こんにちは。okometsubuです。
恐らくほとんどの人が特に期待していないシリーズ物の続編となります。なぜなら戦わせる条件がニッチすぎるためです。いや、実は需要があるかもしれません。レバレッジ検証始めたところアクセス数がすこーしだけ伸び始めています。が、これのおかげかどうかはよくわかりません。(※いつもPV数しか見てないため)
さて、今回は前回と関連性はあまりありません。前回はSPXLそのものについての値動きの歴史を見てみました。以下前回の記事。
今回は「SPXL」をナンピン買いするだけのパターンと、SPXL:現金を50:50でリバランスするパターンを戦わせます。
今回は初戦ということで、特に条件を儲けずに単純に50年、30年とそれぞれの運用を続けたらどうなってしまうのか、というものを検証したいと思います。最悪ケースで買った場合とかは次回にします。
なお、今回とてつもなく長い記事になりました。結果だけ先に書きます。
本記事(長期運用編)のまとめ
- 「ナンピン買い」がナンバーワン!長期運用において暴落は必ず起こるから!?
- そもそも「SPXL」が超強い!減価とか気にする必要が無い程の圧倒的パワー!
- 「リバランス」は「3倍レバレッジ商品」に投資しているというより、「S&P500改」といった位置づけになっている。
- 「リバランス」はS&P500よりも好成績で長期運用においては運用益改善によりS&P500よりもリスクが低いんじゃないかと思える!低リスク中リターン!
- 長期運用(30年以上)である場合、今回比較対象3つと比べると、S&P500に投資する理由って実は無いかもしれない。
上記まとめは過去実績であり、未来もこの通りとは言えないですが、少なくとも100年に1度の大暴落(リーマンショック)を通った時期を使っての検証結果であることをお伝えしておきます。
なお、本記事は私個人が勝手に検証して勝手にまとめたものとなります。反論や検証結果、検証データによる反論等々をむしろ頂きたいです!!
ただし私は頭が弱いので難しすぎる反論はすぐに頭ショートします。その時は申し訳ございません。でも反論は本当に欲しい。私の今後の運用方針を決めたいからです。
ナンピン買いの考え方はこちら河童してのサイトを参考にさせて頂きます。
次回の暴落に備えて追加投資額の計算式を決めました - 個人事業主が節税してインデックス投資
https://secrets2mysuccess.net/2018/10/30/make_rule_and_keep/
元の計算式はこうでした。
=(POWER(下落率-8,1.45)+12)*0.4
これのべき乗の係数を1.1にしました。
=(POWER(下落率-8,1.1)+12)*0.4
直近の高値から10%下落してからが開始となります。ここで私ルールですが、判定条件はS&P500をターゲットとしますが投資先はSPXLです。つまり、実質30%下落した時点からのナンピン買いとなりますね。
リバランスはゆう氏のサイトを参考にさせて頂きます。
SPXLリスクコントロール・ポートフォリオ│SPXL投資の新しいカタチ
https://yu-kabu-life.com/2019/01/13/spxl-riskcontrolportfolio
SPXLとキャッシュの割合は最もリスクとリターンのバランスに優れている「50%:50%」を推奨します。
毎月上記になるようにリバランスです。もう少し条件はあって、売却時の株価が平均取得株価を上回っている時のみ売却するものとなります。
「SPXL」の2008年以前の疑似シミュレーションの計算式はdrkernel氏の計算式を参照させていただきました。
RでレバレッジETFをシミュレーションしてみよう。 | Dr.Kernelの見た世界
https://drkernel.net/archives/43
(SPXLの1日の値動き) = 2.902 * (S&P500の1日の値動き) + 0.00009876
で求められることが分かりました。
タイトルの「R」がなんなのか調べてみた所「R言語」というのがあるそうです。初めて知りました。今度SPXL以外、例えば「TECL」も調べてみたいので時間ができたら検証環境にR言語を入れてみて試してみたいです。ただ全く専門じゃないので何かいてるか全く分からないので非常に時間がかかりそうです。まずはSPXLの検証は完了させて、どの程度の少額規模の投資額を「TECL」に入れたら幸せになれるか見てみたいです。
話が脱線しました。では始めます。前提条件は以下の通りです。
前提条件
- 総額1200万円スタートとします。
- 1970年から50年分と、1990年から30年分を見てみます。
- どちらも最初に600万円を一括投資したものとし、残りはそれぞれリバランス用、あるいはナンピン投資用としてプールします。
- 為替は1ドル100円で固定とします。
- 手数料等は現在(2020/01)のSBI証券の手数料を使用します。
- 税金も現在のものを使用します。
