるかどうかで結構その辺は変わってくると思います。

 

私は自分が生きている間「世界恐慌」は無いものとして取り扱って生きていく予定ですので、それ以外の期間で改めて一括投資した結果を見てみましょうか。

※だって世界恐慌起こったら資産没収レベルで人生どうでもよくなってそうだから・・・

 

1946-03-21辺りからS&P500が100ドルに復活してたので、その期間から改めて見ましょうか。割と期間は適当です。世界恐慌さえ避ければOKみたいな。

 

1946年03月21日~2023年7月19日まで

まずは対数グラフ無しの普通のグラフで

 

疑似SPXL TUEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!

これだけ長期投資して利益が潤沢になっていればリーマンショックもクソもないですね。

 

ということで対数グラフ

 

 

レバ4.8倍が頑張ってますが、ブラックマンデーやらリーマンショックの下落幅が大きすぎて流石にきつそう。あれ?レバ3倍って超長期投資としては割と安定してるんじゃ・・・

 

やはり何かしらの意図で庶民にレバ3倍ETFを買わせたくない勢力がいるんじゃないかと疑ってしまいたくなる。と言っても上記記録は金利とか管理費度外視ですから結果はもっと下がるだろうけれども。後はS&P500だからこそって結果もある。TECLとかSOXLだとレバ4倍並になって100年たっても復活できないとか普通にありそう。

 

話が脱線しました。

 

さて、初手一括投資の結論として、レバ3倍以上の商品が出たとしても、投資する必要性を一切感じませんでした。人生100年経っても復活できないんじゃ話にならない。世界恐慌を除いた80年で見てもパフォーマンス悪いです。

 

 

 

ではここからいよいよ本題。

 

 

 

最初に述べたようにボラの激しい商品と積立投資は非常に相性が良いと私は思っているわけです。

 

ただし、積立投資も終盤は結局パンパンに張り詰めた状況になっているので初手一括投資と早々変わらない状況になります。そこで、途中利益がでたら利確をして等倍銘柄にスイッチングするという冒頭で述べた

ぼくがかんがえたさいきょうの比較的安全に資産を得る方法

を実施したらどうなるか、というものです。

 

ということで改めて条件を確認

 

投資方針

  • 運用期間は少なくとも15~20年あるものとし、その期間が過ぎたらもうレバレッジETFに積立するのを辞めましょう
  • 投資額のxx%程度利益がでたら売却する方針で考える。そのxx%がどの程度か見極める。※ちなみにSPXLやレバナスの場合は50~75%程度が15~20年で見て安定して勝ちに行ける水準だった

 

こんな感じ。まぁ、正直な所、レバ4.8倍ETFなんて商品でないので、適当に期間を区切って見て回るだけやります。今回のシミュレーションでは実際に売却はしません。しませんが、大体積み立ててる期間で何パーセントぐらい上がるのかなぁ?というのを見る感じだけします。

 

期間も適当に区切ってます。基本的に投資は20年間ぐらいのスパン見れば復活することが過去経緯から分かっているので20年運用期間、かつ、「積立投資」という考え方から基本的にはプラスで売り抜けることは可能と思います。最悪、売却後に暴騰が続いたとしても、等倍銘柄にスイッチングすれば恩恵を得られますし、暴落したら等倍銘柄なので下落幅はマイルドです。

 

ということで見てみましょうか。積立なので世界恐慌も視野に入れます。

 

積立ルールは毎月100ドルする感じで、月末に積み立てる雰囲気でやります。

 

世界恐慌からの30年

1929-09-03から1959-09-02の30年間を見てみます。世界恐慌は今後起こらない想定としたいので、参考までにって感じで。


積立額から何倍になったか

  • S&P500:3.99倍
  • 3倍レバ:26.58倍
  • 4倍レバ:80.85倍

 

ヅヨイィィィィィィィィィぃ!!!!!!!!!

 

世界恐慌が始まる所から積み立ててるので、むしろ安く買えた面があるというのは覚えておく必要がありますが、それでもクッソ強い!!!対数グラフも見てみましょう。

 

 

最終的にプラテンするのは1950年ぐらいでしょうか。約20年後ですね。ではその20年後のプラテンした後の高値の額は積立額から何パーセント上昇したかというのを見ますと、大体「1946-05-29」前後という感じになりました。結果はこんな感じ。

 

プラテンしてからの高値 / 積立額からみた倍率

  • S&P500:1.71倍
  • レバ3倍:2.50倍
  • レバ4.8倍:4.00倍

 

