【3倍レバレッジ】SPXLは積立投資で輝けることを証明したい!その4(毎年積立編)

こんにちは。okometsubuです。

 

本記事は続編物です。暴落時にSPXLを積立開始したらどうなるかという話題です。結論は既に出ていて、VOOに積立投資するならSPXLに投資するのが大変よろしいという結果になりました。以下過去記事。

 

 

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で、今回は積立方法についてのお話です。過去記事を見て頂けると分かる通り、100ドル/月を積立額にして、余すことなくSPXL等に投資をできた場合のシミュレーション記事となりました。が、実際はキッチリ使い切れるものではありません。そこが海外ETFの弱点であり、投資信託を使うことでこの問題はクリアされるので私は投資信託の方が好きです。

 

もう1つの問題点として、SPXLはその急激な株価上昇により、毎月の投資額では買えなくなる未来が来る可能性が高いと思っています。現在TECLだと200ドル近くでしょうか。ザックリ月2万円投資ですか。これが300ドルとかになったらもう無理です。ここも問題点。

 

2か月後に投資すれば良いとかありますが、普通に手動で2ヶ月に1回とか積み立てようとするのは現実的ではありません。

 

ではどうするか、という一つの解決方法として「年1回」として投資期間を伸ばせばいいかなと考えています。これならたとえ月1万円の投資資金でも12万円/年で投資できます。そのためSPXLやTECLの数量調整がしやすく、端数も月1回投資よりも少なくなりシミュレーションとの乖離は極力抑えられるはずです。

 

そしてもう1つ、「年1回」にしようかなと思った理由は、過去の相場では毎日積立<毎月積立という形で毎月積立の方が利益を得やすいというものです。つまり、直ちに多めの資金を投資すればするほどメリットの効果が多く得られるという考え方です。以下過去記事となります。

 

 

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ちなみに、暴落シーズン中は立場が逆転して「毎日積立」が最強になります。イメージとしては、

 

  • 通常時:「初手一括」>「年積立」>「毎月積立」>「毎日積立」
  • 暴落時:「初手一括」<「年積立」<「毎月積立」<「毎日積立」

 

となる感じ。なんとなくイメージ付きますね。バンガード社が初手一括投資を推すのは、米国株式は100年以上、右肩上がりでずっと来ているのだから、上記の「通常時」を考えたらそっちの方が良さそうだよねってなります。当然、その直後に暴落したらお終いなので、そうそう一括投資なんてするもんじゃありません。が、年積立なら割とありかなと個人的に思ってます。それに手間やら手数料も1回で済むしね!

 

つまり、今回の記事は限りなく「年積立」が不利な状況からスタートとなるわけです。何故なら暴落前直近高値からスタートするので。

 

年一回のデメリットは、既に安全資金が全くなく、給料で毎月積み立てるしかない人です。「1年積立ができるまで貯金をする」という選択肢は愚の骨頂で、だったら毎月積立をして機会損失を埋めた方が圧倒的に良いです。と、言われていますし、過去検証を色んなケースで試した私の感覚としてもそれに同意しています。

 

ただ、毎月少額しかない人は2ヶ月に1度購入するとか、投資信託の「iFreeレバレッジ」や「NYダウ・トリプル・レバレッジ」を使うことになるでしょう。総口数30億が必要なので、20,30年の長期運用に耐えられるかが疑問ですが、私は「iFreeレバレッジ NASDAQ100」に毎月5万円投資中です。楽天カードの1%目当て。今回の結果が良かったら楽天の1%を諦めて3倍レバレッジへの切り替えも再考するかもしれません。いや、SECが怖いからやっぱこっちはそのままかな。老後対策2000万円用にしとこう。

 

話が脱線しました。

 

ということで、本日より年積立投資編を開始します。タイミングは過去記事のその1と全く同じ条件で、条件が「年1回」投資になっただけです。

 

というわけで、参加メンバーとか改めて記載します。

 

 

暴落達参加者一同(日付は暴落前高値の日)

 

前提条件

  • 暴落が発生した時から20年間と30年間、疑似SPXLに積立投資を行います。
  • 暴落発生直前の高値から積立開始するものとします。
  • 年1回1200ドル定額投資したものとします。
  • 30年無かったら2020/05/12までの期間を見ます
  • 比較のため^GSPC(S&P500)も見比べてみます
  • ついでなので値動き2倍(疑似SSO)も参加させてみます
  • ついでに前回のSPXL(毎月投資)の場合も参戦させます
  • 手数料・税金は考察していません。配当再投資も未実施です。

 

今回は暴落発生時から年積立投資なので、最初の1年は月積立より成績が悪化することが懸念されます。それでも20年、30年の積立期間があった場合はどちらが強いかを証明できたらいいですね。

 

その比較としてその1で登場したSPXL(毎月積立)もグラフに追加しました。

 

というわけで、早速みていこう!

