こんにちは。okometsubuです。
このシリーズは続編物となります。気になる方は少なくとも1回目を見た方が分かりやすいかもしれません。
【SPXL】現金リバランス間隔は何ヶ月まで延ばせるのか? - 日々の生活をがんばるブログ
【日経編】現金リバランス間隔は何ヶ月まで延ばせるのか?その2 - 日々の生活をがんばるブログ
さて、私はつい先日(2/14)にSPXLについて初のリバランスを行いました。詳しくは別の機会にまとめるとして、1月にSPXLに投資を開始したにも関わらず、既に1ドル110円換算すると33万円も黒字な状態でした。やっぱり3倍レバは右肩上がりになったら途方も無く強いですね。というわけで、600ドルを機械的にリバランスにより売却し、SPXL:現金を80:20の形に整えました。TECL側はまだ目標の300万円投資しておらず、後150万円投資が完了してからリバランス運用を開始とします。
前回までの結果で長期間リバランスしない方が結果は良かったのになぜリバランスしたのか?と疑問に思われるかもしれません。理由は単純で、そろそろ暴落が来てもおかしくないんじゃないかと思ったためです。長期間、それこそ5年間リバランスしないのは最終的に結果は良くなりますが、上手く相場を読んで大暴落前にリバランスを行えるのであればその限りではありません。とはいえ、私は相場が読めないので、この1回のリバランス後は6ヶ月~1年後ぐらいまでリバランスは控えようかなと思っています。
コロナで暴落するならおそらく1年越しに右肩下がりになる気もしますし、早期に解決するようならおそらくかなり右肩上がりすると思います。その場合のどちらのケースでも次のリバランスは控えた方が有利になるのでどちらに転んでも問題は無いのです。右肩下がりの方が確率高そうだなと思える局面なのでそちらを選んだというお話でした。
さてさて、というわけでこのシリーズも何気に3回目まで来てしまいました。リバランス間隔についての期間をどうするべきかを考察するコーナーです。
本シリーズの条件として、「何かしらの銘柄:現金」によるリバランスを行う際、何ヶ月間隔で行うのがベストかを見るものです。現金の部分はリスクの低い他の銘柄に置きなおしても同じ感じで使える気はしています。(※憶測で検証はしてません)
というわけで、今回はみんな大好きTECL編です。こちらも右肩上がりの相場を辿りますが値動きが激しく、リバランスをしないと振り切られてしまう恐れがあるかもしれません。なので検証をしてみたくなったので今回実施と相成りました。
それじゃ前々回から条件そんなに変わってませんが一応記載。
前提条件
- リバランスは基本的に月末に実施します
- リバランスは期間が来たら無条件で実施することにします。平均取得単価が高い場合はリバランスしないとかの条件は無いです。
- リバランスによる税金は考慮しません
- リバランスによる手数料は考慮します
- TECL:現金におけるリバランスを対象としています
- 80:20の割合でリバランスします。50:50等にしても順位に変動はないと思われます(※前回記事より)
- TECLはXLKから疑似データを作成してグラフ化しています
XLKからTECLの疑似データ作成は過去記事を参照ください。
今回XLKを元にしているため、1998/12/22から検証が可能となります。では早速検証スタート!
1998/12/22~2019年末まで
最終結果(元本からの倍率)
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1位:5年に1回 :3.67倍
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2位:12ヶ月に1回 :2.17倍
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3位:2ヶ月に1回 :1.57倍
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4位:3ヶ月に1回 :1.56倍
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5位:6ヶ月に1回 :1.40倍
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6位:毎月リバ :1.20倍
今まで以上に面白い結果になったかもしれません。
TECLはその激しい値動きのため「ITバブル崩壊」時はほぼ0円の価値に近づく状態となりました。ちょっと見えづらいですが、赤丸で囲った部分ですね。ここで面白いとしたのは、5年に1回の水色の線がほぼ横に一直線に続いているのが分かります。これはつまり、TECLへの現金リバランスを行わなかったことにより、現金の価値がそのまま一直線に描かれていることになります。つまり、一直線に描かれるぐらい、「TECL」の価値は散々な状態になっているというわけですね。
この期間はITバブル崩壊+リーマンショックという2大ショックを受けての状態となるため発生率は極めて低いと思われます。100年に1度と言われているぐらいですからね。ただ、そのぐらいの暴落を見込むのであればその期間は「リバランスをしない」ことが重要であることを改めて思い知りました。ずっと右肩下がりという状態の時はリバランスしないことが肝要です。とはいえずっと右肩下がりになるという未来が読めるわけはないのでここはもう運とリバランス間隔をどれにするかを決め打ちするだけです。
全体的な結果としては、5年、1年が強いですが、6ヶ月がブービー賞とちぐはぐな結果となりました。「その1」に当たる最初の記事でお伝えしていますが、
「 最初に右肩下がり(暴落)するが、すぐに右肩上がりに切り替わる場合」
に初めてリバランス効果が期待できるわけで、その暴落の前ギリギリのタイミングで如何にリバランスを行うことができるかにかかっているわけです。
ならリバランス回数を増やせばいいじゃないかというとそうでもなく、右肩上がりや右肩下がりがずっと続くような相場の場合はリバランスをすると性能が劣化することとなります。ずっとジグザグに動いて、かつ、頂点と底辺でリバランスができるのであれば最強ですが人間そんなに都合よく取引はできません。なので、右肩上がりを信じるS&P500やSPXL、TECL等に投資をするのであれば、1年ぐらいのリバランスで丁度いいと私は思うのでした。6ヶ月の長期間でもブービーになることもあるのが結構悩み所になりそうですね。
さて、他の期間も調べたいのは山々ですが、指数となるXLKが1998年からしかないので他に検証パターンが作れないのが残念です。とはいえ、TECLにおいても大体想定通りではありました。せっかくなのでリーマンショックの大暴落が終わった相場を見て良い気持ちになりながらお別れとしましょう。
リーマンショック底から2019年末まで
2009-03-09~2019-12-31(※約10年間)
最終結果(元本からの倍率)
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1位:5年に1回 :73.99倍
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2位:6ヶ月に1回 :61.77倍
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3位:12ヶ月に1回 :61.45倍
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4位:2ヶ月に1回 :58.10倍
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5位:3ヶ月に1回 :56.91倍
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6位:毎月リバ :57.21倍
今後もこうなったら良いですね!!!
ともあれ5年に1回のリバランスはネタ枠で入れましたが割と好印象な結果に終わりました。こうなると所謂リバランス無しのケースも検証が面白そうですね。もう少し期間を延ばすとかの検証をするかもしれません。
ただ、現金リバランスを運用している人があんまりいない気もするので需要は無さそうだから時間が出来たらにしそうです。債券でリバランスしてる人にも有効だとは思いますが、私が債券よく分かってないからね。仕方ないね。
というわけで、今回はここまでと致します。