- リバランス側は月末にリバランスを行います。
- 過去のSPXLはS&P500を元に擬似的に作成したデータを使って検証します。
- ナンピン買いの条件はS&P500が直近高値から10%値下げしたタイミングで購入開始。投資先はSPXLとなるため実質30%値下げしてからの購入となります。
- 最後に全部売却したときの合計値で見ます。税金も考慮します。
- リバランス時は売却時の株価が平均取得額より低いときのみ売ります。つまり、必ず利確となるため税金が都度発生します。
- 円をドル転して株を購入する際は端数が出ない形で計算します。つまり、きっちり決められた金額を全額株に投資できる形となります。
600万+600万とした理由は単純に私の人生の余剰資金だからです。私利私欲でこの記事書いてます。無くなったら現役生涯すべてを社会に貢献し続けることになるでしょう(奴隷化)
話が脱線しますが、この直近高値から10%下落すると言う条件、過去にどのくらいの頻度であったのでしょうか。今回用にプログラムを作った副産物としてちょっと調べてみたところ、過去10年間の範囲では以下の日数が10%以下に該当しました。
2010年:251日
2011年:252日
2012年:172日
2013年~2014年:無し
2015年:5日
2016年:20日
2017年:無し
2018年:16日
2019年:13日
2010年から2012年にかけて大暴落から復活するまでの期間が大変長く、直近だと数日程度しか10%から下げるものがありませんでした。大暴落が来なければ、1年に多くても20日程度という事がうかがえます。河童氏の計算式は本当に大暴落を見越した計算式であり、大暴落が発生しなければ数年以上に渡ってプールし続けることになるということでしょう。逆に言えば、この計算式を用いることでゆっくりじっくり投資できるため、割と安全にナンピンできるものであり、毎月のリバランスを行わずとも、将来に渡って放置できるものになるかもしれません。毎月リバランス面倒いので出来ればそうなってほしいなぁと思ってますが甘いかな。今回の検証でそれもはっきりします。
今回の場合、例えば、河童氏の場合は10%下落で約1.7万円/日の投資、20%下落で約3.3万円/日と600万円を使い切るのに少なくとも50〜100日くらいかかりそうな感じがします。だが、それが良い。SPXLは95%以上も下落するのです。そのぐらいの暴落用の金額を使うのが丁度心地いい形になるはずです。
また長々と脱線しました。すいません。それでは早速始めます。
参加メンバーのご紹介。
ナンピン :直近高値10%以下になったら買い増すあれ!
リバランス:SPXLと現金50:50で毎月リバランスするやつ!
SPXL :SPXL純粋100%混じりっけなし!
S&P500 :みんな大好きS&P500ちゃん!※でも私はVTIのほうが好き
グラフは税引前の結果ですのでご注意ください。ただし、「リバランス」のみ都度税金が発生しているので最終結果で有利になっている形です。ただし都度税金を払っているので運用資金が減っている点については考えさせられる部分な気がしてます。※そのため今回のシミュレーションを開始しました。
また、今回このブログは出張先でいつもと違うPCで編集しているため、グラフのテンプレートが変わっています。すいません。むしろ見やすいと思いますのでご了承ください。
ではまずは50年間運用したらどうなるかを見てみましょう。あまり現実的ではない年数ですが、歴史を振り返る形で見たいと思います。
1970年~2019年の50年グラフ(金額は1万分の1表記です)
『最終結果(※税引き後)』
1位:ナンピン :¥26,360,389,852
2位:SPXL :¥18,295,780,818
3位:リバランス:¥ 1,198,330,729
4位:S&P500 :¥ 334,624,518
!!?!?!?!?????????
いや、確かに予想通りだけれども!
予想通りだけれども全然予想通りじゃない!(意味不明)
なんか、もう桁が違いすぎて金額数えられないんですが何ですかねこれは・・・
えーっと、2.6億・・・いや、ちがうか、26億・・・???
260億じゃねぇか!!!
税引きしても260億!!!
あれぇ・・・計算ミスってるのかなこれ・・・いや、正しいか。実際のSPXLで最近の結果だと10年で18倍ですから、例えば30年連続でこの成績の場合、18 × 18 × 18 = 5832倍 (※そんなうまくいくわけないですが) なので、この場合は700億(税引き前)になりますからね。今回の結果だと、ナンピンの場合は税金込みで50年/2200倍程度でしょうか。
いやしかし260億はやりすぎでしょさすがに・・・投資額に対してリターンが大きすぎる。実際は疑似データなので誤差はありますが、大きな桁数部分はそんなに間違っていない気がしています。
にわかには信じられません!!
誰か反論してほしい!この世界に詳しい人誰か助けて!!!