 

ベトナム戦争辺りからの30年間

1968-11-29から1998-11-28の30年間です。

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:277.9倍
  • SPXL(毎月):263.0倍
  • SSO:67.92倍
  • S&P500:7.84倍
  • 積立額:36000ドル

 

このケースでは年一括投資の方が毎月積立を上回りました!また、グラフでは全く見えませんが、先ほど懸念していた通り、最初の1年は「SPXL(毎月)」の方が成績が良くなりました。そりゃそうですね。右肩下がり期間の安い時期を「SPXL(毎月)」は都度購入できるのですが、SPXL(毎年)は買えないで涙する日々が続くのですから。

 

逆に言えば、他の期間は「SPXL(毎年)」であれば、右肩上がりする前に大量に株を仕込んで置けるので、「SPXL(毎月)」よりも成績が良くなるのは自明です。ましてや、277倍とかいう異次元の倍率まで右肩上がりしているんですから、当然の結果と言えます。

 

この結果はSPXLだけでなく、SSOやS&P500も毎月積立より良くなりました。この2銘柄については過去記事の「その1」と見比べて貰えればいいんじゃないかな。まま、雰囲気分かればOKです。過去は過去。未来にそのまま持ってけるものでもないです。細かい所は気にしないで良いと思ってます。

 

というわけで、20年物をみますか。

 

 

ベトナム戦争辺りからの20年間

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20年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:6.96倍
  • SPXL(毎月):6.61倍
  • SSO:5.12倍
  • S&P500:2.34倍
  • 積立額:24000ドル

 

最後に右肩下がりになってますが、依然として年投資側が有利になりました。いいじゃないですか。20年は結構長期投資ですので、積立額より上の成績だったら直ちに年投資はアリアリのアリになりそうです。

 

まだ慌てる時間じゃない。結論を出すのはまだ早い。まだ始まったばかりです。

それじゃ次の暴落見て見ましょうか。

 

第一次オイルショックベトナムからの30年間

1973-01-11~2002-12-30の30年間を見ます。数日間だけ日数を前回から低くしました。理由として、積立額が1年分増えてしまったからです。すいません。ともあれ、投資額は36000ドルという形で結果を出しています。※2003-01-10にすると、37200ドルが開始されてしまったのでその関係から。こちらの環境の問題です。誤差も良い所なので無視してください。

 

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:55.95倍
  • SPXL(毎月):52.13倍
  • SSO:24.24倍
  • S&P500:4.60倍
  • 積立額:36000ドル

 

今回の結果でも毎年積立側の勝利となります。倍率は前回まで見てきた感じなので感想は割愛していいかな。それじゃ次の20年行きます。

 

第一次オイルショックベトナムからの20年間

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20年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:20.20倍
  • SPXL(毎月):18.83倍
  • SSO:10.21倍
  • S&P500:3.14倍
  • 積立額:24000ドル

 

やはりSPXL(毎月)よりも年積立側の勝利です。さすがバンガード社だぜ!(曲解)

 

それじゃ次みましょっか。

 

ブラックマンデーからの30年間

1987-08-25~2017-07-28の30年間を見ます。ここも前回よりちょっとだけ終わりの日数下げて36000ドルになるように調整してます。大勢に影響はないと思いますがすいません。

 

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30年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:15.61倍
  • SPXL(毎月):17.09倍
  • SSO:10.95倍
  • S&P500:3.36倍
  • 積立額:36000ドル

 

おお!今回はSPXL(毎月)が勝利しました!これは最初のブラックマンデー直撃が尾を引いた形となっています。データ全部載せると大量なので一部抜粋すると、SPXL(毎年)側が最初の年の終わりで1200ドル⇒約400ドルに大幅減した所、SPXL(毎月)側は1085ドルと絶好調でした。毎年側は高値で掴んだ形となります。ブラックマンデーは急降下型の暴落だったため、より毎年側が不利になったというわけです。

 