あくまでこの時期だけ切り取った場合、レバ4.8倍の場合は300%上昇したら売り抜けると安定しそうだということです。こんな感じで適当に見ていきましょう。当然、最初の数年、バブル開始前から高値圏で積み立てたらその分日数が掛かったり倍率は変動するのでその辺はマージン取って安全に行くなりする必要はありますが、傾向はわかります。

 

ということで次行きましょうか。

 

ベトナム戦争付近からの30年

1968-11-29から1998-11-28の30年間を見てみます。ブラックマンデーも間に入ってたりします。(1987年10月19日だったはず)

 

積立額から何倍になったか

  • S&P500:7.61倍
  • 3倍レバ:167.6倍
  • 4倍レバ:79.97倍

 

面白い結果になりました。間にブラックマンデーが挟まっていますが、そこでレバ4.8倍は途方もなく下落しています。その後挽回するものの結果としては3倍レバレッジの圧勝で幕を終えます。

 

ようするに、積立投資も年数たてば暴落に対して脆弱になってくるってことです。今回は30年で見てたので復活できましたが、ブラックマンデーから復活まで時間を要していることが分かります。

 

さて、ではお待ちかね?と言いますか、最初のベトナム戦争を乗り越えた後、積立額からプラテンした後の高値圏の結果はどうだったでしょうか。

 

グラフを見てわかる通り、復活時期は等倍だろうがレバ4.8倍だろうがそんなに変わらないんですよ。だから積立投資とレバレッジETFは非常に相性が良いと思ってる。ただし、売り抜けないとブラックマンデーの下落を見てわかる通り悲惨なことになるので、途中で売りたいというわけ。

 

さて、1983年ぐらいから復活してるっぽいので、その後の高値であるブラックマンデー直前の結果を見る形となります。

 

プラテンしてからの高値 / 積立額からみた倍率

  • S&P500:2.97倍
  • レバ3倍:16.43倍
  • レバ4.8倍:41.96倍

 

約42倍なので、+4100%となったという感じでしょうか。とてつもないですね。怖くてそこまで引っ張る気にはなれませんがね!

 

では次に行きましょう。

 

ITバブル崩壊からの23年

2000-08-31~2023-07-19までの約23年間を見ます。ITバブル崩壊に加えてリーマンショックも含んでいる時期であること、それが後半に続いている点から積立投資としては非常に厄介な時期であり、良い指標となると思っています。

 

 

積立額から何倍になったか

  • S&P500:2.95倍
  • 3倍レバ:7.56倍
  • 4倍レバ:4.89倍

 

やはり面白い結果になりました。間にリーマンショックが入った後の復活速度について、等倍銘柄については2010年前半で復活していますが、3倍レバレッジは2013年1月ぐらい、4.8倍レバレッジも2013年5月頃と3年のずれが生じています。積立投資の額が貯まると下落幅をもろに食らういい例です。

 

ではリーマンショックが始まる前の高値圏2006年~2007年ぐらいを見ましょうか。今回、30年ではなく22年でチャートを見てますので、実際は20年ガチホしつつ積立投資してたら4.8倍レバの場合は4.89倍まで延びていたため+389%ぐらいになったら売ればいい、と考えてもいいわけですが一応。

 

前半プラテンしてからの高値 / 積立額からみた倍率

  • S&P500:1.35倍
  • レバ3倍:2.19倍
  • レバ4.8倍:3.04倍

 

代替+200%という形でしょうか。今回の年数は全体で22年としているため、最悪+200%で売らずにリーマンショックを経由したとしても復活の目はあります。

 

では、もう少し見てみましょうか。2021年頃に高値を付けていますので、その時の結果を見てみましょう。その頃だと丁度運用期間は20年ぐらいです。

 

後半プラテンしてからの高値 / 積立額からみた倍率

  • S&P500:2.41倍
  • レバ3倍:6.61倍
  • レバ4.8倍:9.72倍

 

ということで、+872%になったら売れそうです。

 

ということで、安全に見るなら+300%ぐらいになったら売る感じでしょうか。世界恐慌とか悲惨なバブル崩壊が間に挟んであっても、大体20年近くあれば元本程度は上回れる勢いがあるんじゃないでしょうか。ただし売り抜け失敗したら悲惨なので、例えば+300%で売り抜けたら少し弱い2倍レバレッジETFに切り替えるとかすると面白いかもしれません。

 

私は怖いので+300%になった時点で売って等倍商品を買うことになると思います。3倍レバで見ても+100%で売れば余裕でペイできそう。金利手数料とか一切度外視してるので、ちょっと低く見積もっておくと安心できそうです。

 

まぁ、現実に4.8倍レバレッジETFなんてないんですけどね・・・

 

ともあれ、レバレッジの倍率マシマシ×積立投資×20年運用×途中売却はやはり相性はいいよなぁと再確認したのでした。おしまい。