まぁ弱小ブログなのでそこは期待しないで諦めます。もう上記で合ってる前提で話を進めさせて頂きます。さっき例で出した最近の10年18倍の結果もあるわけですから現実的にはあり得ますよね。
ナンピンが1位となりましたが、これは予想通りです。長期運用においてずっと右肩上がりで暴落しない時なんてほぼありえませんよね。今回は50年なんですからなおさらです。ナンピンをSPXL直近高値の約30%下落時から安く購入しているのですから、SPXLよりも高くなる率は高いんじゃないかなと直感で思っています。暴落時期と暴落のパーセンテージにより変動はしそうです。
長期運用、例えば30年運用すると決めているなら60%下落してから購入しても遅くはないかもしれません。それだけ下落したら早期に購入することによる運用益より下落時のナンピン買いのほうが強い気がします。あれ、早期にナンピンして運用益出したほうがいいのか、下落率を上げて後から買い増したほうがいいのかどっちが有利なんだろう。これも検証したいな。。検証したいことが多すぎる!
これについては近い将来検証することでしょう。私が今後どう運用するかを決めるので私利私欲のために必ずします。多分。覚えてたら。
ちなみに今回のナンピン時期はこちらです。
もう最初も最初。1970年4月~7月の時点で追加の600万円をすべて市場に投資済みです。早期に実施したからかどうかは不明ですが、最終的にナンピン買いがSPXLを数億円以上回りました。
そしてここで重要なポイントは、2010年のリーマンショックによる大暴落について、それまでの39年の運用益があれば、95%以上暴落しても耐えられるという結果になりました。以下2009年のリーマンショック時のエクセルデータの画像です。円換算しています。
この図から何を伝えたいかというと、開始時1970年から2009年の39年間を運用することで、3倍レバレッジ商品を運用している3つがすべて「S&P500」に勝っているという点です。SPXLはこの時96%程度の大暴落を直撃したわけですが、長い期間をかけたことにより通常のS&P500に打ち勝っています。
※あくまで過去実績ベースである点と96%を超える暴落が来た場合はその限りではない
39年の運用益があればそりゃそうねってなるかもしれません。このリーマンショック部分については後程の1990年からの運用部分のシミュレーションでも見てみたいと思います。
というかSPXLが強すぎる。もう「減価するから長期運用危険です!」とかそんな次元のレベルをはるかに通り越しています。正直パワーが圧倒的すぎて減価とか細かい部分を考える必要すらない気がしています。(※この考え方自体が間違っていたら誰か突っ込みいれてほしい!)
よくブログ村の米国株クラスタでは3倍レバレッジを「3倍界王拳」とし、現金を「戦闘力」として比喩されているのを拝見させて頂きましたが、
これもう伝説のスーパーサイヤ人3まで行ってませんかね????
いや、無理してパワーを上げているから
「超サイヤ人を超えた,超サイヤ人を更に超えた,超サイヤ人(筋肉ムキムキver)」
ぐらいでしょうか。というか「戦闘力」って表現、すごい使いやすいですね。親しみもありますし、「お金」よりもトゲトゲしくない。どうでもいいですね。話が脱線しましたすいません。
・・・まぁでもこれは50年というとてつもなく長い期間のお話ですから無理もありません。現実的ではありません!もう少し現実を見てみたほうがいいでしょう。というわけで、現実味のある30年の長期運用について見てみたいと思います。
1990年~2019年の30年グラフ(金額は1万分の1表記です)
『最終結果(※税引き後)』
1位:ナンピン :¥1,194,358,909
2位:SPXL :¥ 935,378,466
3位:リバランス:¥ 185,208,445
4位:S&P500 :¥ 88,326,662
過去の株価を見たところ、30年でもナンピンが勝利で約12億(税引き後)という結果になりました。グラフの流れ自体は1970年からそう変化はありませんね。ちなみにナンピンした時期は以下の通りです。
こちらも1990年8月から11月で投資が完了してしまいました。この結果を見るに、もう少し投資額を抑えることと、下落率30%以下ではなくもう少し高めて60%以下でもいい気がしました。現金保有が一気になくなるのは余剰資金とはいえ少し不安になりますからね。さらなる暴落時(リマーマンショック時)に対する耐性が0になるためです。とはいえ、早期にナンピンすることにもメリットはあります。これについては後述します。
今回検証した時期について見ると、
までのシナリオでこの金額まで伸びていることになります。さて、ここで重要なポイントは、リーマンショックにより最も下落した日にすべての銘柄がどのような値になっていたかです。つまり、今回は1990年から20年間の運用開始後の話となります。これがS&P500よりも高いようであれば、短絡的ではございますが、
「20年運用すれば3倍レバレッジ商品は購入してもリスクは少ない」
ものとして考えられそうじゃないでしょうか。しつこいようですが過去実績の話なので未来のことはわかりません。しかし100年に1度といわれる大暴落での結果ですし、もし発生してもあの「S&P500」よりも利益が入ると信じて投資することができるじゃないですか!これは心の支えになるかもしれない!!?