その他、この期間は「ITバブル崩壊リーマンショック」と3つの暴落を挟んでいます。そのため、毎月の方が安定した結果を生み出せたと言えたようです。

 

では20年間をみましょうか。今思ったのですが、毎年か毎月の比較だけなら20年物の検証入らない気がしてきた。始めちゃったので一応載せます。

 

ブラックマンデーからの20年間

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20年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:12.42倍
  • SPXL(毎月):13.61倍
  • SSO:6.93倍
  • S&P500:2.50倍
  • 積立額:24000ドル

 

こちらもSPXL(毎月)の勝利です。先ほどの30年のグラフを見てもパッと見で分かった感じですね。ともあれ、毎月が勝つ時期もあれば毎年が勝つ時期もある、ということです。どっちが確実に優れている、という決めつけはしなくていいでしょう。逆に言えば、別にどっちで投資してもいいんじゃないかなと思ってしまうのでした。方向性は大きくはずれてないので、大ケガはしなさそうです。

 

というわけで、次行きましょう。

 

ITバブル崩壊から現在まで

2000-08-31~2020-05-21の約20年間を見ます。

 

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約20年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:4.11倍
  • SPXL(毎月):4.18倍
  • SSO:3.71倍
  • S&P500:2.09倍
  • 積立額:24000ドル

 

今回もSPXL(毎月)の勝利です。それもそのはずです。何故なら今回は暴落直近高値から積立を開始しています。つまり、年積立が普通に負ける未来の方が多いはずなのです。今の所、5分5分の勝敗なので、どの期間から年積立を開始しても大けがはし無さそうだと安心しています。

 

それじゃ最後にリーマンショックを見てお別れです。

 

リーマンショックから現在まで

2007-10-09から現在の2020-05-21まで見て見ます。大体13年ぐらいでしょうか。

 

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約13年最終結果(最終積立額の何倍か)

  • SPXL:4.07倍
  • SPXL(毎月):4.24倍
  • SSO:3.17倍
  • S&P500:1.83倍
  • 積立額:15600ドル

 

今回も毎月の勝利です。まま、似たようなものですね。

 

というわけで、今回は年積立が不利な回でのお話でしたが、年投資側が3勝、毎月投資側が2勝という結果に終わりました。

 

まとめると、

 

  • 年投資も月投資も勝ち負けが分かれるので一概には言えない
  • ただ、今回は暴落が直後に発生するという条件下であるため、本検証は年投資が不利な状況からスタートしている点は否定しない。それで今回の成績は優秀なはずです。
  • 年投資も月投資も多少の誤差はあるものの、方向性は一致しているのでどちらを選んでもそこまで悔やむ必要は無さそう
  • 全ての場合においてS&P500や積立投資額を上回っている
  • 但し、年1回分の余裕資金を常に持ち合わせる必要があるのがデメリット

 

この結果より、年積立投資は相当現実味を帯びたと言えるでしょう。

 

最後のデメリットは私は「株主優待クロス」の種銭にでも使います。そう考えると、3月が終わった後の4月頃にやると効率が良いかもしれない。9月まで進めば5ヶ月分の余裕資金が生まれることになりますし。

  

 

また、話は変わりますがツイッターSBI証券にて毎月積立が可能なことを教えていただきました。ありがとうございました!

 

ただ、残念なことに、金額指定で積立可能なのですが、端数は考慮してもらえず、株価が1口以下だった場合は0口としてカウントされていました。つまり投資信託のようには買えませんし、投資資金が1口数以下だったら買えない。そう考えると、自動で月積立にしても、株価のチェックと毎月の投資額のメンテナンスは1年に1回は行う必要がでてきそうです。

 

もし1ヶ月間の投資資金を翌月に回すような機能があったとしても、1ヶ月の機会損失が生まれるのであまり嬉しくない。ならば1年先行して投資してしまった方が運用時の機会損失を抑える上で有益になりやすいと考えました。

 

であるならば、最初からGoogleカレンダーとかに年1回だけ日付を記録しておいて投資してしまうのは手間としてはそこまでかからないかなと思った次第です。20回~30回の手動操作です。おじいさんになってからだと忘れそうで少し怖いですが、逆にその頃の追加投資額というのは影響力がかなり低いので、最悪25年後くらいになったら投資は一瞬忘れても問題ないところまできているかもしれません。

 

というわけで、年積立でも案外悪くないかなと言った所で今回はここまでと致します。

 

以下次回。

 

 

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