では結果はこちら!
上記結果では、「20年間運用した後に大暴落が来ても耐えられる!」という結果になりました!そして、「S&P500」にすべての期間勝っているのはナンピン時のみでした。これは先ほどお伝えした通り、早期にナンピンしたことにより運用期間が長くなったことによる運用益により暴落に対する耐性が高まったと考えられます。
また、SPXLは3/12にはすでに「S&P500」を追い抜いていますし、ほかの部分も「S&P500」と大きな差は見受けられません!
大暴落の後は時間を置けば徐々に回復していくことはご承知の通り、戻るということは、約3倍の効果でまた圧倒的に「S&P500」を突き放していくのです!ここからはもう「S&P500」は「SPXL」に二度と勝てないと思います。※個人的な感想です。
また、ここでのポイントとして「リバランス」が「S&P500」に負けてしまいました。「リバランス」は非常に安定した投資方法だと思いますが、20年間の運用益がSPXLやナンピンに比べて低く、大暴落が来たらその分下げるので20年間の運用益というのは馬鹿にできないな、という印象が残りました。ただ、「S&P500」とほぼ変わらない数値となっており、大暴落後の復帰を考えればやはり「S&P500」運用より利点が多いと思います。しかもS&P500は税引前の値なので、この時点でも「リバランス」とほぼ同等と考えてよさそうかも。
というわけで、今回のまとめを改めて記載します。
本記事(長期運用編)のまとめ
- ナンピン買いがナンバーワン!長期運用において暴落は必ず起こるから!?
- そもそもSPXLが超強い!減価とか気にする必要が無い程の圧倒的パワー!
- リバランスは「SPXL」に投資しているというより、「S&P500改」といった位置づけになっている。
- リバランスはS&P500よりも好成績で長期運用においては運用益改善によりS&P500よりもリスクが低いんじゃないかと思える!低リスク中リターン!
- 長期運用(30年以上)である場合、S&P500に投資する理由って実は無いかもしれない
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というわけで、長期運用編でした。今回は特に期間を操作せずに適当に決めました。なので、次回はもう少し波乱万丈に満ちた時間軸をピックアップして検証してみたいと思います。今考えているのは以下の通りです。
- 大体20年間の運用実績で考えます。
- 「ブラックマンデー」始まる前から「リーマンショック復活後」(※今回実施)
- 「ブラックマンデー」開始直後から「リーマンショック復活後」
- 「ブラックマンデー」開始直後「リーマンショック最底辺」
- 「ブラックマンデー」復活後から「ブラックマンデー復活後」
みたいな感じで、「①大暴落が始まる前」「②大暴落発生直後」「③大暴落最底辺」「④大暴落復活後」の4つの時間軸の組み合わせでバトルしてみたいなと思いました。
今回の検証で20年の実績を作らなかったのは、上記が大体20年ぐらい必要な期間だったんですね。次回できるなら今回はいいやってなって30年と50年で結果を記載しました。
20年運用としたのは、私が運用に耐えられる年数がこのぐらいかなと思ってます。会社員生活20年続かない気がしてます。最大30年まではぎりぎり頑張りますが、できれば最長運用は20年ぐらいにして結果を見て現金を確保して、最悪大暴落が始まったらあと20+10年は運用する感じになるかなぁと思ってます。その視点で今後も検証を進めていきます。よろしくお願いします。
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本音はこのまま検証を突き進んでいいか不安になってます。本当にこんなに良い結果なんだろうか。いや、何度かチェックして確認したので細かい部分においては若干差異はでるかもしれませんが、概ね流れはあっていると思っています。
こんなにすごいのに何で流行ってないんだろうか。投資額が数十万程度でも大変魅力的だと思うので、それでも始めない理由が「値動きが激しくて心が痛い」という点と「減価がすごいので長期は向いてない!」という意見以外にあるのか気になる今日この頃です。そもそも流行ってないと思ってるのは自分だけで実は滅茶苦茶流行ってたりするのでしょうか。Google先生で調べ物をしてたら自分の記事が上位に出てきて不安になります。やっぱり流行ってないじゃないか!って。
本記事を根底から覆すようなご意見を頂きたいと思いつつ、こんな弱小ブログを見に来る人は極稀なので諦めながら今回はここまでといたします。
※その2の記事ができました。よろしければどうぞ!